でかいの日記帳

2006/8/2 Wednesday

ゲド戦記

Filed under: - dekaino @ 9:56 このエントリをはてなブックマークに追加 蚊荐のはてなBookmark被リンク数

ゲド戦記を観ました。言わずと知れた今夏の話題作。原作は読んでないので、映画を観ただけの感想。
対象年齢が高いです。もののけ姫と同じかやや高いくらい。もし子供を連れて行ったら、泣き叫んだ挙句退屈して寝てしまうこと間違いなし。
映像はきれいだけど、話は平凡な感じです。キャラがみな薄っぺら。駿監督ではよくあった悪役キャラの浄化というものもありません。

本作は息子の吾郎を御輿にしてでっちあげた鈴木敏夫プロデューサの起死回生の一発だったんでしょうけど、やはりジブリは高畑・宮崎駿の個人ブランドの殻を破ることはできない気がします。もし本当に宮崎吾郎を映画監督としてプロデュースするなら別ブランドを立ち上げて地道にやるしかないでしょう。客は入らないだろうけど。
ジブリもタツノコプロのように過去の資産を管理する会社になっていくのが正しい姿なのかなと思ってしまいました。

時をかける少女

Filed under: - dekaino @ 8:05 このエントリをはてなブックマークに追加 絨絅海里呂討Bookmark被リンク数

時をかける少女を観ました。何回も映像化されている筒井原作の古典SFですが、今回は細田守によるアニメ版です。
傑作です。なんでこんなに上映館が少なく上映期間が短いのか謎です。

かなり話が翻案されており、原作の主人公の芳山和子の姪の紺野真琴が主役になった後日談的物語になっています。和子本人はなぜか上野の国立博物館の学芸員をやって「魔女おばさん」と呼ばれています。白衣が似合う薬理学者ではないのです(旧作ファンがまず驚くところ)。

一目見てわかるくらい国立博物館の館内は忠実に描写されています。ペルリンの至宝展のポスターが貼ってあることから、この話は2005年の夏の話だってわかります。上野の博物館ファンなら館内シーンだけでも見る価値あり。かなり手間かけてロケハンしたと思われます。

タイムリープの仕組みも原作と変わっており、文字通り跳躍(リープ)するだけとシンプルで絵になりやすいようなってます。確かにラベンダーの香りってのは映像化しにくく、特にアニメだとつらいだろうな。タイムリープシーンはアニメ的で面白い映像表現になってます。しかしラベンダーの設定の残滓として、和子の部屋には高校時代の写真の隣にラベンダーが飾ってあります。原作や大林版を知っている人ならニヤリとするシーン。和子の高校時代にもなにかしらの事件があったことが暗示されます。真琴の記憶も消されなかったのだから、和子も深町の記憶が残っているのだろうか?

ラベンダーの設定がないと理科室がキーポイントの場所になってるのもイマイチ必然性がないのですが、学園内の特殊な場所って意味で必然性があるのかなぁ? ただの旧作ファンへのサービスかも知れず。

主人公の真琴ははっきり言ってバカです。そのバカさはおバカな小学生男子代表ののび太に匹敵します。それも映画版ではなくてテレビアニメ版ののび太です。本作をドラえもんみたいって思う人も多いかも。タイムリープ能力を得たのがこんなバカで本当によかったです。これがデスノートのライトだったら大変です。人命を救うストーリーなので、トゥルーコーリングにかなりダブルところがあるのだけど、あっちは時をかける巨乳医学生でけっこう頭もいいみたいなので、本作は時をかける微乳おバカ高校生として差別化できているでしょう。

少なくとも子供を連れて行くならゲト戦記より時かけです。間違いない。

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