でかいの日記帳

2014/3/22 Saturday

ジョバンニの島

Filed under: - dekaino @ 8:59 このエントリをはてなブックマークに追加 吾с潟絣兇里呂討Bookmark被リンク数

ジョバンニの島を観ました。
日本音楽事業者協会創立50周年記念作品としてProductionI.G.が製作したアニメ作品です。
なんか誰かが騙されてる気がしないでもない。

1945年夏、ソ連軍がいきなり色丹島を占領した当時に島に住んでいた一家のストーリー。
ちょうどロシア軍がクリミア半島を占領した当世時事ネタとリンクしてますね。
といって集客効果があったわけでもなく、客の入りは相当さびしいようです。

話は火垂るの墓にも通じる戦後混乱期の哀しい話ですが、火垂るの墓と違うのは兄弟のうち兄の方は生き残ってるってところです。本作は全編通じてその兄の回想という形で、兄の一人称視点で表現されます。当時国民学校の生徒だった主人公の視点なので、小難しい大人の事情は理解できないまま子供の世界だけが表現されています。

子どもの視点でも、融通が利かず無為に死んだ父、融通が利き過ぎて胡散臭くもある叔父、そして意外とビッチな国民学校の女教師、大人キャラはなかなかいい味を出して楽しく描写されてます。

そして主人公の弟については、たぶん自己罪悪感から逃れるためか、長年の経過で記憶が都合よく修正されているとしか思えません。なぜか病弱の弟が突然元気になって自己主張するシーンは明らかに記憶が修正されてますね。どうにも筋が通らない。
「俺は悪くない、弟が行きたいの駄々をこねたんだ!」ということにしないと心が耐えられなかったのでしょう。

タイトルのジョバンニは宮沢賢治の銀河鉄道の主人公の名前で、本作主人公のジュンペイもジョバンニのもじり、弟のカンタはカンパネルラのもじりで名づけられたとの設定です。
両親が銀河鉄道が好きだったって設定だけれども、宮沢賢治が流行ったのって版権が切れた後なのでちょっと時代があわないかも。そうでなければ相当の文学オタクです。

清水崇版魔女の宅急便

Filed under: - dekaino @ 8:15 このエントリをはてなブックマークに追加 羝羂翫薛絅潟絎ヤ梢のはてなBookmark被リンク数

清水崇監督の実写版魔女の宅急便を観ました。
宮崎駿のアニメ版とは直接関係はなく、角野栄子原作を実写映画化としたという体裁です。
もちろんヤマト運輸協賛、配給はアニメ版と同じ東映です。

ちょっと色物臭がする企画は東映向きですね。
舞台は日本の小豆島。脚本の奥寺佐渡子が前にやった八日目の蝉つながりでしょうか? 二十四の瞳でも有名な島です。瀬戸内海の離島独特の異国情緒が、本作の世界観にマッチしています。島と島の間のお届け物は空を飛べる魔女向きの仕事と言えるでしょう。なかなか説得力があります。

小芝風花と尾野真千子
小芝風花(キキ)と尾野真千子(おその)

主演の小芝風花は元気いっぱい系の少女。女優の実力もなかなかのものです。
目立ちませんが、長回しのシーンが多用されていて、アドリブもあるのでしょうがかなりの演技力がないと無理。特に小学校でのトンボとの会話シーンはかなーり長いのをノーカットで撮ってて、撮影時の緊張感がスクリーンを通して伝わってきます。
こういうライブ感覚はアニメではありえない実写だけのもので、この点で本作は成功だと思います。
興行的にもかなり客の入りがよいようです。

動物のCGはいまいち違和感があるけど、これはわざと?
ちなみにジジの恋人猫は出てきません。

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