screen使用例 (その2)

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LAST UPDATED Jul/23/2007

5.バックスクロール

今まで説明した機能だけでも、screenは大変有用なツールであることが 理解できたと思います。しかしscreenの機能はそれだけではありません。
xtermをはじめ、世の中にある高機能端末エミュレータはスクロールアウトした 表示内容を後からさかのぼって見ることができます。 screenにも同じ機能があり、低機能のバックスクロール機能がない端末を 使用しているときでも、容易にバックスクロールすることができます。

たとえばdmesgをコマンドを実行すると

普通の場合、出力結果はスクロールアウトしてしまいます。 この状態で、screenの機能を用いてバックスクロールしてみましょう。

バックスクロール(コピーモードに移行)
^Z [ESC]または^Z [とキーインします。



すると下のような表示が最下行にあらわれ、コピーモードというモードに移行します。

コピーモードにおいては、viのカーソル移動コマンドと同じキーシーケンスで、 バックスクールすることができます。

^U(viでの画面半分バックスクロール)をキーインすることにより、ある程度までバックスクロールすることができます。

また、[ESC]をキー入力することでコピーモードを抜けることができます。


screen3.9.x以前のバージョンでは、コピーモードにおける カーソル移動キーのカスタマイズは不可能でしたが、 現行のscreen4.0.x以降では bindkey命令の-mオプションで コピーモードのキーバインディングもカスタマイズ可能となりました。 (詳しくはmanpage参照のこと)
しかし、UNIXユーザたるもの viのカーソル移動コマンドくらい覚えていて損はありません。 ぜひ覚えましょう!
ただし、[SPACE]キーはviと動作が異なります。 viではlキーと同様、右にカーソル移動ですが、 screenのコピーモードではコピーの始点または終点の指定に用いられます。
詳しいことは次節で説明しましょう。

6.コピー&ペースト

前節のバックスクロール機能の説明で、コピーモードという名称から ピンときた人もいると思いますが、screenはコピー&ペースト機能も もっています。 一般の高機能端末エミュレータでもコピー&ペーストは当たり前の機能ですが、 screenのコピー&ペースト機能はマウスを必要としないという特徴があります。

^Z [ESC]を入力しコピーモードに入ってから、 コピーしたい領域の始点にカーソルを移動してから[SPACE]を押します。 その後にカーソルを移動すると、指定した始点から現カーソル位置までの領域が 反転表示され、そこがコピー対象であることを示します。
コピーしたい領域の終点にカーソルを移動してから、 もう一度[SPACE]を押すことにより、指定した領域の文字列がコピーバッファにコピーされます。


コピーした文字列をペーストするのは非常に簡単なキーシーケンスで行うことができます。もちろん他の仮想画面に移動した後にペーストすることも可能です。

コピーバッファからペースト
^Z ^]または^Z ]とキーインします。


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