7月の注目スカパー番組
7/2(木) 23:30 mondo21 田代まさしのいらっしゃいマーシー
7/5(日) 13:00 Animax アニメドキュメンタリー2009
7/11(土) 24:30 テレ朝ch 拝啓!!鉄道人
7/17(金) 17:25 ディズニーch ファイアボール
7/20(月) ザ・シネマ 24時間SF DAY
7/29(水) 22:55 AXN LOST Season5
7/2(木) 23:30 mondo21 田代まさしのいらっしゃいマーシー
7/5(日) 13:00 Animax アニメドキュメンタリー2009
7/11(土) 24:30 テレ朝ch 拝啓!!鉄道人
7/17(金) 17:25 ディズニーch ファイアボール
7/20(月) ザ・シネマ 24時間SF DAY
7/29(水) 22:55 AXN LOST Season5
いけちゃんとぼくを観ました。西原理恵子の絵本が原作です。
高知に住むあまり恵まれていない、急いで大人になろうとする少年ヨシオといつもヨシオと一緒にいてヨシオにしか見ることができない謎の存在いけちゃんの話です。
作品中に出てくる墓が海辺にありますが、たしかに高知県の海岸線は墓だらけです。しかもみんな海のほうを向けて安置されています。たぶん宗教的に死者の魂は海の向こうにいるとか、死後は毎日海を見て過ごしたいとか、そういう理由なのでしょう。
ほとんどの撮影は高知県のロケで風景はたいへん美しいです。
しかし表現はかなりえげつない。子供同士の喧嘩シーンははっきり描写しないでイメージで流してしまいがちですが、ガチで石つぶてを投げられて頭にドゴって結構でかい音で当たって「イテっ」。地味ですが見てて大変に痛々しい表現です。他にも木製の櫂で殴られたり小学生同士という設定でこの暴力表現は、絶対にテレビでは放送できないレベル。
とにかく本作に出演している子役達はみんなとても巧い。特に主役の深澤嵐はとんでもない。CGで後から合成されるいけちゃんと自然に会話する演技を難なくこなすあたり、天才的です。
またエピローグでちょっとだけ出てくる18才のヨシオ役を元子役だった池松壮亮が演じており、子役ファンには美味しい映画です。そういえば池松は実写版鉄人28号で、いけちゃんの声を当ててる蒼井優と競演してますね。
主役以外の子役もみんな巧くてよくぞここまで集めたなと感心します。
本作は、孫がいる老人向けファンタジーをねらったものだと個人的に思います。西原理恵子のさくらももこより売れてやるぜって執念の計画のひとつなのでしょうか? 確かに同系の老人向けファンタジー黄昏流星群より出来がいいかも。少なくとも黄昏は女性が引くけど本作はむしろ孫がいるお婆様方に受けそうです。封切り時の上映館が少ないですが、おくりびとみたいにクチコミでロングランや上映館を増やすのを狙っているのかもしれません。
小学生が観て面白いかどうかははっきりいってわかりません。子供向け要素はほとんどないけれど、子供っていかにも子供向けのものより大人対象のものを喜んだりするから結構楽しめたりするのかな?
傑作というか、異色の作品。こんな企画通してしまう角川は太っ腹です。
押井守原案・脚本の宮本武蔵 -双剣に馳せる夢-を観ました。監督は西久保瑞穂(西久保利彦)です。
立喰師列伝と同じようなウンチク垂れ流しまくり、巷間の武蔵像と歴史的武蔵との違いをコンコンと解説し、持論をとうとうと述べ、史跡めぐりをする作品です。映像的には手描きアニメと3D CGアニメ、そして実写パートが織り交ぜられ、あたかもNHKの歴史ドキュメンタリーのような作風です。
手描きアニメパートはなかなかよく出来てますが量は少ないです。
個人的にはまぁまぁ面白かったですが、歴史番組が嫌いな人には退屈でしょう。
ProductionI.G.のプログラムピクチャー的ポジションの作品。DVD売れて黒字になるといいね。
本作はテアトル新宿で観たのですが、上映前の予告編で、真・女立喰師列伝の黒木メイサや佐伯日菜子が出てた話だけ再構成して次の正月あたりに上映するって宣伝してました。独立作品にするくらい素材はあるってことなのか?
劔岳 点の記を観ました。
新田次郎の同名小説が原作。立山連峰にある劔岳の初登頂に関わる史実を元に構成された話ですが、たぶんに脚色があり、決して史実そのもののドキュメンタリーではありません。
本作の見所は、とにかくロケ、実際に役者を山に登らせ、できる限り特撮なしで再現しようとしたロケ撮影至上主義がすばらしい。やはりCGでは表現できない本物の山々の風景が素晴らしいです。
ただし、どうしても特撮的なフェイクが必要なところがあり、そこはかなり稚拙です。暗い空の下、猛吹雪の中を歩くシーンでなぜかクックリ人物の影が出てたりします。それを差し引いても素晴らしい映像です。
100年経ったら記録映像としての価値も出てくると思われます。
基本的に男ばっかり出てくるムサいストーリーですが、商業作品として成立させるためにちゃんと宮崎あおいを主人公の妻として出すなど、ちゃんと戦略的に綺麗どころが配置されています。ホンのチョイ役かと思いきや、けっこう宮崎あおいの出番が多いのがうれしい。
町おこし映画としてはよくできた作品。
ターミネーター4をTOHOシネマズ小田原で観た時のマナームービーで久々にヘルニアスクリーン…もとい、プレ美、アスク、リーンの美少女3人ユニットを観ました。
TOHOシネマズ海老名にはプレミアスクリーンがなくなってしまったのでマナームービーも一部カットされていたんですね。
懐かしかった!
TERMINATOR SALVATIONを観ました。邦題はターミネイター4、かなり安直。SALVATIONは救済とか救いという意味です。
原題でわかるように、本作はターミネーターサーガの外伝的ストーリーです。
時代はジョンコナーが過去に自分の父になるはずのカイル=リースを送り込む数年前、まだシュワルツネッガーが演じたサイバーダインT800型より一つ前のモデルT600がスカイネット勢力の主力だった世界が作品舞台となります。
人型のT800以外にもバイク型や飛行機械型など多様なターミネータがいるのが面白い。またT800も新型として出てくるのですが、それをシュワルツネッガーによく似たボディビルダーのローランド=キッキンガーが演じます。ホントよく似てます。現役州知事本人が全裸で出てきたかと思ってしまった。
ストーリーは結構ハードな感じでよく練られたシナリオ。主人公はジョン=コナーではなく人間と機械のハーフのような存在である元死刑囚のマーカスです。マーカスはデーモン族と人間の中間的存在であるデビルマンのような立場にあり、自らのアイデンティティや宿命などに悩むというありがちといえばありがちなドラマをそつなくこなしつつ、最終的にはかなりカッコつけに成功します。アメリカ人だけではなく日本人にもウケがよさそうなキャラクターです。
最近のテレビシリーズであるサラ・コナー・クロニクルズとも連動しているらしいのですが、その作品はまだ未見なのでよくわかりません。日本ではスーパードラマTVで今月から放送開始らしいです。
映画「三國之見龍卸甲」を観ました。邦題は「三国志」、英題は「Three Kingdoms: Resurrection of the Dragon」です。
レッドクリフのヒットに便乗して日本でも公開された香港映画です。それにしても邦題は安易すぎる。原題/英題にある龍/Dragonはの常勝将軍の趙雲のこと。趙雲のあざなの子龍からとった題名です。
三国時代の話ですが、決して三国志のメインの話ではなく趙雲子龍の半生を描いた作品です。
趙雲が劉備軍に参加した時に義兄弟となった羅平安という先輩兵士を語り部に、劉備の時代から二代皇帝劉禅の時代にかけての戦乱に明け暮れた趙雲の人生が描かれます。
蜀の将軍なので、劉備、関羽、張飛と諸葛亮が出てきますし、敵として曹操も出てきますが、呉の人物は出てきません。戦闘シーンの派手でバンバン流血するスプラッターな表現が多いです。
孔明が将棋の駒とか言ってますが、三国時代は駒を使うスゴロクのようなゲーム六博(りくはく)が流行していましたが、将棋はまだインドから中国に伝来していません。まぁそんな感じで結構歴史考証はいい加減です。それより先頭の派手さとか人間関係のドラマを徹底的に創作して盛り上げています。たとえば曹操の孫娘の曹嬰がまた面白いキャラ、もちろん彼女は架空の人物。幼女時代と大人時代、両方とも美人です。
三国志の知識がなくとも楽しめる作品。むしろ知識があって変に思い入れがあると関羽や張飛の活躍しなさっぷりにイライラするかも。もちろん諸葛亮は活躍しますのでご安心ください。
JJエイブラムス監督のスタートレックを観ました。
劇場版スタートレックの11作目にあたる本作ですが、11という数字はつけず単にスタートレックだけのタイトルになっています。これは前作までとの連続性を断ち切り、まったく新しい新作映画として勝負するということでしょうか?
監督はLOSTやHAKAISHAで有名なJJエイブラムス。脚本も書いています。
一番最初のThe Original Story(TOS)の直前、どうやってカークがエンタープライズの艦長(船長)になったかがわかるストーリーです。しかし、タイムパラドックスによりTOSやそれ以降のテレビシリーズ/劇場作品とは異なるパラレルワールド世界という設定なので、いい意味で大胆に設定を組み替えています。確かに本作はリック=バーマンには絶対作れないだろうなと思わせる大胆な設定変更は、個人的には大成功だと思います。
カーク誕生の秘話や幼少期のエピソードを語りながら、NCC1701 USSエンタープライズの初航海などのエピソードが順々に描かれていきます。TOSのレギュラー陣、カーク、スポック、Dr.マッコイ、スールー(Mr.加藤)、チェコフ、スコット(チャーリー)、ウフーラ(ウーラ)がみんな若い。そしてオリジナルキャラによく似ています。若いからアクションも派手で面白い。各キャラごとにそれぞれ見せ場があってキャラ紹介みたいになっています。
TOSで一番人気があるキャラは当然スポックでしょうが、本作の彼はいつにも増して過酷な運命が待ち受けています。スポックのオリジナルを演じたレナード=ニモイ(本作にも出演します)はユダヤ人で、バルカン人という種族の設定にユダヤの風習や思想を取り入れたことは有名です。本作のバルカン人はますますユダヤらしくなっています。詳細はネタバレになるので省略。
CGや背景画もかなりクオリティ高いです。バルカン星の都市の画はいかにも砂漠の中の街という感じがしてよかった。でもエンタープライズ建造を地球の地上基地でやってるのはぶっとびました。スタートレック世界のスターシップは周回軌道上(宇宙空間)で作ってたはずだけど、どうしてわざわざ地上でつくる設定に買えたのか、ちょっとよくわかりません。単にJJエイブラムスの趣味なのかも。趣味といえば巨大爬虫類系のモンスターはまた出てきます。こういうの本当に好きみたいですね。
字幕もパラレルワールドっぽく従来とはまったく違う訳語が多い。Captainが船長ではなく艦長になるのはまぁしょうがないとしても、First Officerはやはり副長と訳すべきでしょう。いくら何でもサブリーダーはないよなぁ。字数も多くなるしいいコトなし。
スタートレックの知識がなくてもかなり楽しめる作品です。知識があるならなおさら楽しめそう。続編映画またはテレビシリーズが十分に作れそうな勢いがあります。ただし旧作原理主義な人にはちょっとつらいかも知れません。
BBCワールドニュース 世界の食文化 シーズン2の第五回「ベネズエラ・チャベス大統領とカピバラのディナー」を観ました。この回がシーズン2の最終回となります。
→ BBCワールド公式サイト
公式サイトから紹介文を引用します。
第5話 ベネズエラ・チャベス大統領とカピバラのディナー
– Cooking with El Presidente –貧富の差が拡がり、情勢不安に陥っている南米ベネズエラを訪問する。チャベス大統領が食糧確保を政治の道具として利用する様子を目の当たりにするが、貧しい人たちの暮らしは改善されているのだろうか。ステファンは大統領のテレビ番組「こんにちは大統領」に出演し、大統領に直接会って世界最大のげっ歯類カピバラを食べることに……。
あの反米のカリスマであるチャベス大統領と食事。しかも癒やし系齧歯類を食べてしまうのです。これはかなり期待できそう!

チャベス大統領の合同記者会見テレビ番組に参加するのですが、記者が大統領に質問できる機会は全部で6回。これを集まった報道陣の中で誰が発問するかクジ引きで決めます。
もちろんステファンもクジ引きに参加するのですが、当然のようにハズレ。

しょうがないのでチャベス大統領の長い演説を聴くのですが、スペイン語はわからないし話は長いしで、あっという間に居眠りモードに移行。いったい何をしにベネズエラまで言ったのか?
一言もチャベスと会話しないまま終了。これでチャベス大統領の出番は終わりです。アレレ?
しょうがないので街に出て貧乏人と金持ちに取材。
牧場を持っている大地主のところに取材した時は馬に載せてもらって大はしゃぎ

その牧場で野生のカピバラを発見。

やっと念願のカピバラを食べられるかと思ったら
牧場主いわく「カピバラを狩るのは違法だよ」 ハイ終了
エエェェェェ?
結局、チャベス大統領と会話もせず、カピバラも食わずで番組は終わってしまいました。
どこが「ベネズエラ・チャベス大統領とカピバラのディナー」なのか?
今回は開運何でも鑑定団のトリにありがちな「思わせぶりに煽った末に期待はずれの残念パターン」だったのです。
それにしたっていくらなんでもサブタイトルに偽りあり。東スポだって最後に 「か?」をつける良識があるよ。
BBCワールドの日本語版スタッフは良心なさ過ぎです。
重力ピエロを観ました。
同名のベストセラー小説が原作。
かなり前評判が高い映画でしたが、私には面白くありませんでした。どうやら人を選ぶ映画のようです。どちらかというと女性向き。腐女子の妄想を刺激する映画。
舞台が仙台で、仙台地元の人には楽しいかも知れません。しかし話のリアリティさはまったくありません。
草食系男子を通り越して病的なレベルのキャラ設定。そもそもあんな男兄弟なんてありえないし。
時代設定がいまいちわからないのですが、たぶん1990〜2000年くらい。あの携帯電話機がある時代に、ポラロイドカメラで写真撮るのがもうありえない。携帯電話のカメラかデジカメを使うのが普通でしょう。だいたいポラであんなにじゃんじゃん写真撮ったらフイルム代でいくら金があっても足りません。
ポラロイドカメラの方が絵になるからなんてリアルよりアート性を追求してしまうゆるい演出は、ミステリ作品としては致命的欠陥です。
つまり本作はミステリ作品ではありません。登場人物の心理状況が揺れ動くのを楽しむ心理劇です。つまり本作を楽しむためのキモは登場人物への共感。まるでおとぎ話のような浮世離れしたストーリー展開でも共感できる柔軟な精神があれば楽しめそう。しかし、星里もちる作品のようにリアリティ皆無な設定のストーリーを読んでもキャラの心理描写にリアリティを感じてしまうような、高度なセンスが必要です。
残念ながら私には無理でした。
男性からみて魅力的な女性キャラがいないのが出てこないのも残念。
一応夏子さんという女性キャラが出てくるのですがストーカー体質の危ない女。厳しい厳しい。
本作品の裏には、私刑を容認する思想があります。現実社会の規範では許されないモラルハザードな思想と言ってもいいかも。だからこそ極力リアリティをなくしファンタジー化しているのでしょう。そうでないとあまりに反社会的で危ない。
また、キリスト教的家父長主義を礼賛し自由意志を重要視する思想もあります。原作者にはキリスト教のバックボーンがあるのでしょうか? 不義の子を進んで育てる継父というのはイエスとヨセフの関係のようです。
言葉遊びばかりやっていて、何かともやもやとしたまま最後まで観ても全然スッキリしない自称ミステリ映画。
ラスト・ブラッドを観ました。Production IGのアニメBLOOD THE LAST VAMPIREの実写版らしい。製作は香港/フランス
アニメ版は未見なのですが、地名や施設が実名バリバリなのに、本作では架空名になっているものが多いです。
ベトナム戦争時代の銀座線が駅に入る前に前の車両から順番に一瞬車内の明かりが消えて行くのはリアルなのですが、なぜか車両は丸の内線。浅草行きの赤い車両は謎です。
主役のサキを演ずるのはチョン=ジヒョン(全智賢)。10年前はすごい美少女でしたが、20代後半の今とセーラー服の女子高生役はちょっときついかも。数百年生きてるという設定に真実味を持たせるという意味では成功かも。まぁ確かに柴咲コウを少女と言い切るのに比べれば全然穏健です。
でも黒木メイサあたりの若手にやらせた方がよかったと思うなぁ…
とにかくアクションだらけ、ストーリーなんてどうでもいいと割り切った作品で、チョン=ジヒョンがワイヤーアクションその他でアクションをバリバリこなします。しかし、サキを育てた加藤という老人を演ずる倉田保昭がピカイチ。劇中の1960年代には加藤はとっくに死んでる設定ですが、サキの回想シーンで大活躍! 年をとっても冴えまくりの倉田アクションが堪能できます。
悪役の小雪はイマイチ。CGでうまく誤魔化してるけどアクション的にはつまらない。小雪はフランス人ウケがいいのかなぁ? 劇場版デビルマンに出てきた富永愛のような扱いです。
倉田保昭のアクションが好きなら必見の映画です。
BBCワールドニュース 世界の食文化 シーズン2 第四回を見ました。
今回のサブタイトルは「インド・ビハールでネズミを食する」です。
→ BBCワールド公式サイト
インド北部でダリットと呼ばれる最下層民(不可触賎民と訳される)の人々を取材。
とにかくインドは人が多すぎ。中国のように一人っ子政策もやってないので、地方の農村において農産物のおこぼれに預かれない階層民がたくさんいます。それがダリット。ダリットの中でもよい方は地主の畑をわずかな報酬で耕したり刈取りして生計を立ててます。さらに下の階層は畑を荒らす野ネズミ生計を立てています。害獣駆除に役立つので地主が畑への立ち入りを許しているだけで、報酬は何もなし。つまり捕ったネズミを食べて生きているわけです。
その他、地主階層が組織した自警団も取材。ここが一番危険度が高い取材。武装した集団はみな顔を隠しています。国家の警察力が及ばない範囲で非合法的に地主の権利を守る集団のようです。つまり用心棒?
次に鉄道でムンバイまで移動。車両の中のいろいろな人々に取材。お弁当を分けてもらい、食文化紹介番組としての義理を果たします。
ムンバイでは金持ち相手の高級レストランを経営する人、オフィスに家庭からのお弁当を配達する人々、貧民街で住む人々などを取材。
正直、今回はあまり面白くなかったです。NHKでそのまま放送できるくらいゆるい。
次回に期待。
ダウト 〜あるカトリック学校で〜を観ました。原題はシンプルにDOUBT。
2005年製作のSLOW BURNというハリウッド映画の邦題がダウトだったため、変に説明口調のサブタイトルをつけたようです。
1960年代のニューヨーク市ブロンクス地区にあるカトリック系教会&学校のセントニコラウス学園を舞台に神父やシスターが反目する話です。
舞台となる教会は、学校部分はシスター達が運営し、教会は司祭である神父が管轄しています。
生徒はカトリックだけにほとんどイタリア系移民とアイルランド系移民の子息。そこに学園史で初めての黒人の男生徒を受け入れたことで事件が起こります。
主要キャラは、司祭のファザー・フリン、校長のシスター・アロイシアス、若手の教師(歴史)のシスタージェイムズの3人。
司祭は時代に合わせて教会も変わっていく必要があると考える革新派。世俗的楽しみに寛容。本人も酒・煙草を嗜む。
校長はバリバリの保守派。古き良き伝統を守るのが自分の使命と信じ、生徒が万年筆の代わりにボールペン(60年代の新テクノロジー!)を使うことを禁止します。
歴史教師はその手の政治的なことはどうでもよく、ただ生徒に歴史を教えることに喜びを感じる、全共闘世代風に言うノンポリ。
黒人ということで差別されがちな男生徒をさりげなく保護する神父。それを見た校長先生は「ふたりは親密すぎる、もしかしてウホッ?」と勘ぐります。なんという腐女子脳!
まったく証拠がないのに校長先生の確信はまったく揺るぎません。まずは部下の歴史教師を使い司祭のことをスパイさせて探ります。それでも証拠は出ません。むしろ否定する証拠ばかり。
それでも納得しない校長があれやこれやいろいろと司祭に圧力を加えると、司祭側もミサの説教で「根拠のない噂をする者は大罪を犯している」とか対抗します。
間に挟まれた歴史教師はいい迷惑です。
60年代のニューヨークの風俗と政治的風土、カトリック組織などが詳細に描写されてなかなか興味深い。
敬虔な信者というのは裏を返せば客観的事実や他人の理性より自分の確信を優先するもので、自分の腐女子脳が産んだ妄想をひたすら信じるのは宗教者としては正しい態度なのかも?
結局、ウホ疑惑は真偽が明らかにならないまま映画は終わります。よってウホ描写もなし。がっかりしないように。
BBCワールドニュース 世界の食文化 シーズン2 第三回は「カナダ・イヌイットのクジラ料理」です
→ BBCワールド公式サイト
タイトルにはクジラが出てきますが、冒頭にちょっと出てくるだけでほとんどはアザラシなどの海獣類の話です。原題は「Cold Cuts」冷たい切り身ですから、邦題をつけるときに日本人ウケがいいようにクジラを織り込んだのでしょう。江戸時代の日本の捕鯨と同じようにたまたま沿岸に迷い込んできたクジラがいたら漁をする程度で、積極的にクジラをねらっているわけではないようです。
第一回、第二回と比べて危険度が低いように感じられますが、今回もけっこう危険。危ないのはアザラシ漁ではなく、カナダのイヌイットの文化です。映像に出てくるイヌイット達はカナダ政府の定住政策のため飼い殺し状態。だからといって豊かなわけではなく現金収入は少なく、政府の所得補助金に頼って生活しています。場所が場所だけにスーパーマーケットで売っている食料品は非常に高く、食費の助けとするためだけに漁に出ています。昔はとったアザラシの毛皮などが高く売れたらしいのですが、アサラシ保護運動のあおりで出荷価格も低下しますます生活は苦しいそうです。
今の若い世代は親達の狩猟生活なんかは時代が違うと切って捨て、政府系の職員(公務員)として働き、週1階は宅配ピザをとって家族の団欒を楽しんでいます。減反政策によってタマ抜きにされた日本の農民のように、ダメダメ化してます。
それはさておき、温暖化の影響でアザラシ漁は難しくなっているらしいです。やはり海面が氷結しないとアザラシはなかなか捕まえられないらしい。シロクマが減ってるのと同じ理由ですね。でもアザラシにとっては温暖化バンザイなわけで、一方的に温暖化が悪というわけでもないと思います。
イヌイット文化の珍味としてキビヤックが有名ですが(ウミスズメをアザラシに詰め込んで発酵させたもの)、本番組ではイグナックというこれまた発酵食品を珍味として紹介してました。
これはセイウチやアザラシなどを凍土に埋めて発酵させたもの。昔は保存食として豊漁のときにたくさん作って食糧不足になったときに掘り起こして食べるものだったそうですが、いまは珍味としてもっぱら美味を楽しむために食べられるそうです。基本的にハレの日に食べるもので掘り起こす時は一族が総揃いで集まって分け合って食べるくらいの特別な食べ物。
BBCの取材班のため最後の1頭を掘り起こして振舞ってくれました。これはイギリス人の味覚でも美味だったようです。匂いはどんな感じなんだろう?
天使と悪魔を観ました。
簡単に言えば、ダビンチコードの続編です。
トム=ハンクス演ずるラングドン教授がバチカンで大活躍。この教授ラテン語もイタリア語も読めない話せないので、活躍するのはもっぱらアクションで学術分野ではありません。
考証的にはまったくのデタラメで、るろうに剣心の明治時代の時代考証の方がマトモに思えるくらい。
そして推理の強引さはマガジンミステリー調査班(MMR)レベル、ΩΩΩ<な、なんだってー
さすがラテン語読めないのは伊達じゃない。しかも貴重な文化財を破壊しまくり。MMRもそこまではやりません。
ここまでトンデモの連続だと、ストーリーとかどんでん返しとかどうでもよくなります。
だって最後には、反物質の対消滅でその時バチカンにいたすべての人間が深刻な被爆してしまうのだから。
おそらく主要キャラもバチカン警察もスイス衛兵もカトリック教会のすべての枢機卿も1ヶ月以内に被爆が原因の多臓器不全で死亡すること間違いなし。カトリック教会は壊滅的なダメージを受けることでしょう。
こうなっちゃえば、新しい教皇が誰であろうとどうでもいいよね… なんて真面目に考えてはいけないんでしょうね。
バチカンを含むローマ市の観光案内映画としてはよくできています、加えてCERNのセットはかっこよかったです。
交響詩篇エウレカセブン ポケットが虹でいっぱいを観ました。
観た劇場はテアトルタイムズスクエア。新宿の高島屋の上13階にある映画館で初めて行きました。新しいだけあって大変きれいでした。
本作は、テレビシリーズエウレカセブンの劇場版というカタチをとっていますが実のところそうではありません。キャラクターやメカ設定が流用されている程度で、ストーリーも舞台設定もSF考証も、ふざけたネーミングもまったく異なります。ネーミングの民俗学からの引用は減り、有名どころの古典SFや歴史的事件からの借用が増え、はっきりいって学のないオタクちゃんにもわかりやすいような心遣いが感じられます。衒学的要素は激減です。
人型兵器KLF(テレビ版では味方の非軍事用メカはLFOと呼ばれていた)が、謎のゆるキャラ化しているのは序の口で、主人公レントンの生い立ちや家族構成もまったく異なります。
世界は地球となっており、そこに住む人々にはまったく余裕がありません。遊ぶという発想もないのでボードでリフするという文化も出てこない。トラパーという用語自体でてこない。もちろん謎生物のスカイフィッシュだってでてきません。
ギャグ要素もないのでドギー兄さんは完全に空気キャラとなり、ハップはただの極悪人となってます。
エウレカはまったくニルバーシュを操縦できないし、逆にレントンはニルバーシュと話はできるし操縦も巧いスーパーマン。もうまったくの別作品です。
テレビ版でもかなりの存在感を示していたドミニクとアネモネのカップルは、本作では主役よりも主役らしい美味しい役です。
ちょっと残念なところもいくつかあります。
画面構成設計が明らかに劇場版を意識していないこと。とにかくキャラのアップが多くて大スクリーンに投影されると、近い! 近すぎるという印象。製作段階ではOVA企画だったのを途中で劇場版に企画変更でもしたのでしょうか。正直スクリーンで観るととても疲れるので、ブルーレイで40型ぐらいの室内テレビで観た方がいいかも。
また、テレビシリーズは音楽がとてもよかったのですが、本作はいまひとつというかマニアック方向に行き過ぎ。ライトなHALCALIの挿入曲は残念ながらありません。うーむ。
気合は入ってるけど、商業的にはどうなんでしょ? この作品。
テレビシリーズもそんな感じだったのでエレカセブンらしいといえばらしいのだが。
バビロン A.D.を観ました。
いわゆる近未来SFもののアクション映画です。
退廃したロシアの都市にいる元テロリストの主人公が現地のマフィアから、修道院にいる少女とお付のシスター(寺島しのぶに似てる)をニューヨークまで運ぶ依頼を受けたのが発端として、様々なトラブルが襲い掛かるというストーリー。
ありがちなストーリーですが、本作ではストーリーにさほどの重きはなく、アクションやSFギミックに真髄があります。90分と最近の映画としては短い尺にこれでもかこれでもかとアクションが詰め込まれあっという間に時間がたちます。
たくさん張られる伏線ともたいして拾われず、最後の決着もよくわからないままですが、それはそれでいいのかも知れません。
とにかくかっこいい映画です。ハリウッド資本が入ってますが、ヨーロッパ的絵作りが美しい。
BBCワールドニュース 世界の食文化 シーズン2 第二回は「ロシア・チェルノブイリ産の野菜を試食」です
→ BBCワールド公式サイト
今回も濃い話です。1986年に黒鉛型原子炉が大事故を起したチェルノブイリに行って地場野菜を食べる企画。
当時はソ連邦内でしたが今はウクライナ共和国となっています。
BBCのスタッフには迷彩服を着た軍人のガイドがつきっきり。決して離れません。ガイドなしでの行動は禁止だそうです。

まずは有名な石棺の前に。実は石棺の前の広場はあまり放射線レベルは高くないらしい。

それでも他の土地よりは線量多いのですが。
チェルノブイリの街は基本的に立ち入り禁止ですが、研究者達の宿舎など、いくつか人が住んでいる建物があります。なんとホテルも1件あります。半分観光地みたいな感じ?

チェルノブイリ唯一のレストランはホテルの中。早速試食。ここで提供される料理の食材はすべて他地域から搬入したもの。特に可もなく不可もなく普通のロシア料理。安心して食べます。
従業員も被爆量抑制のため、1ヶ月のうち2週間しか働いてはいけない規則だそうです。
次は、事故当時にたくさん死の灰を浴びた森林地帯。通称「赤い森」に行きます。

危険だから防塵服を着ろと言われます。しかしガイドの軍人達はいつもの格好で防塵服なんか着ない。バカらしいのでレポーターも顔の部分をはずしてしまいます。健康よりカメラへ顔が見える方が大事。
ここからが本番。次はプリピャチの街へ。ここは当時原子力発電所で働く労働者が住んでいた街で、事故直後に立ち入り禁止になったまま現在に至る街です。

なんかもうSFの世界。人間がいなくなって20年もたつとここまで自然に帰ってしまうのです。

がんがん緑が侵食しています。

事故当時のプリピャチでは遊園地がほぼ完成していたのですが、開園予定の日程の直前に例の事故が発生してしまい開園しないまま廃墟となってしまいました。

街中では野菜化した豚が我が物顔で歩き回っています。

立ち入り禁止にも関わらず勝手に入ってくるそうです。まぁ豚だからしょうがないか。
と思っていたら人間まで不法侵入。近所に住む男性が自転車に乗って、何事もない風に通行しています。

さっそくつかまえて話を聞くと豚を捕まえに来たとのこと。捕まえた豚をどうするのか尋ねると、「もちろん食うのさ」と当然のように応える男性

まぁそうだよね。放射能は怖くないのだろうか? なんか未来少年コナンに出てくるハイハーバーのような世界です。
近くにある男性のうちにお邪魔すると、奥様も出迎え。

事故直後に別の土地に移住させられたが、ひどい沼地で半分の人間が最初の冬を越せなかったそうだ。悩んだ末に元の土地に帰ってきて住み続けているのだそう。もちろん不法居住。Vガンダムの地球上に勝手に住んでる難民みたい。
食料は昔のごとく畑で作った作物と、たまに街で捕まえる野豚。
めったにこない客にものすごい勢いでもてなしてくれるお婆さん

料理は絶対食べてくれるよねとすごいプレッシャー。これはヤバいよ。
夫婦曰くずっと土地のものを食べてきた私らは見ての通り全然平気だ。大丈夫大丈夫。
悩んだ末にレポーターは食べることに決めました。犬を食べるときは英国にいる家族にケータイで電話して相談していたのに、放射能料理の決断はサクっと独断してしまいました。その程度のことなの??
次は立ち入り禁止地区からはずれたスラブティッチの街。ここも昔のプリピャチと同じく発電所で働く人たちの街。

この街には命をかけて原子炉をコンクリート詰めにして石棺をつくった殉職者達の勇姿の像があります。
さすが現役の発電所の街!
市場には食料があふれ、人もたくさん行き交います。

市場で買った食糧でバーベキュー。美味い。
スラブティッチの町長が取材班をポルチーニ茸のキノコ狩りに誘ってくれました。
ポルチーニ茸はヨーロッパでは珍味です。場所は郊外の林。


キノコって放射能が蓄積しやすいんではなかったか? 念のため町長に聞くと全然OKとの回答。
しかし後日にいただいたキノコの放射線量を測定してもらったところ、許容量の8倍の放射線が出ていることが判明。あわてて町長に電話するも、「平気平気 うちの街のキノコは安全で美味いんだから」と相手にしません。東西問わず政治家というものは風評被害を防ぐために身体を張って毒とわかってても地場作物を食べないといけないのでしょうか? 原子力発電所に依存する経済の街だけに原発の悪口は口が裂けても言えないのでしょう。
今週のも大変濃い料理レポートでした。
事実はSFよりもセンス・オブ・ワンダー。
おっぱいバレーを観ました。
男子の一生の中で中学生時代は人生で一番バカな時期である。そのバカのピークの本領を発揮したバカ映画です。
地味にCGがすごいです。70年代の八幡の町並みがCGで再現されているのですが、特にクルマや市電、自転車などの乗り物をCGで忠実に映像化。本筋にはまったく関係ないところで、ここまでエネルギー費やすのは正気ではありません。
ストーリーは、70年代の青春ドラマのごとく「転任してきた教師が、目的を見失った生徒達を更正させ、また別の学校に転勤していく」ベタな話です。ベタ過ぎてパロディとして定着した感がある古臭さ。
BGMも70年代の懐メロがたくさん用いられています。40〜50才あたりがど真ん中のマーケティング戦略のようです。それにしてもフラッシャーを装備した自転車は懐かしすぎる。
ただ、この頃の中学生ってもうちょっと大人の顔をしていた気もしなくはない。
主役の綾瀬はるかよりも主役の中学生時代を演じた大後寿々花の方が当然のように演技が巧く、思いっきり食われてます。なんで大後を看板にした戦略宣伝をしないのか? もったいない。
おっぱいを本当に見ることができるかどうか? それはキャストから考えれば自明。
及川奈央あたりが主役だったらポロリもあるよって行けたかも知れません。
Avex作品としてはまぁまぁ面白い部類でした。
劇場版 超・仮面ライダー電王&ディケイド NEOジェネレーションズ 鬼ヶ島の戦艦を観ました。タイトル長すぎ!
電王の新シリーズ超・電王の第一弾ですが、重要なポイントとして佐藤健が出てこない!
キバの三馬鹿モンスターとかディケイドのキャラが乱入してきたり、平成ライダーファンとしてはなかなか楽しめるのだが、単体の作品としての完成度はいまひとつかも。
このままシリーズ化するほどの勢いは感じられません。
だが、ヒロインの南明奈はいい。
グラン・トリノを観ました。
クリント=イーストウッドの監督作にして最後の主演出演作(と本人は言っている)です。
タイトルのグラン・トリノは今から37年前の1972年に発表されたフォード社のスポーツカーのモデル名。
主人公が勤めていた工場で作られ、主人公が大事に動態保存しているビンテージカーのことです。
このクルマが発端でいろいろな事件が起こります。
本作は老人向け映画なのですが若者が観てもいろいろ考えさせられる深い作品です。
古き良き強かったアメリカの時代へのノスタルジーや、アメリカで生きていく少数民族の想い、そしてブルーカラー労働者の矜持など、いろいろな要素が詰め込まれています。
サイゴン政府に加担したため米国に移民してきたモン族は当然として、主人公のウォルト=コワルスキもポーランド移民といういわゆる少数民族であり、宗教的にもカトリックはアメリカ社会ではメインストリームではないわけで、雑多なアメリカを象徴するような構成となっています。
モン族の少女スーと少年タオの役者がめちゃくちゃ巧いです。演技が巧いのにアジア系の顔のためハリウッドではなかなか役が取れない層からちゃんと引き上げてくるあたり、イーストウッドのプロデューサとしても顔もうかがえます。
ドラマとしては地球の危機とか世界の破滅とか、そんな大層なものは出なく、だんだん少数民族の居住区に変わりつつある古い住宅地が舞台の、ありがちといえばありがちのトラブルという映画のネタとしては小さいストーリーなのに、深いドラマです。
日本的感覚で言えば、死に場所を探す年老いた侍の物語なのかもしれません。
昨年に紹介したBBCワールドニュース 世界の食文化(原題:Cooking in the Danger Zone)のシーズン2が今月から始まりました。
→ BBCワールド公式サイト
シーズン2は全部で5回。以下が予定されています。
第一回ビルマ・カレン族のご馳走ハクビシン
第二回ロシア・チェルノブイリ産の野菜を試食
第三回カナダ・イヌイットのクジラ料理
第四回インド・ビハールでネズミを食する
第五回ベネズエラ・チャベス大統領とカピバラのディナー
シーズン2もかなり濃厚な内容です。
さて第一回の「ビルマ・カレン族のご馳走ハクビシン」を少し紹介します。

邦題でミャンマーと表記せずあえてビルマと書いているのは、原語でもMyanmarではなくBurmaと表記しているからです。
カレン族はビルマ国内のタイ国境に近い地域に住む少数民族で現ミャンマー政権で強い弾圧を受けています。そのためカレン族の一部は政府に対抗して反政府勢力を組織し武力闘争を行っています。イラクやトルコの国境近辺に住むクルド族のような存在と言ってもいいでしょう。
カレン族の居住地域は現ミャンマー政府の施政域外のため、ミャンマー国内からのアプローチは困難。そのためタイ側から国境を越えて密入国します。手引き&通訳はタイに亡命したカレン族の男。いきなりハードな展開で始まります。
密入国した先には、カレン族の居住地がありました。普通の村のようですが周囲の農地は政府軍が施設した地雷だらけ耕作は不可能。国内への交通路も政府軍が遮断しているため、タイ側から輸送される援助食糧だけが頼りの事実上の難民キャンプとなっています。
村から先はカレン民族解放軍(KNLA)、要は反政府軍とともに行動します。彼らの地域パトロールに同行し、戦場の食事のご相伴に預かろうというのが今回の企画です。

兵士が持っているのはAK47ですね。ソ連製か中国製かは不明。
彼が部隊長の少佐。軍のキャリアは30年だそうです。

彼の保護下で3泊のパトロール旅行に出発です。宿泊地はKNLAを支援するカレン族の隠し村のこともあり、または野営もあり、少なくとも楽な旅ではありません。
カレン族の村ではわざわざ豚をつぶして歓迎の宴を開いてくれました。
これは野営地での炊事の準備。
コメと調味料以外の食材はすべて現地調達です。調理器具もありあわせのもので作ります。

これは竹で飯盒を作ろうとしているところ。少佐自ら細工しています。
細工した竹筒にもち米を詰め込んで炊きます。

おかずは銃で狩った鳥や小動物です。

鳥もご馳走ですが、ジャングルには鳥以外にもご馳走がいます。
左がハクビシン、右がノロマザル(ロリス)です。

ノロマザルは絶滅危惧種らしいですが、軍隊の食欲の前にはそんなの関係ない。
BBC撮影隊はハクビシンのことをcat(猫)と呼んでました。猫に似てなくもないけど、猫じゃないだろう、コイツ。
竹筒で湯を沸かす様子。

人類が土器を発明する前は焼け石を水に投げ込んで湯を沸かしていたという説がありますが、そんなことしなくても竹筒で事足りていたのかも。
完成したハクビシンの煮物。

撮影隊は猫のシチューって呼んでました。
少佐自ら、竹筒から炊けたご飯を取り出します。

竹の香りがうつってかなり美味らしいです。
猫を食うのは初めてといいながら美味そうに食べるレポーター

犬料理のときはあんなに渋って結局食べなかったのが嘘のようです。イギリス人にとって犬と猫の違いはものすごいものがあるようです。
長い旅も終わり、KNLAとの別れのとき。

少佐はお土産にと竹細工の飯ごうを撮影隊に贈りました。KNLAも世界世論を味方につけようと、マスコミへのサービスはよいようです。
最近のNHK朝ドラでラジオ放送との絡みが妙に多い気がします。
前期のだんだんでもAMラジオで歌手のプロモーション仕掛ける話があったし、今期のつばさでは、コミュニティFM局がストーリーの柱になっています。
NHKの戦略上、ラジオ放送の重要性をアピールしたい政治的思惑かなんかがあるんでしょうか?
事実上ラジオは受信料徴収できてないので、この部分だけでも国庫からの補助金をよこせなんて言い出しそうな予感。
また、しょせん朝ドラなので描写にいろいろ不自然なところがあるのはしょうがないのかもしれないが、つばさのはゃっちけぶりはちょっと目に余ります。
空き周波数を探すためにひたすら電波状況の調査をするのはいいとして、試験放送開始した後も調査しなくていいんだろうか? むしろ試験放送のときに調査しなくては試験放送の意味がないでしょう。
試験放送の時にコールサインを言わないのもひっかかります。関東のコミュニティFMならJOZZ3xx-FM (xxはローマ字2文字)というコールサインが交付されるはず。
好意に解釈すれば、テレビ放送で自局のコールサイン(JOAK-TVとか)と異なるコールサインを音声に乗せるのはまずかろうという判断でしょうか? まぁピンクレディのSOSって曲のイントロのSOSのモールス符号音もラジオ放送ではカットされるらしいので、それはしょうがないのかも。
ちなみに周波数の80.8MHzだけは連呼してますが、80.8MHzは伝播試験用に予約されているので、この周波数では決して免許がおりることはないそうです。ただ免許不要のミニFM局が使っている場合があるそうです。
ドラマでは主人公つばさのボーイフレンドがJリーグに入団して宮崎に引っ越してしまい、遠距離恋愛となっています。
もしかしたらEスポ(スポラディックE層異常伝播)でラジオぽてとの電波が川越から宮崎まで届くなんてマニアックな展開があったりするんでしょうか?
ちょうど七夕の夜なんか、季節的にもEスポが発生する確率が高いし、科学考証的にはまったく自然です。
さすがにマニアックすぎるかな?
劇場版 天元突破 グレンラガン 螺巌篇を観ました。
本作は紅蓮篇の続編で最終編。つまり紅蓮篇と螺巌篇の前後編構成でグレンラガンサーガは完結します。
しかし本作は単体で完結した構成となっており、わざわざ前編の紅蓮編を観る必要はありません。
何の説明もなく本作の 螺巌篇を観ても何の問題もないどころか、むしろその方がよいくらいです。
たとえれば伝説巨人イデオンの劇場版の発動編に相当します。接触編など商売の都合とテレビ版ファンへのサービスに過ぎません。
大筋でテレビ版と同じストーリーですが、戦闘シーンはほとんど新作に近いぐらい変わってます。
また尺の都合か、死亡して退場するキャラの数はだいぶ減っています。あたかもテレビ版では死んだマクベが劇場版では生き残ってしまったような感じ。
とにかくアツくてツッ走りまくっており、見応え十分おなかいっぱい状態。
アンチスパイラルの出番もかなり増えています。アンチスパイラルって策略練ってばかりいるかと思えば実はけっこう肉体派だったのがちょっと意外。
エンドクレジットロールの後にもオマケがあるので最後までちゃんと観ましょう。
いま、テアトル新宿でモーニングショーとレイトショーで上映している交響詩篇エウレカセブン ポケットが虹でいっぱいが大入りのようです。
29日(水)のモーニングショーの上映開始の30分前の9時に劇場に行ったところ、すでに全席売切でした。早朝から並ばないと買えないそうです。モーニングショーは予約できないので並ぶのは必須らしい。
予約できる回でも5月1日の分はすでに予約分だけで売切れ。1000円で見られる日は全滅状態のようです。
ただでさえ上映館/上映回数が少ないので大変なことになっている模様です。
テレビ視聴率があまりにも悪かったから、ものすごく弱気な戦略になっているのでしょうか?
上映館を増やして拡大ロードショーするのも、6月にはブルーレイ/DVDを発売する強行スケジュールなので、なかなか難しいところ。
地方在住者にとって劇場で観るのは難しそうです。
ハンバーガーチェーン店のバーガーキングで、トレイの中に敷く紙のシートが5月に公開されるスタートレック映画の宣伝でした。

今回のスタートレック映画、パラマウントも気合入れて宣伝しているようです。
広告宣伝費ってどのくらいなんだろう? テレビCMも投入しそうな勢いです。公開直前あたりには予告編がテレビでも見られるかも?
ニセ札を観ました。
木村祐一初監督作品。ちりとてちん人脈で草々役の青木崇高や四草役の加藤虎ノ介などが出ています。他に吉本芸人が多数、そして倍賞美津子が主役を務めます。
戦後の占領下日本(Occupied Japan)の時代に山梨県で実際にあった、村の名士や小学校の女教師など村の有力者たちが共謀して偽札を作り流通させた事件を映画化したものです。
戦後すぐというのはある意味アナーキーな時代で様々な事件が起きているのですが、これも平時なら絶対にやりそうもない地位の人々が進んで悪事を行う戦後特有の事件です。
本作は、ただ時系列に沿って発生したイベントを淡々と描写しているだけで、各登場人物の内心の動き、特に犯行の動機について明示的には説明しません。
倍賞美津子が演じる女教師についてはちょっと心の動きについて深堀りしてますが、それでも動機は不明。作中には出てきませんが昭和21年に新円切替えというインフレ対策施策があり、これで政府に騙された、紙幣なんて結局紙切れなんじゃないか、だったら自分達で刷ってもいいじゃないかって境地に達したのかも知れません。
青木崇高が演じる哲ちゃんは知恵遅れだが彫刻が巧い青年で、女教師が引き取って育てているという設定。
彫刻が巧いんだからいつかは偽札の原版作成に協力する流れになるのかと思いつつ、みていたら見事スカされました。ただ彫刻と亀が好きなだけだったみたいです。
戦後風俗の描写は結構がんばっています。でも昭和25年にあんな立派なオート三輪はないんじゃないかなぁ… あれは昭和30年代だろ。
本当に淡々と妙な演出なしにつづられる映画です。
鴨川ホルモーを観ました。
ベストセラー小説の映画化らしいですが、原作は読んだことはありません。
70年代テイストの青春ドラマな感じ。大学サークル内のドロドロとした恋愛模様とか、リアリティがあるのかないのか不思議な映画です。
八方美人でいわゆるサークルクラッシャーな早良役を芦名星、それを憎々げに思っている地味目の楠木役を栗山千明が演じています。
同期ばっかりで群れて、先輩後輩の上下関係があまり出てこないところはリアリティにかけるというか、尺の問題で省略されたのでしょうか? 二回生(関西では二年生をこういうらしい)になったのに新入生が出てこないとか、ちょっとさびしい。
鬼というか式神はCGで表現。もはやCGは金をかけずに安く作る手段になってますが、まさにそんなチープな感じの鬼に仕上がっています。
登場人物が、菅原とか安倍とか芦屋とか三好兄弟とか、どこかで聞いたような安直な命名なのがちょっと笑えます。高村は小野篁(おののたかむら)から来てる? 早良は早良親王??
だからって直接的には名前とキャラは関連していない様子。安倍(清明)と芦屋(道満)がライバルなのはいいとして、菅原先輩が左遷されたり怨霊になったりはしないようです。三好は兄弟って以外にキャラ立ってないし。
舞台演劇が好きな人には楽しめそうな映画。
レッドクリフ PartII -未来への最終決戦-を観ました。言わずと知れたレッドクリフPartIの続編かつ完結編です。つまり前後編の2部構成。原題は「赤壁 決戦天下」。変な横文字にせずに原題のままの方がかっこいいと思います。
前作にも増してアクションに次ぐアクションの連続、かなりハイレベルのアクション映画です。
そしてアクションだけではなく人間ドラマもなかなか面白い。伝統的な三国志ドラマと比較して性善説な甘っちょろい友情ごっこみたいなストーリーなのですが、演出がいいので勢いで納得してしまいます。
曹操はもって悪役悪役してもいいと思うのに、なんか妙に正々堂々としてるし。雲行き怪しくなったらとっとと逃げろよ!
特に孫権の妹の尚香(史実では、後に劉備の妻となる)がスパイとして曹軍に忍び込んだ時に知り合った千人隊長の叔材と淡い恋仲になるくだりとか、甘酸っぱすぎるー。叔材は名前だけで三男坊とわかるとってつけたような名前なのがまたいいです。日本で言えば茂三みたいな名前?
前編に出てきた子馬の萌萌(もんもん)も重要シーンで出てきます。
三国志にうとい人でも楽しめる傑作。
激情版 エリートヤンキー三郎を観ました。
ヤングマガジン連載の漫画が原作。監督は山口雄大、あの劇場版 !クロマティ高校の監督です。
とにかくぶっちゃけたハチャメチャな作風で原作も基本設定を除いてかなり改変してしまうのですが、それでヨシと思わせてしまう勢いがあります。
名の通った俳優、女優を意味不明な役どころで使うも面白い。佐伯日菜子がやってたトックリ女は本当に意味不明、でもすごい面白かったです。仲間由紀恵なんか顔を隠した謎の修道女だったり、何がなにやら。
映画のパロディネタもふんだんにありましたが、クロ高の宇宙猿人ゴリほどのインパクトはなかったかも。
強いて言えば超遅いロケットがあの時代の特撮番組のパロディなのかも知れません。
ヒロインの山本ひかるもかなりかわいい。でもギャグは冴えてます。
しかも劇中で重要な役割を持つ「バーチャくにおくん」というアーケードゲームがかなりミステリアツかつアツい。
テキスチャー貼ったポリゴンがぶんぶん動く3D格闘ゲームなのですが、 はぁ? くにおくん? あのテクノスジャパン(倒産済)の熱血硬派くにおくんシリーズの最新作か と一瞬驚いてしまいました。
どうやら本物ではなく、映画のためだけに作られた仮想ゲームらしいのですが、かなり作りこんであります。映画制作費を流用して趣味に走ってないか? いや効果的に使われてるので決して無駄遣いではないのですが…
興行的にはかなり悲惨な成績のようですが、ぶっちゃけ広報が下手過ぎです。この手の映画が好きな人に存在が届いていない気がします。
竹内力アニキが自分の主題歌をフンドシ丸出しの姿で熱唱するんですぜ。この一点だけで面白くないわけがない。しかもこれは捨てギャグに近い扱いだから。
こんな映画が不入りなんて、面白いのにもったいないなぁ。
劇場公開で観そびれた映画をCS放送(スカパー)で観たシリーズ第4弾。ハイランダー ディレクターズカット版を観ました。放送していたチャンネルはアニマックスです。
不死の戦士が戦いあうハイランダーシリーズのアニメ劇場版、もともと英語圏向けに作成されたものを再編集して日本語版を作成したものが本作です。
脚本や音楽は米国、監督は日本と言う分業体制で、アクションは派手だけどストーリーは薄いという印象。
がんばって日本向けに豪華な声優陣で日本語版を製作してはみたけれど、あまり日本人受けしなさそうな作品になってしまいました。
中世欧州と未来の文明衰退世界がミックスしたような世界観が吸血鬼ハンターDっぽいですが、不死者の背負う業というものがあまりにも軽くてスカスカな感じ。アメリカ人としては軽く輪廻転生っぽい思想を入れればそれでおなかいっぱいなんでしょうか?
アクションはかなりスゴいので、そこだけに期待してみるのが世界のアニメ映画です。
シネプレックス平塚が10周年記念を口実に今月2009年4月から値下げしました。
毎月20日に料金1000円の日を設定し、加えて毎週月曜日もカード会員のみ1000円になりました。ますます吹き荒れるデフレ化の嵐。
なぜか20日に1000円の日が集中している。1日に続き20日も共通1000円の日になってしまうのでしょうか?
以前に作った1000円で見られる条件リストを更新しました。
日付系
毎月1日 全系列
毎月5日 コロナシネマ(コロナッチョ会員のみ)
毎月10日 109シネマズ
毎月14日 TOHOシネマズ
毎月16日 コロナシネマ(コロナッチョ会員のみ)
毎月19日 109シネマズ (ポイント会員のみ)
毎月20日 シネプレックス MOVIX ワーナーマイカル
毎月22日 109シネマズ(男女ペア)
毎月27日 コロナシネマ(コロナッチョ会員のみ)
曜日系
月曜 シネプレックス(メンバーズカード所持者のみ) コロナシネマ(男性) ワーナーマイカル(女性)
火曜 MOVIX(女性)
水曜 シネプレックス(女性) 109シネマズ(女性) TOHOシネマズ(女性) ワーナーマイカル(2人組)
木曜 MOVIX (男性) コロナシネマ(男女ペア)
金曜 コロナシネマ(女性)
時間帯系
午前初回 コロナシネマ

ウォッチメンを観ました。アメコミヒーローの映画です。正確には原作のウォッチメンはカートゥーンではなくて大人向けのグラフィックノベルに分類されるそうですが、とにかくDCコミック作品です。
…カートゥーンとグラフィックノベルの違いは、児童小説とライトノベルの違いみたいなものなんだろうか?
かなり過激なヒーロー集団の話です。ものすごく悪趣味というか露悪的ですが、SFとしては結構いい出来なのかもしれない。舞台は仮想戦記もののような過去のパラレルワールド、1985年が基本軸で、そこから過去をふりかえる演出で1940年以降の話がコマ切れに出てきます。
とにかくタブーをすべて無視した独りよがりな中二病的設定がスゴい。
本作でのヒーローとは、自らが信じる正義を為すために覆面をかぶって実力行使する徒党とされていて、法律で活動が禁止されている非合法集団。基本的にKKK団とかネオナチスと変わらない不逞のやからです。(あのナチスだって合法だったんだぜ)
政治的正しさなんか一笑にふす勢いで、ヒーロー達はすべてアメリカ人で白人で愛国心にあふれています。ヒーロー活動も車に轢かれかけた少女を間一髪で救うみたいなぬるいものではありません。世界の敵、アメリカの敵に敢然と立ち向かうべく、ベトナム戦争だってキューバ危機だってがんがん介入します。ベトナムでスーパーパワーを駆使してベトコンどもを焼き尽くすヒーロー達のシーンは衝撃です。
なぜか(当然?)アメリカ以外にはヒーローはいないのでアメリカ独り勝ちの歴史がつづられます。
ベトナム戦争は早期にサイゴン政府が勝利し、アフガニスタンはアメリカが支配しています。この世界では革命の輸出は非常に限定されたものになっているらしく、本編には出てきませんが中国もおそらく国民党政府が本土を支配していると思われます。
しかし、いいことばかりではなく、アメリカ国内はニクソンが失脚せず三選しており、市民がお互いに監視しあう状況、まさにオーソン=ウェルズの1984年そのままのビッグブラザーが君臨する世界となっています。
アポロ11号が月面着陸するときも、ヒーローのひとりDr.マンハッタンが先回りして監視していたり、歴史上重大イベントの影にはすべてヒーローありなのです。
そしてパラレルワールドの歴史のifの歪みぐあいが仮想戦記SF的に大変面白い。
どうやら本作のアメリカは1985年になっても大陸弾道弾を持っていないが、ソ連は大量の核弾頭つき大陸弾道ロケットを保有しているらしいのです。アメリカがソ連を大攻撃をしかけるときに爆撃機で一挙に核をお落とそうとするシーンからうかがえまます。ということはソ連もサイロから発射する弾道弾は持っていても、核ミサイルを搭載した原潜はもっていないということか?
はっきりと明示はされませんがアポロ11号の乗員はスラブ語圏の名前だったりして、実はアポロ計画を実行したのはソ連なんじゃないかという暗示があるのです。ここがSF的に面白い。
確かにヒーロー達という絶対的軍事力により優勢に立ったアメリカなら、ソ連の宇宙開発競争に大金費やしてつきあう必要はないわけで、そうするとアメリカは弾道弾を開発しないし、世界初の月旅行はソ連が実現するという流れも納得なのです。そして原潜が核ミサイルを持つというアイデアはどこの国も実現していない。現実のリアル世界よりかなり軍事緊張力が少ない、核の傘が確立していない世界ということです。
ありがちな無茶設定で破綻してしまった仮想歴史モノは多いのですが、ウォッチメンは妙に裏設定がキッチリしていてSF者としてカナリ萌える作品と言えます。
ヒーロー達のキャラもかなり立っています。
一番強いのはおそらくDr.マンハッタン。放射線事故で体が真っ青になってしまった超人(どこかで聞いた設定?)。念動力、過去透視、未来予知、瞬間移動などとにかく万能に近い能力を持ち、ただ過去は人間だったと言うだけの別種の存在で、もはや人間性すら失っている存在。スタートレックTNGに出てくるQ連続体よりも強力かつ人間離れしており、話そのものをぶち壊しにするほどのパワーがあります。
こんなに強いのにフルチンというのが笑えます。フルチン全裸のブルーマン。成人の男性器を正々堂々とCGにしてしまった一点だけでも本作の突き抜け度がわかろうというものです。
そしておそらく人気が一番高いであろうロールシャッハ。ロールシャッハ試験に使うような墨の流し絵模様が常に変動する柄のマスクをかぶった変人ヒーロー。身体能力は並みのヒーローですが探偵能力はかなり高い。暗闇のスキャナーが元ネタでしょうか?
他にも金持ちの一人息子が遺産でスーパーハイテクメンつくりまくったバットマンもどきとか、天才実業家のヒーローとか、どこかで聞いたような設定なのに、キャラ立ちまくりです。
天才実業家はデスノートのキラっぽい世直し思想にかぶれたヒーローですが、頭のよさも実行力もキラの比ではありません。
エロ・グロ表現もタブーを無視してバリバリ出てきます。とにかくデーモーニッシュな悪趣味演出のあらし。
1985年当時のか音楽や風俗の表現もまた楽しい。昔のMacとか懐かしすぎる!
好き嫌いが分かれると思いますが、他には絶対ない無茶苦茶クォリティが高い作品です。
劇場公開で観そびれた映画をCS放送(スカパー)で観たシリーズ第3弾。
真・女立喰師列伝を観ました。放送していたチャンネルは東映チャンネルです。
本作は立喰師列伝の続編に当たります。
前作はblogに書いた通り、悪乗りした押井守のセルフパロディ的異色作でしたが、本作は複数の監督(主にアニメ業界のクリエータ達)が参加するオムニバス形式になっており、商業作品としてのエンタテイメント性を確保しています。前作のやりすぎを反省して作られたはっきりいって売るために作られた作品です。
キャストも佐伯日菜子や小倉優子など、マニアックな配役がされており、話題性にも事欠きません。
佐伯日菜子をGIRL役をやらせるのは柴咲コウを少女と呼ぶよりスゴいと思いますが、アニメ声優業界の現状を考えると全然問題ないように思えてしまうのが不思議です。
ここまで売れる要素があるのにあまりに前作が無茶したせいでしょうか、上映館がとてつもなく少なく名前どおり単館系作品となってしまいました。やはり興行実績がモノを言う業界らしい。そのため不本意にもCS放送(スカパー)で観たシリーズになってしまったわけです。ちなみに今回の東映チャンネルの放送は地上波/BS/CS通してテレビ初放送らしいです。
商業性が向上した代わりに、立喰師つまり専ら食逃げを業とする人々とは関係ない話がほとんどとなってしまいました。チンケな食逃げ芸では場が持たないというか商業性以前の問題なので、しょうがないところです。
押井マニアよりはProductionIGファンに観てほしい作品。
アニマックスで放送されていた名作劇場第25作ポルフィの長い旅が最終回を迎えました。
原作はシミトラの孤児という小説なのですが、アニメ版は脚色は入り過ぎで特に後半の方が全然違う話になっています。
→原作のあらすじ
原作でのポルフィは、転々と各地を遍歴して得た語学力を活かしつつ最後まで自動車関係の仕事を続けるのに、アニメ版では父の形見の工具を盗まれた後はすっかり自動車関係にも興味をなくしてしまいます。最後はローズと言う女優くずれのパリジェンヌに囲われるヒモ生活にどっぷりつかる日々。天然の空気の読めなさが母性本能をくすぐってしまう生来のジゴロ、それがポルフィー。名作劇場の主人公がヒモってそんなのアリですか!?
もうひとつ特筆すべきことは、アポロというフクロウ。名作劇場すべてに存在するマスコット的動物キャラクターです。このアポロがなんとシリーズ半ばで猟銃に撃たれて死んでしまうのです。かつて途中退場したマスコット動物がいたでしょうか? 確かにギリシャからパリまでずっとフクロウがついてくるのは不自然だし、特にギリシャ料理店で働くときに、飲食店でペット飼うのは難しいのだろうけど、殺すことはないでしょう。誰か別の飼主に託すとか、もうちょっと工夫すればよかったんじゃないだろうか?
いろいろ話が破綻しているポルフィー、もしメディアミックスでコミカライズするならぜひとも八潮路つとむ氏に描いてほしいです。副題は「ひもの道in欧州」でひとつよろしく。
有名女優になった妹のミーナにちょくちょく金をせびりに行くダメ兄ポルフィーなんてシーンをばっちり描写してくれそう。
ザ・バンク 堕ちた巨像をコロナシネマ小田原で観たときに、JJエイブラムスのスタートレックの予告編を観ました。
2009年5月29日封切りらしい。→トレイラー
予告編をみた上では、若いカーク船長が出ることと派手な宇宙戦があるらしいことしかわかりません。
しかしかなり期待が持てそう。タイトルはスタートレックXIではなく、シンプルにスタートレックとしたようです。
ザ・バンク 堕ちた巨像を観ました。原題はThe International
悪のプライベートバンク(ゴルゴ13が取引しているスイス銀行の類)と戦うインターポール捜査官の話です。
とうとう銀行が悪役になる時代がきたというのが最初の感想。紛争地域を借金で支配する悪の組織らしいです。サブプライムやらリーマンショックやらでアメリカ人にとって銀行はパブリックエネミーになったのです。
舞台設定はともかくアクション映画としては大変よく出来ています。特にニューヨークの美術館での銃撃戦は出色の出来。それ以外にも欧州中心に各国の主要都市を舞台にアクションシーンが繰り広げられます。
原題がThe International命名されているだけはあります。邦題は苦労してつけたんだろうけど、ちょっと説明しすぎですね。だいたい巨像ってなんのことやら? 別に自由の女神が空から降ってくるようなことはないです。
最後のオチはスッキリするようなしないような…
さすがにキレイに勧善懲悪というわけにはいかなかったようです。
劇場公開で観そびれた映画をCS放送(スカパー)で観たシリーズ。
ピューと吹く!ジャガー THE MOVIEを観ました。放送していたチャンネルはチャンネルNECOです。
これは以前に見たフラッシュアニメ版とは違い、実写映画です。主役は仮面ライダーアギトでG3ライダーをやっていた要潤。ストーリーは各キャラクターの導入や世界設定の説明から始まるのでちょっと冗長です。基本的設定は原作どおりで、映画版らしいちょっとスケールの大きいドタバタコメディ的展開。
劇中にフロッグマン版のフラッシュアニメがちょっと入っているのが見所かな。この頃からフラッシュ版の企画はあったようです。
上映時間は99分と短く、気軽に観られるのがいい感じの良作です。
ワルキューレを観ました。実際にあったヒトラー暗殺計画の再現した映画です。
いささかクーデター側を持ち上げ過ぎなきらいの演出ではありますが、基本的には史実にそって話が展開します。ただ、会話はすべて英語。だからワルキューレではなくヴァルキリーと発音されます。だから戸田奈津子が字幕つくれます。
また、ワグナーの交響曲ワルキューレも効果的に使われています。
あらすじは、平民出で国民の圧倒的支持はあるものの軍部とは蜜月関係とは言えなかった総統ヒトラーにたいして、軍部内の反ヒトラー派やヒトラー政権で冷や水飲まされていた政治家達が組んで、1944年7月に実行し未遂に終わった暗殺&クーデター計画の物語です。
劇中、電話でヒトラー本人の声を聞いた軍人がすぐ本人の声とわかる描写がありました。
当時、ヒトラーは毎日のように演説をラジオで放送し、全国民はそれを聞いていたという世情からして説得力があります。米国でもルーズベルト大統領が毎日ラジオで談話してたり、ソ連の共産革命の輸出にもラジオ放送は欠かせないものであり、まさに当時はラジオの時代だったわけです。
本作では史実どおりクーデターは失敗に終わります。
翌年にソ連軍がベルリンを占領しヒトラーが自殺してドイツが敗戦した後、クーデター首謀者達は英雄とし名誉が与えられたそうです。
しかし、ナチスドイツとヒトラーは民主憲法下で合法的に政権を得たわけで、それに対して非合法に暗殺&クーデターを企てた彼らはたとえクーデターが成就したとしても、ほめられるような人間ではないのは確かです。一般的に民主政権は軍に嫌われがちなもの。特に敗色濃厚の場合は。ヒトラーの悪行は多数ありますが戦争に勝てなかったのが最大の悪行だったのでしょう。
さて、当時の米国の大統領フランクリン=ルーズベルトはヒトラーが総統になった1934年の1年前の1933年に合衆国大統領に就任して以来、戦時体制を理由に異例の4選を果たしており、ヒトラー同様の独裁的地位にあったともいえます。政治的にも非白人系米国人・移民に対しあからさまな人種差別的政策をしており、戦争に勝った以外はヒトラーとはたいした違いがなかったのかもしれません。当時の戦時体制下の米国のマスコミはルーズベルトがたって歩くことができない車椅子使用者であることすら報道できないていたらくだったわけで、連合国vs枢軸国は決して自由民主主義vs独裁全体主義ではなかったのです。
歴史のifは禁物ですが、もし当時の米国が敗色濃厚で、大統領府が戦争継続強硬政策をとっていたら何が起こったか…
そして現在の21世紀の世界にも政権と軍部が蜜月関係ではない国はたくさんあります。
事実、昨年までのブッシュJr政権も米軍制服組にはあまり支持されていなかったわけですが、選挙による政権交代というソフトな解決策が採用され、流血クーデターを起こさずに済んだのは、民主主義の利点をうまく活かせたということでしょう。
それを踏まえて、本作の閉塞感に押しつぶされそうな当時のドイツをみると、いろいろ考えさせられることが多いと思います。
DRAGONBALL EVOLUTIONを観ました。言わずと知れたドラゴンボールのハリウッド版実写映画です。
中国武侠モノとごっちゃになっていて、和風な部分は時々日本語が出てくるのと田村英里子がマイ役(原作ではピラフ様の部下だった女)で出てくるところぐらい。
悟空はバリバリの高校生で女性に興味津々。原作で言うヤムチャかGTの高校生の悟飯(グレートサイヤマン!)の性格に似てます。育て親の悟飯はまだ生きていて(!)、悟空の武芸の師匠をやってます。
ブルマはアイシャドーとマスカラばりばりの武闘派娘で彼女が一番原作に近い役どころです。ヤムチャはガチ盗賊のチンピラ、だけどなぜかブルマといい雰囲気に。ちょっぴりスターウォーズのハンソロ風な役得ポジションです。武天老師(字幕では亀仙人、原語ではMaster Roshi)は、原作よりもさらに俗っぽくなってました。お付きの亀はいない。つーか原作では非人間型だけど人語を解すキャラが多数でてましたが、本作では非人間型キャラはピッコロ大魔王だけです。
ピッコロは特殊メイクなので誰がやってもピッコロとわかりますが、マイを演じる田村英里子はいったいなんなんでしょうか? 20年前にハリウッドがドラゴンボールの映画を作って、それに田村英里子が出るなんて誰か想像できただろうか? 非常に出番も多く、アクションも派手で目立ってはいるのですが、なぜ田村英里子なのかいまひとつ理解できません。
ちょっとネタバレになります。最後の最後でドラゴンボールを7個集めて神龍を呼び出すことに成功、願い事をひとつだけ叶えてもらうのですが、その願いがちょっと薄情です。
悟空、実は悟飯爺ちゃん嫌いだったのかなぁ… いくらなんでもひどいよ。
Gガンダム的に原作とはまったく関係ない作品と思ってみれば、そこそこの良作かも。
劇場版 釣りキチ三平を観ました。
期待していた以上に面白い。三平を演じる須賀健太は、三丁目の夕日で茶川さんが引き取って育ててる淳之介役や花田少年史の花田一路(主役)などをこなし、実績たっぷりの実力派子役で、本作でも素晴らしい演技をしています。
世界観も原作をほどよく平成風にアレンジしていてさほど違和感がありません。
三平は原作そのままの釣りマニア(釣り気違い→略して「釣りキチ」)の少年。両親はすでに鬼籍で祖父と二人暮らし。
ガールフレンドのユリっぺは三平と同年代っぽい。つまりこれは原作の後半のユリっぺ。実は原作初期のユリっぺは三平よりかなり年上のお姉さん的キャラだったのに、連載が続くにつれだんだん低年齢化していった経緯があります。
祖父の三平一平も原作に近い和竿作りの名人。ただし原作にある気性の荒い部分は出てきません。(原作では、和竿を大金で買いあさろうとする客を激怒して追い返したりします。)
魚紳さんは、原作よりかなりゆるいです。まったく紳士ではありません。特に酒が入るとヤバい。
見た目も怪しいので警官に職務質問されますが、サングラスや現住所について一悶着あります。
でもクルマで来てるんだから免許証見せてで一発解決って気がするのは気のせい? 片目見えないことも運転免許証には書いてあるはずだし。
そして、原作にはない劇場版オリジナルキャラ 三平の姉の愛子。香椎由宇が演じます。
高校から上京してバリバリ東京に染まった姉が弟も東京に連れ出そうとするのが本作のメインストーリーです。野外で連泊キャンプしても眉毛をキッチリ描くのは忘れないあたりが都会かぶれの娘という演出なのでしょうか?
冒頭の鮎釣り大会で鑑札(遊漁券)を帽子につけていたのが本当に現代風。原作の連載していた時代にはこんな風習なかったもんなぁ…
そして魚とファイトするシーンで多用されるCG。これがしょぼい。なんかPS2の釣りゲームで出てきそうなCGっぽい。白組のブランドが傷つくレベルです。
まぁ映画の宣伝にするために白組の名を出したんだろうけど、幸運なことに知名度低かったはずの監督の滝田洋二郎がおくりびとでアカデミー賞をとっちゃったので、本当にいい宣伝になってます。だったら白組の名を出すことはなかったかも。
かなりの佳作。マンガ原作の映画としてはよくできています。さすが少年マガジン50周年企画。
映画ドラえもん 新・のび太の宇宙開拓史を観ました。
意外にに旧作に忠実。変に環境問題や親子の情愛要素を加えたせいで散漫になった印象ですが、新ドラ映画では一番できがいいと思います。
それにしてもコーヤコーヤ星の住人の他力本願な態度はどうしようもないですね。自分の力でどうにかしようとは思わないのか?
そんなに貴重な鉱石が採れるのなら適正価格で売り払って別の星に移住するのもひとつの解放じゃないかとも思う。何の努力もせず、妥協もせず、天から助けが降ってくるのをただ待っている入植者はどうにも気持ち悪いです。
旧作のリメイクをしても旧作を超えることは絶対できないのだから、新作にチャレンジしてほしいものです。
劇場版ヤッターマンを観ました。
実写のヤッターマンです。
主題歌は山本正之が歌います。これだけでリメイクテレビシリーズとは雲泥の差で観るべし!
メカ製造中の「スッタモンダ コッタモンダ ヤッタモンダ〜」で始まる名曲 天才ドロンボーも、ドロンボー一味の謎ダンスつきフルコーラスで楽しめます。ヤッターキングのテーマはなぜかクロマニヨンズが歌います。エンディングクレジット画面はやはりジャニーズ縛りの掟のため嵐の曲なのが残念。
それでも山本正之節たっぷりのBGMが楽しめるのは間違いなし。
話はいつもの調子のマンネリお決まりパターンをそのまま踏襲。
メカ戦は3回、うちゾロメカは2回登場。戦いの舞台は
1. 渋山(しぶやま)ハッチ公前 (みなしごハッチの像がある!)
2. オジプトのピラミッド
3. 南ハルプス → イカメカが飛び交うマトリックスの現実世界に酷似した謎の空間
です。モジリ地名がヤッターマンのお約束をちゃんと遵守しててナイス!
ドロンジョは深田恭子、ボヤッキーは生瀬勝久、トンズラーはケンドーコバヤシが演じます。ドロンジョ様はもちろんとてもいいのだけど、一番おいしいのはやはりボヤッキーかな。トンズラもいい味出してました。それにモシカしてモシカする〜のドロンボー一味おハコのインチキ商売も2つも出てきます。
旧作に対する愛をものすごく感じさせる作品です。
ポチの告白を観ました。
ストーリーを要約すると、日本の警察官が堕落して悪に染まり、運悪く不祥事として世間に露呈し起訴されるという話。
よくある悪徳刑事ものジャンルですが、特筆すべきところは原案協力として反警察ジャーナリストで有名な寺沢有がいるだけに、警察の腐敗エピソードが細部にわたって非常にリアルです。
共犯意識をもった運命共同体、親方日の丸ファミリーといった警察内に蔓延した空気がよく表現されています。考え方や行動はまさに昔の任侠団体そのもの、合法ヤクザと呼ばれる所以です。
ただ、主人公のタケハチ組織犯罪対策課課長の視点ではリアルですが、その妻の行動はリアルがまったくありません。警察内勤経験があり、警察寮に住む現職の妻なら、昔の職場同僚や同じ寮の妻同士との口コミで夫が何をやってたかそれなりの情報を把握していたのは間違いなく、何も知らないイノセントな状態に置かれてたというのはおかしい。寺澤有は警察官の妻からは取材したことないのだろうか? 確かに道義的にも物理的にも警察寮に住む妻を取材するのは難しいのだろうけど、いくらなんでも不自然です。
ストーリーが夫からの視点固定で描写されていたなら、夫は妻の心中についてまったく関心がなかったという流れでリアルだったのに、ちょっと脚本が破綻していて惜しいです。
些細な難点もありますが、基本的に本作は良作。3時間半にも及ぶ長い尺でもまったく退屈せず、娯楽作としても面白い刑事/警察ドラマになっています。
それに役者達がみんなノリノリで芝居しています。役者として演技しがいのある作品だったのでしょう。最後のシーンの菅田俊の一人芝居は圧巻です。
チェンジリングを観ました。
1920年代後半にロサンゼルスで実際に起きた連続少年誘拐殺人事件(通称Wineville養鶏農場事件)を元に再構成した再現ドラマ映画です。
チェンジリングとは西洋の童話にでてくる取替えっ子のこと。
誘拐された息子が発見されたと警察に知らされ、迎えに行ったら息子と別の子供だったと言う事件が発端として、恐ろしい一連の事件が始まります。
当時の腐敗したロス市警(LAPD)の一大スキャンダルとなり、市長を含め市警幹部も失脚した有名な話だそうです。ハリウッドがあるロサンゼルス市を中心とした話だけに、映像的にもかなりこって1920年代風俗を再現しています。オスカー賞の授賞式中継をラジオで聞くなど当時から映画の中心地であったことが伺えます。
アメリカ全土で女性参政権が認められたのは1920年。それから10年も経っていない当時は女性に対する偏見と戦いつつ女性の社会的地位が向上しつつある時期であり、そのために生じた悲劇ともいえます。
特に主人公のクリスティーナのようなシングルマザーはいわゆる良家の子女の範疇に入らない軽蔑の対象だったため、軽く扱われたのかも知れません。
ひとつ面白いのは、入れ替わりの証拠のひとつとして本当の息子は割礼してないのに、息子を詐称する子供は割礼されているというのが挙げられていること。割礼の有無で見分けるなんて日本ではありえない話です。
本作の時間軸は、真犯人が判明して処刑された後のさらに数年後まで続きます。なかなか終わらず結構ひっぱります。しかしそれは蛇足的な後日談ではなく、とても重要なエピソードがあるのです。ストーリー構成が綿密に設計されています。
警察組織の事なかれ主義によって醸成される隠蔽体質、権力による不当な威嚇・拘束は、本当に怖いです。
日本でも高知白バイ衝突死事故なんてのがつい最近あったし、こんなの80年前の昔話なんて安心することはできません。
ワーナーマイカルも毎月20日に料金1000円の日を設定しました。ますます進む映画料金のデフレ化。
以前に作った1000円で見られる条件リストを修正した。
日付系
毎月1日 全系列
毎月5日 コロナシネマ(コロナッチョ会員のみ)
毎月10日 109シネマズ
毎月14日 TOHOシネマズ
毎月16日 コロナシネマ(コロナッチョ会員のみ)
毎月19日 109シネマズ (ポイント会員のみ)
毎月20日 MOVIX ワーナーマイカル
毎月27日 コロナシネマ(コロナッチョ会員のみ)
曜日系
月曜 コロナシネマ(男性) ワーナーマイカル(女性)
火曜 MOVIX(女性)
水曜 シネプレックス(女性) 109シネマズ(女性) TOHOシネマズ(女性) ワーナーマイカル(2人組)
木曜 MOVIX (男性) コロナシネマ(男女ペア)
金曜 コロナシネマ(女性)
時間帯系
午前初回 コロナシネマ
今月22日に行った大和市の泉の森公園の管理棟で下のようなポスターをみかけました。

大和市市制50周年を記念して作った「わが街・やまと」という映画のポスターでした。見てわかる通り、ぴあの表紙で有名なイラストレーター及川正通の手によるものです。
なんと、及川氏は大和市在住とのこと。なんかもっと都会に住んでいるイメージがあるのに意外です。
ポスターの女の子は映画の主役の女子高生役の娘で、一般オーディションで選ばれたとのこと。
さっそくweb検索してみました。


ん?

…うーむ。ある意味で及川正通って真のプロ意識がある人ですね。
こういう空気を読んだ解釈ができるのが長期にわたってぴあ表紙を手がけられる秘訣なんだろうなぁ…
ちなみにこの映画、残念ながら上映会は終了していますが、ネットで観ることができるそうです。もちろん無料。
→ 「わが街、やまと」インターネット上映館
DVDの無料貸出しも行っているそうです。
ベンジャミン・バトン 数奇な人生を観ました。
原題はThe Curious Case of Benjamin Button、直訳すると「ベンジャミンバトン 興味深い症例」といったところでしょうか。フィッツジェラルドの短編が原作です。
物語は20世紀初頭、ガトーという南部一の時計職人が駅に設置する大時計を作るところから始まります。ガトーが作った時計は時を逆に刻む時計でした。米西戦争で一人息子を失った彼の時間を巻き戻したいという願望がこめられた時計だったのです。
いかにもファンタジーっぽいエピソードで始まる本作は、主人公ベンジャミンの80代の肉体で産まれ歳をとるごとに若返っていくという奇妙な人生を軸に、各種の短いエピソードが折り重ねられる方式で進められていきます。
基本的にはノスタルジーさを売りとした老人向けファンタジー作品です。日本映画で言えば三丁目の夕日のような昔の風俗や景色を再現し、古き良き時代を懐かしむ趣向。ただし非常に美化されています。アメリカの歴史で良かった所だけを誇張したような、まさに老人の思い出話のような美化のされ方。
本作では21世紀に入るまでの100年あまりが語られるのですが、戦争は冒頭の米西戦争のほかに、第一次世界大戦と第二次世界大戦までしか出てきません。気持ちよく勝利した戦争だけが思い出に残っているわけです。まかり間違ってもキューバ危機とかベトナム戦争とか出てこないのです。
主人公の人生もかなり都合がいいです。学校にも行かず、たいした職業訓練もせず、小さなタグボートの船乗りとして世界の海を巡り、各港の女性たちといい仲になり、第二次世界大戦でほんの少し戦功をあげただけ。戦後はずっと親の遺産を食い潰してバイク乗ったりヨット乗ったりしてただれた享楽的生活をして老いて(若返って)いきます。
正直彼の人生観はまったく共感できません。勤勉さとか感謝の心が足りないし、子供ができても結局逃げるし。
家族に甘えるばかりで家族に何も貢献しないまま赤ちゃん返り。本当にこれでいいの? こんなのに共感しろと言われたらマトモな老人怒るんじゃないかな?
本作の最大のメッセージは、老人を介護する世代に向けた、介護がんばれ。人は老いると子供に戻っていくものだ、という本当に老人世代に都合がいいメッセージです。もう黄昏流星群並みのご都合主義にしびれます。だいたいベンジャミン本人は養親も実親もまったく介護してなかったし、それでいて結構な遺産をすべて食い尽くしたし、自分の娘の養育も放棄したし、自分がやってないことを妻や子供世代に求めてもいいものなのか?
いや、いいんでしょうね。ファンタジーだから。ある意味でアメリカの老人向けマーケットはすごいです。日本のヲタク向けの空から美少女が降ってくるみたいなファンタジーなんか足もとにも及びません。
最後は、21世紀になり冒頭のガトーの時計が駅からはずされ、大きなデジタル時計に置き換えられるところで終わります。古き良き時代は終わり、世知辛い21世紀が始まるのです。
チェ 39歳 別れの手紙を観ました。チェ 28歳の革命に続くチェ・ゲバラ二部作の後編です。
本作は39才で突然キューバから姿を消してからボリビアで処刑されるまでの1年余りについて描かれます。前作の人生の頂点を極めるまでの話とは違い、敗退を重ねていくチェの姿がみられます。
キューバでは革命が成功したのにどうしてボリビアでは革命が成就しなかったのか?
基本的にゲバラにはブレがありません。キューバ革命と同じ方法論で武装闘争による革命を画策していきます。しかし国民はゲバラたちキューバの革命闘士たちを外国人といって嫌います。しかしキューバでもゲバラはアルゼンチン出身の外国人だったはずなのです。
ゲバラの革命思想は原住民であるインディオの農民には理解されなかったと言うことなのかもしれません。
(カリブ海の島々にもかつてインディオと禁煙の原住民がいましたがスペイン人が持ち込んだ天然痘によって絶滅しました。いまキューバに住んでいる人はスペイン系を中心としたヨーロッパ系白人とアフリカ系国ドン、その混血がほとんどです)
住民に支持されないゲリラの日常は悲惨です。まず食料入手が困難で常に飢えと向かい合わせです。しかも住民は政府軍にゲリラの居場所を通報します。しかしゲバラは住民を迫害することなく、あくまでも住民を搾取する政府をつぶし、住民達の生活をよりよくするという理想のもとに戦い続けるのです。
ゲバラが処刑されてからエンディングに入りクレジットが流れるのですが、BGMはまったくなし。無音で文字がスクロールアップしていくだけの画面はゲバラ追悼の精神を感じさせます。
中南米最大のカリスマ ゲバラの人生はあまりにも短かい。
本作の最大の教訓: 喘息の持病があるのに葉巻吸っちゃダメです
少年メリケンサックを観ました。
宮藤官九郎が脚本監督をつとめるパンクロックロードムービーです。

宣伝ポスターのイメージとは違って、宮崎あおいは歌わないしメリケンサックも手にしません。タバコも吸いません。
あくまでもおやじパンクバンドのマネージャー兼ディレクター兼プロデューサーという役どころです。
「車内でおならをしたら500円」ルールを有無を言わさず施行する強権ディレクター(?)を演じます。
宮藤官九郎らしい過激でぶっ飛んだストーリーですが、もともとは主役キャラは男性だったんじゃないのかと思わせる設定ではあります。まぁ原作つき地上波ドラマでは原作では男性だった主役がドラマでは女に性転換するのはザラなので、らしいといえばらしいのですが、おかげでレコード会社社長がホモであるという設定が空回りしてます。本当はもっと主役と絡めたかったんだろうなぁ…
しかしを主役をカンナという女性にしたからってつまらないことはなく、カンナの恋人(ヒモ)のイケメンのマサル君というキャラとうまく絡めて過激に面白くまとめているのはさすが。
宮崎あおいのリアル夫である高岡蒼甫の浮気暴露報道が耳に新しいですが、実は本作のプロモーションのためのやらせスキャンダルじゃないかと思わせるような絵に描いたようなダメンズだったりします。劇団の主宰まではしてないようですが…
劇中にいかにも2Dバリバリのアニメーションシーンが挿入されますが、鉄コン筋クリートのキャラクターデザインと作画監督をした西見祥示郎が作っています。鉄コン筋クリートには声優として宮藤官九郎が参加しているのでその人脈で受けた仕事なのかな? 画風は基本的に鉄コン筋クリートと同じなので、ものすごいデフォルメされた手描きのキャラがにゅるにゅる動く絵です。何がすごいってアニメ絵の宮崎あおいがリアル宮崎あおいにまったく似ても似つかないってところ。宮崎あおい本人の声があてられているので、ああこれがカンナ(宮崎あおいキャラ)なんだってなんとか判断できるけれど、もし声がなかったら絶対わからないレベルです。
これでヨシとしてしまう宮藤官九郎は監督してパンク魂ばりばりなんだぜッ
つまりこれってデトロイト・メタル・シティのパクリなんだろとおっしゃる方もいるようですが、DMCはデスメタルであってパンクではありません。パンクとメタルは全然違うよ、混ぜるな危険。
ちなみに、本作はパンクとメタルの区別がつかない人でも楽しめるのでご安心ください。
20世紀少年(第2章)最後の希望を観ました。
全3章のうちの第二話目、2008年秋に公開された第一章の続編です。
第一章の記事では、だいぶつらいのではないかと書いたのですが、作り手側も同じ懸念があったようで、かなりのテコ入れ策がなされているようです。
まず、原作時の「ともだちの正体は誰?」で煽ることは完全にあきらめ、人間ドラマにだけ注力しています。とはいえ本作には登場人物が大量に出てくるので感情移入対象を厳選、遠藤カンナと小泉響子ふたりの心情描写を中心に作品は進みます。
時間軸としては第一章冒頭の2015年のうみほたる刑務所のシーンから始まり、ともだち暦時代に入るまでで終わります。初めのほうの中国マフィアとタイマフィアの抗争をカンナが止めるまではアクションも適度でテンポもよく、なかなか改善されているなと思いました。でも、ともだちランドに入ったあたりからどうしても原作をなぞるだけのダラダラ展開です。
しかし、人間ドラマ的にはそれなりに上手につくられています。カンナを演じる平愛梨も頑張っています。
この役が女優としてのラストチャンスというのが本人もよくわかっているようで、気合の入りようはものすごいものがあります。だからといってすごく巧いってほどでもないのが悲しいのですが… いつも睨みつける単調な表情で柴咲コウみたいな大味な演技しかできていません。
しかも脇役の小泉響子を演ずる木南晴夏がすごい巧い! オーラが出ていて完全に主役のカンナを食ってます。もはやともだちの正体なんてどうでもいいのだから、サダキヨが出てくるくだりは全部カットしてもいいはず。しかし、響子が拉致られるというカンナを絡ませずに思いっきり響子を活躍させられる美味しいシーンなので、あえてカットせずに木南晴夏の出番を増やした! と私には思えます。
もうひとつ気がついたことですが、今回は前作ほど制作費かかってません。かなり経済的に作られている感じ。1970年前後の再現シーンは極力減らし、派手な画面はCGまたはエキストラ(おそらく無料で動員)大量投入だけ。なんか作り方が東映の劇場版仮面ライダーっぽくて、厳しい予算の中でも頑張ってますよって声が聞こえてくるような絵作りです。
そういえば前回の公開時には制作費総額60億みたいな景気のいいこと言ってましたが、今回は具体的金額は全然出してしません。勝手な見積もりですが前回の半分も制作費使ってないんじゃないでしょうか?
続編を観て貰うためのテコ入れ策としてすごい露骨だなと思ったのは、エンディングクレジットでの秒読みです。「エンディングの後に次回作の予告があります」とテロップを入れるのなら普通だと思いますが、なんと次回予告まで後○○秒と言わんばかりに右下に残り秒数が表示されてカウントダウンしていきます。
まったくもってヒッシだな!
正直、この手の三部作の最終作って前の2作を観た人以外は観ないので、かなり厳しいことになると思われます。といって決着をつけるとなると本作みたいに制作費を削って水を濁すのにも限界があるだろうし、他人事ながらツラそうです。
原作厨にとってはやや期待はずれかな? 木南晴夏に関しては観る価値あり。
誰も守ってくれないを観ました。
殺人事件の加害者の妹を保護する警察官の話です。保護される妹は志田未来が演じます。
ひとむかし前のアメリカドラマで流行ったハンドカメラだけで撮影する手法が多用されてます。いわゆる臨場感を出すための演出。しかし2009年になってそれか〜という気もしないでもない。
他にもわかりやすく「リアルっぽさ」を出す演出が続発です。ネタとしてはなかなか深いと思うのですが、演出の底が浅くてちょってシラける感があります。
たとえば、15才の妹が携帯電話を操作するとピコピコ電子音がなります。いまどきクリック音が出る設定のままにしてる女子中学生なんていないよ! なんつーか、団塊の世代のお父さん達がこうあってほしいというファンタジーをすべて映像にしましたってノリの気持ち悪さがあります。まるで弘兼の黄昏流星群のようです。
他にも
・インターネットで某巨大掲示板はモラルなき無法地帯で、実名・住所・電番さらしだらけ
・そして書き込んでるのはアキバファッションをしたPCオタクばっか
(実は2chヘビーユーザって独身男より主婦の方が多いらしいぜ)
・15才の娘は汚れなく純粋で正直。
(少なくとも同い年の少年にコロっと騙されるような15才の女はいないだろう)
・15才の娘のボーイフレンドはロクでもないクソガキ
(娘の男は何であれ気に入らないよね)
うーむファンタジーだなぁ
志田未来は演技は巧いけど、スチル写真でみるとすごい地味な顔。なんかオーラがあるようなないような微妙な感じ。
脚本を書くにあたっていろいろ取材したようですが、本作のスタンスとしては警察より、既存マスコミとは中立、ネット情報には敵対的です。
特にネットについては、たとえば麻生首相邸見学ツアーをつぶした公安警察官の顔をそのままYouTubeに流してしまった件について、マスコミでは絶対できないことができちゃうことについての羨望と、こちとら一線を超えずに我慢するモラルを保っているのにモラルなき無法行為をやってしまうネットへの嫉妬と嫌悪があるように思えます。
本作はフジテレビ資本の制作なんですが、ワイドショーの過熱報道も軽く悪役っぽい扱いなのによく企画が通ったなぁと最初は思ってたんですが、後半ではネットがとにかく超悪役扱いで、ああこれなら喜んでOK出すだろうと納得した次第です。
それにしてもコンピュータの画面を流すときに、字をてろてろ表示させながら謎のラインプリンタの印字音みたいな雑音をかぶせる演出はあまりにダサくないのか? ザ・ハングマンの頃からまったく進歩していない。
まさに黄昏流星群的作品です。
劇場版 炎神戦隊ゴーオンジャーVSゲキレンジャーを観ました。
毎年、スーパー戦隊シリーズの現シリーズと一つ前のシリーズが競演するセルビデオが製作されるのですが、今年のゴーオンジャーvsゲキレンジャーはまさかの劇場公開されました。ファンサービスたっぷり、特にゲキレンジャーファンにとっては素晴らしい映画です。ヒーローだけではなく、敵役の理央様とメレも登場するのです。
ロケ場所のひとつとして山梨県にある大門碑林公園が使われています。いかにもゲキレンジャーっぽい中華な風景。
ここで中華拳法アクションが繰り広げられます。
ストーリーはいつものビデオ特番と同じノリ。時間も短く50分ありません。さすがにそれ単体で劇場公開するのはつらいのか、オマケが盛りだくさん。
ゴーオンジャーの音楽ライブショーから2曲と新番組の侍戦隊シンケンジャーの宣伝など、サービスサービス。
しかしやっぱり物足りないかもしれません。これで1800円とられたらちょっとボッてる感ありあり。映画の日に観にいってよかった。
次は4月に電王の映画をやるそうです。まだ続くのかよ 電王!
チェ 28歳の革命を観ました。
言わずと知れた医師であり政治家であり革命家であるチェ・ゲバラの伝記的映画です。
二部作の前編にあたる本作では、1956年〜1958年のキューバ革命前夜の反政府ゲリラ闘争(7月26日運動)と革命後の1964年の国連演説のシーンが、交互に挿入される形式で、再現ドラマ風につづられます。
フィデル=カストロはあまり出番はないですがカミロ=シエンフェゴスはともに戦った同志として結構出てきます。
ゲリラ戦をするゲバラもかっこいいですが、国連演説のゲバラやその前後のTV局のインタビューやパーティで歓談するゲバラも知的でダンディです。
1964年の国連演説はなかなか興味深いです。キューバに隣接する中米諸国、ニカラグアやらベネズエラやらパナマが、のきなみキューバの姿勢に対し批判的な発言をして親米姿勢を示します。
しかし1964年当時の各国親米政権で現在まで続いているものはないという事実、特にニカラグアなど、かばったアメリカによって扇動されたコントラとの内戦で、当時中米でもっとも豊かだった国が今は貧困国になってしまった事実を考えると感慨深いものがあります。
本作は、独裁者バティスタが敗北を認めてドミニカに亡命したあと、ゲバラら革命軍がバハマに乗り込むために進軍していくシーンで終わります。まさに革命勝利を確定させた瞬間、ここから国連演説までの期間がゲバラの人生でもっとも充実していた時期だったのでしょう。
クレジット表示の後、後編にあたるチェ 39歳 別れの手紙の予告編が流れます。カストロに別れの手紙を出してキューバから消えたゲバラ、その後の人生…。あーめちゃくちゃ観たくなりました。20世紀少年とはまったく異なる続編への期待感と飢餓感! 必ず観にいく所存です。
装甲騎兵ボトムズ ペールゼン・ファイルズ 劇場版を観ました。25分×12話のOVAシリーズの劇場版です。
ガンダム0083と同じく、劇場版のために各エピソードを圧縮しているため、いまひとつ総集編的なノリです。やはりオリジナルをじっくりみた方が楽しめそう。
時間軸は野望のルーツとテレビ版第1話の間となります。今回のキリコは主役のようでドラマ的には主役ではなく、ペールゼンやキリコ以外の分隊員4名が話の中心。キリコただ死なないキャラと言うだけでドラマ上は何の役割もなく、異能生存体であることを暗示するだけです。メインキャラであるはずのキリコが狂言回しですらない投げっぱなしのところがいかにもボトムズらしい。
また、女性キャラがまったく出てこない男臭さもボトムズらしくてよいです。
メカはほとんど3D CGで、結構よくできています。ちゃんと伸び縮みして歪むという手描きATのいい所は取り入れつつ正しく立体化可能な造形をとどめているバランスが素晴らしい。
100年戦争がまだ終結する前の話でキリコがいる部隊も戦時中の正規軍のはずなのだが、どうにも規律がゆるい。本来ボトムズテレビ版は終戦のため職を失った素行の悪いあぶれ職業軍人の物語という形でリアリティさをもたせていたはずなのに、実は戦争中でもゆるゆるの規律だったというのはちょっと世界観を壊しているかも。まぁ些細な例外として目をつぶるのが吉なんでしょうね。
本作は新宿ピカデリーという映画館で観たのですが、土地の高い都会のシネコンのためか、高層ビルに入っています。私が観たのは11階にあるスクリーンでそこまでエスカレーターで延々昇るか、エレベータで長時間待つのを強いられる構造。行きはいいのですが帰りはもっと混雑するので大変でした。たぶん火事が発生したら異能生存体でない限り生還は無理という覚悟が必要。
IN THE SHADOW OF THE MOONを観ました。アポロ計画のドキュメンタリー映画です。制作国はアメリカではなくてイギリス。
原題を直訳すると"月の影の中"、アポロ宇宙船と太陽の間に月がきて、文字通り月の影の中に入った状態のことを指しています。地球上だったら日食。
そして邦題は「ザ・ムーン」ちょっと短くしすぎだろ。
まだ存命のアポロ計画に参加した宇宙飛行士のインタビューをまじえて資料映像を流す典型的ドキュメンタリースタイルです。ストーリーの進め方、資料映像は特にとりたてて言うべきところもなく、普通にディスカバリーチャンネルなりナショナルジオグラフィックチャンネルなりヒストリーチャンネルでやってるBBC制作のドキュメンタリー程度のレベル。
それでも劇場の大画面で観ると迫力があります。
アポロ計画を知らない子供に見せてあげると喜ぶかも。
007/慰めの報酬を観ました。007最新作にして、ボンドをダニエル=クレイグが演じる作品としては2作目です。
今回の敵はMI6の内部にまで手先がいる正体不明の組織Quantum、なんかハードディスクドライブメーカーみたいな名前です。この組織が隠れ蓑としているのがエコ・グリーンと言う環境保護団体。
なかなか現代社会に即したうまい設定です。実在するエコとかグリーンとか騒いでる団体って確かにうさんくさい。石油メジャーならぬ水メジャーとして水利権ビジネスで貧困国から搾取します。
(水メジャーは実際にフランスやイギリスにある業態)
クレイグのボンドはダジャレはまったくなく、完全な肉体アクション派、しかも結構泥にまみれる系です。
そしてスタイリッシュなかっこよさもあります。イタリアでプッチーニ作オペラのトスカが上演されている中でのQuantam幹部の会合&ボンドの介入のくだりが優雅かつ現代的でかっこいい。古き良きゴルゴ13が出てきそうなスパイ映画風でもあり、しかし古臭くなく現代的なスタイリッシュさがあります。
マチュー=アマルリックが演じる悪役エコ・グリーン代表のドミニク=グリーン(スペルはGREENE)はひょろひょろの優男、いかにも証券会社か投資銀行にいそうなインテリタイプなのですが、それなりにアクションをこなします。
ボンドガールズは今回は2名。ヒロインで話にバリバリ絡むカミーユと薄幸な事務員ミス・フィールズ。私はミス・フィールズの方が好きだなぁ。でも本当に薄幸過ぎてかわいそうです。
ウィットとか笑いとかの要素は少なく、勤勉な肉体派スパイってちょっと007シリーズじゃなくてもいいんじゃないかと思いますが、駆け出し時代の007という苦しい言い訳しかないかな。毎回お楽しみのガジェット(面白メカ)はほとんど出番なし。ボンドが使うハイテク機器といえばせいぜいGPSとカメラ機能が搭載された携帯電話くらいか。こんなの日本の中高生でも持ってます。
CIAが初めは敵対的なのに、人事異動によってちょっと話がわかるように変わったと言うくだりは、CHANGEがスローガンの政権交代を反映しているのかもしれません。
ピューと吹く!ジャガー 〜いま、吹きにゆきます〜 / エト -ETO- の二本立てを観ました。

どちらもうすた京介原作のマンガの映画化。アニメはDLEが担当。ジャガーさんの方はFROGMANが制作しています。大胆に比喩するならジャガーがとなりのトトロでETOが火垂るの墓という役割分担です。
ストーリーは、ドラえもんの映画みたいなもんです。普段の連載漫画とは違って劇場版ならではの大スケールの冒険に出るというノリ。だからといって普段のいじめっ子キャラが映画ではなぜか性格よくなる現象はありません。みんな自然体、いつものまんまであります。
商業映画としては大胆にジブリアニメのパロディーをやらかしてますが、なんかもうどうでもいい感じで、問題にされることはなさそう。
TOHOシネマズで観ればマナームービーとあわせて蛙男三昧!
フラッシュアニメが好きな方におすすめ。
ちなみに べんぴ猫は予告編だけに参加のようで残念。キリン村はやく再開してくれ〜
ディズニートゥーンスタジオズの映画ティンカー・ベルを観ました。3D CGアニメです。
ピーターパンに出てくる妖精ティンカー・ベルの誕生から人間界に来るまでの話です。
今のアメリカの経済状況を思わせるような製造業礼賛物語。エンジニアの才能は恥ずかしいことではない。社会に貢献できる素晴らしい能力なんだというメッセージが含まれています。これって誰に向けたメッセージなのかちょっと深読みしたくなるような文部省推奨または労働推奨というノリの作品です。
本作はティンカーベルシリーズとして4作連続作品の第一弾という位置づけらしいのですが、この先どうなることやら。最後にウェンディーがちょこっと出てきますが、ピーターパンのお出ましはまだありません。
モノ作りの妖精の話ならスケアクロウマンの方が出来がいいかも。
K-20怪人二十面相・伝を観ました。
日本テレビ系で執拗に流されるCMで、これバットマンのパクリかな? ああまたテレビ局制作のつまらない映画だなって一見思ってしまいがち。しかし実際に観たら期待を裏切ってめっぽう面白いのです。
北村想の怪人二十面相・伝が原作とされていますが、原案といっていいくらいに違う話になっています。
まず舞台が日米開戦がなかった時代の昭和24年という架空史の世界です。つまり米国はモンロー主義のままヨーロッパ戦線にも参戦せず、おそらくヨーロッパや北アフリカはドイツを中心とした第三帝国が支配しているという世界観。核兵器もおそらく開発されていなかったと思われます。
当然東京大空襲もなかったわけで、震災後の建物がそのまま残っている昭和24年の帝都が素晴らしいCGで再現されています。
ストーリーや演出もかなりよい出来。それも当然で、監督・脚本は佐藤嗣麻子。15年ほど前にテレビ東京の深夜枠でやっていた学園ホラードラマ、エコエコアザラクやねらわれた学園の劇場版の監督・脚本をやっていた、いわゆるキャラ萌えではない面白いストーリーの映画を作れる人です。
本作でもスピーディーな展開と映えるアクションの連続でとても面白いです。
大人の事情でどうしてもつらいキャスティングがありますが、それも巧く誤魔化しています。具体的に言えば松たか子なんだけど。良家のお嬢様がレールに乗って結婚するって設定なら、二十歳そこそこか下手したら十代のはず。なんでまた松たか子なのか? 少女じゃないのに少林少女の柴咲コウぐらいひどいキャスティングです。正直いまの松たか子ってお嬢様の母親役で出ても不思議じゃない貫禄ですよね。
でもそんなの気にしない。松たか子は二十歳だと劇中設定したなら、15〜25歳のリアルな若い女優をまったく出演させないのです。こうすることで、なんとなく観客はああ若いお嬢様なのかもなぁと納得してしまうのです。もし一人でもリアル十代の女性が松たか子の隣に並んだらその魔法は解けてしまうはずです。おかげで初々しい女優好きの人にはちょっとさびしい映画になってしまいました。
この大胆な思い切りのいい詐術が気持ちいい。嘘をつくというのはこういうことだという巧みな演出! かっこいいぜ佐藤嗣麻子。
スターウォーズだってレイア姫がキャリー=フィッシャーだったし、スパイダーマンだってヒロインのメリー=ジェーンがキルステン=ダンストなんだから、いけてない女優がヒロインやってても映画は面白く作れるし、ヒットだって可能なはずなのです。(それでもかなりのハンデだぜ。松たか子)
アクションについてもかなり冴えてます。本作はサーカスの曲芸兼手品師が主役なのでサーカス曲芸やそれに類するアクションがたくさん出てくるのですが、これがワイヤーアクションじゃないんですよ。もちろんCGで誤魔化しているのでもなく、生身の体術でこなしているのです。中国雑技段バリのアクションが心地いい。ワイヤーアクションやCGと違って動きが物理法則に反していないのでテンポもキレもよいかっこいいアクションシーンに仕上がっています。
細かいところをつっこむとテスラ装置の操作盤の文字がすべてドイツ語だったのですが、テスラってアメリカに移民しないまま、ドイツ語圏で研究開発したと言う設定なんでしょうか? テスラはオーストリア・ハンガリ帝国領内の出身なのでその可能性は高い。もしくはアメリカ人も輸出品にはドイツ語の銘版をつけるくらいアメリカの地位が低い世界観と言うことなのでしょうか? まぁ確かに1940年代にアメリカがモンロー主義を貫いていたら今のメキシコかブラジル程度の国際的地位しかなかった気もしますね。
世界観を必要以上に説明しないところも嘘のつき方が巧いなぁって思います。
また、孤児が住む貧民街はノガミにある設定、そして主人公が住む盗人宿は浅草という設定になっています。ノガミは当然上野の符丁なんでしょうが、だったら浅草もエンコって符丁で呼ぶべきじゃないのか? なんかノガミと浅草って言葉が一緒に出てくるとすわりが悪いです。ノガミ&エンコ または 上野&浅草のどちらかにしてほしい。大人の事情で浮浪児が住むところに実名の上野を出すわけにはいかなかったというところなのかな?
同じ日本テレビ制作の252とはまったく違う次元の出来の良さ。佐藤嗣麻子の名前がメジャーになるかも知れないし、下手な宣伝のおかげで不入りのまま早々に公開が終わってしまうかも知れない、先が読めない映画です。でも面白いことは確か。劇場の大スクリーンで観たい方はお早めに。
動物農場を観ました。
ジョージ=オーウェルの同名小説をアニメ化した作品です。製作は1954年、イギリスです。基本的に原作に忠実ですがラストだけ変わってます。
一言でいえば、反共・反ソ連のプロパガンダアニメ映画です。動物達がComrades(同志!)と呼びかけたり、労働歌うたったり、誤解しようもなく当時のソ連を戯画化した世界観です。また、労働者が支配者に搾取される状況に反抗するプロレタリアート文学的要素もあります。
スタジオジブリの企画により2008年末から2009年年始にかけて東京と大阪で上映されていますが、反共映画のためでしょうか、日本の従来左翼層の反応は薄いようです。
アニメーションとしてのクオリティはかなり高く、動物の擬人化アニメとしては高水準と言っていいでしょう。
特に農耕馬のBOXERというキャラがひときわすごい。

学はないが肉体労働ならバッチリと、絵に描いたような搾取されまくりの労働者の代表。風車小屋建設に多大な貢献をしたのに怪我で働けなくなると、即座に豚たちが飲む酒と引換えに糊屋に売られて屠殺されてしまうという悲劇の馬です。

悲劇キャラは馬ばかりではありません。支配者層の豚のトロツキーっぽい役柄のSNOWBALLも悲劇キャラ。同じ支配者層の豚でスターリンっぽいNAPOLEONに粛清されてしまいます。
動物達が暴動を起こして人間の農場主を追い出し革命を成功させると、鳩たちが革命を各地に飛び火させようとプロパガンダするあたりが、当時の西側が持っていた共産圏拡大への懸念がうかがえます。
本作では、幸福だった家畜たちはそんな言葉には耳を貸さず過酷な扱いを受けていた家畜達だけが話に乗って革命をおこすのですが、これも共産革命をおこした発展途上国について当時の西側はそう思っていた/市民にそう思わせたかったということなのでしょう。
建前だけ国民平等を掲げているのに実情は支配者層と労働者層が明確に分離しているあたり、反ソだけではなく反フランスの要素もあるように思えます。イギリス人はフランスが嫌いだし。
それから、共産圏と貿易をして利益を上げる商人は共産国よりももっと悪い存在だ! みたいな表現もありました。これは具体的にどこを指していたのか、中南米や中東/中央アジアなんでしょうか?
あえて難点を言えば、前半ではコミカルな振舞いでギャグ担当だったアヒルのひなが、後半シリアスな話になるとまったく出てこなくなり、投げっぱなし状態なのが気になりました。だいぶ目立つキャラだったのでシリアスな場面でも効果的に使えそうなのにもったいないです。
宮崎駿は本作について「今、豚は太っていない」というコピーをつけています。
駿本人は自分はBOXERのような存在だと思っているんだろうけど、下で働く人たちは彼のこともNAPOLEONのような豚だと思ってそうで、少し滑稽です。
252 生存者ありを観ました。
いかにも民放テレビ局の企画映画です。
災害シーンの特撮や演出はできるだけリアルに撮ろうとすごい努力をしています。群集がパニックなるシーンなどは素晴らしい出来上がりです。しかしキャラ設定とシナリオがクソ過ぎます。
もう配役が先に決まっててそれを無理やり役にあてはめているのが見え見えのひどいシナリオが泣けます。まったくリアルの欠片すらないグズグズのお涙ちょうだいドラマです。
科学考証も企画当時はある程度筋が通っていたのでしょうが、ダメダメシナリオのために矛盾の嵐となっています。
雹が銀座だけに局地的に降るというのはあり得るとして、高潮の被害は広範囲のはずで、銀座・新橋地区だけにレスキューが集中して出動すると言うのはいかにも不自然です。銀座線なんかよりりんかい線の方が絶対やばいことになってるって! 銀座線とか丸の内線みたいな戦前に作った地下鉄は江戸城の地下通路(抜け道)を再利用してるんだから、冠水はするかもしれないけど崩落なんてめったなことではしない。なんたって400年もってる地盤なんだから。
おおかた、三丁目の夕日でつくった新橋・銀座のCGデータを流用したってところでしょうか。どうせやるんだったらシャレでもいいから壊滅状態のお台場でフジテレビ社屋が倒壊したシーンを入れてほしかったなぁ…
クライマックスの台風の目が過ぎた後ふたたび暴風と豪雨に戻るはずなのに、なぜかなんとなく雲ひとつない無風状態になってしまっているし。そんなにすぐ天候が回復するならそれまで待てばいいじゃんってことになるよね。単に香椎由宇がボケてただけなのかも知れないけど。
ちなみにモールス符号では 短点2回 短点5回 短点2回 は 252 ではなく i5i なので間違いのないように。
多くを期待せずにドラマ部分を捨てて特撮シーンだけ楽しむつもりで観るなら楽しめる映画です。
ミラーズを観ました。
24のジャック=バウアー役で有名なキーファー=サザーランド主演。
ホラーと言うよりは超常現象ミステリと言った方が正確かも。X-Fileのノリがちょっとあります。
流血シーンはかなりどぎついです。
それにしてもキーファー=サザーランドは病んだ警官を演じるのが上手いです。アルコール中毒関係の演技は私生活でも十分予習済みだもんねってぐらいのリアルさです。
主人公の小学生くらいの息子のマイケルというのがいるのですが、彼の部屋に貼ってあるポスターがヤバいです。やれツバサクロニクルやらねぎ魔やら日本のダメ系萌えアニメのポスターがいっぱい。スタッフの趣味なんだろうか。こんなアニメに小学生男子がはまってる方がよほどホラーです。
ニューヨークにある数年前に火事で全焼してしまったデパートの廃墟が舞台です。ここに主人公のベンが夜警として見回りして事件に巻き込まれるという趣向。日本でいえば、かつて赤坂にあったホテルニュージャパンの廃墟が近いイメージでしょうか。確かにお化けが出てもおかしくない感じ。
なんだかんだいってキリスト教文化の悪魔ばらい(エクソシスト)の流れっぽいストーリーです。
コロナシネマワールドでは2008年12月から毎月5日16日27日が料金1000円になるそうだ。ただし会員(入会金、年会費無料)のみ。この会員証(コロナッチョカード)は同施設にある会員制マンガ喫茶と共通なので、持ってる人は多いはず。
以前に作った1000円で見られる条件リストを修正してみた
日付系
毎月1日 全系列
毎月5日 コロナシネマ(コロナッチョ会員のみ)
毎月10日 109シネマズ
毎月14日 TOHOシネマズ
毎月16日 コロナシネマ(コロナッチョ会員のみ)
毎月19日 109シネマズ (ポイント会員のみ)
毎月20日 MOVIX
毎月27日 コロナシネマ(コロナッチョ会員のみ)
曜日系
月曜 コロナシネマ(男性) ワーナーマイカル(女性)
火曜 MOVIX(女性)
水曜 シネプレックス(女性) 109シネマズ(女性) TOHOシネマズ(女性) ワーナーマイカル(2人組)
木曜 MOVIX (男性) コロナシネマ(男女ペア)
金曜 コロナシネマ(女性)
時間帯系
午前初回 コロナシネマ
ワールド・オブ・ライズを観ました。原題はBODY OF LIES。直訳すると「偽りの相棒」あたりでしょうか。
劇中でも、CIAの現地エージェントの主人公のことをワシントンDCにいる情報戦略官はBODYと呼んでいます。
非常に分かり易いCIAのスパイ潜入ものの映画で、舞台は中東、イラク、ヨルダン、トルコです。
流血系の表現がどぎついです。ストーリーそのものは非常にわかりやすいように簡略化されていて、スパイの騙しあいドラマを期待してみると肩透かしかも。
なんたってゲームのプレーヤーがCIAとヨルダン情報部と正体不明のテロリストの3者しか出てこないんだからしょぼい。英国MI6とかイスラエルのモサドくらい出しやがれって感じ。
タイトルにもある嘘がキーワードなのですが、そんなたいした嘘でもないし嘘で塗り固めた世界観と言うわけでもない、ハリウッド映画になれた観客にもよく理解できるような薄っぺい嘘でしかありません。
デカプリオはアラビア語が上手いCIAエージェント役なのですが、彼のアラビア語が本当に上手いのかどうか私には判別できませんでした。どこのアラビア語方言だったんだろうか? ヨルダン情報部のハニの英語は確かにちょっと違う英語でした。たとえば「我々でやろう」って字幕で出るセリフで by us ではなくて by we とbyの後に主格がきてました。これは訛っているのか、それともイギリス英語なのか、少なくとも米語とは違う言葉でした。
アクション映画というよりは拷問の痛さがリアルに伝わってくる映画。
地球が静止する日を観ました。原題は"THE DAY THE EARTH STOOD STILL"です。ほぼ直訳。1951年に制作されたオリジナル版のリメイクです。1951年版の原題は同一ですが、邦題はちょっと変化してて「地球の静止する日」です。なぜかリメイク版は地球の〜ではなくて地球が〜。ジャイアントロボにひきずられているのか? それとも50年経って日本語が変化したのか?
テーマ、メッセージ、そしてSFとしての格はオリジナル版と変わりません。ただし、舞台を冷戦終了後の現代にうつし、SF考証も今風になっています。主人公の異星人クラトゥが地球人と同じ姿かたちをしている理由もきれいに説明されますし、くわえて護衛ロボットのゴートがかなりSFギミック的にかっこいいです。かなり月光蝶っぽい。
降下ポイントがオリジナルではワシントンDCだったのに、本作ではニューヨークになっていたのは国連本部があるからなのでしょう。だからといって国連にまかせたりせず、アメリカが独裁的に処理しようとするあたりはオリジナルのままであり、アメリカって国は1951年から変わっていないのかもしれません。
以下はネタバレ談義
タイトルにある地球停止とは全世界的停電のことなのですが、オリジナル版と本作では発動するタイミングがだいぶ違います。オチがあいまいなところは変わらずなので、映画が終わった後の世界がどうなったかは観客の想像力に任されます。
本作での停電現象は飛行機だけ例外ということはなさそうなので、エアフォースワンに乗ってるであろう合衆国大統領は墜落死したことは想像に難くありません。徹底的に破壊されたのはアメリカ本土だけだし、実はクラトゥの文明は地球の突出した超大国を弱体化するという高度に政治的な介入をしただけなのかもしれないですね。
食物連鎖の頂点としての人類を完全に滅ぼしてしまうと逆に生態系を損なってしまいそうです。アメリカのロッキー山脈の狼は人間の駆除活動によって絶滅寸前までいったのですが、そのために生態系が崩れてカリブーなどが増えすぎてしまったそうです。そこでカナダから狼を連れてくるなどの保護施策を行って生態系を維持しようとしているとのこと。クラトゥ達も同じように人間の個体数を制御しようとしているのかも?
オリジナル作の良さを損なわずに、巧妙かつ大胆に現代風アレンジを断行した傑作です。
トロピック・サンダー/史上最低の作戦を観ました。
コロナワールド小田原で観たのですが、なんと観客は私独り! 完全貸切状態です。その日は14日で近所にあるTOHOシネマズ小田原がすべて1000円のサービスデイだったことを考えに入れても、客の入りが悪すぎです。
おそらく予告編がよくなかったんじゃないかと思います。あの予告編だと日本人に観に行きたいと思わせるのは難しい気がします。あの予告編では100%オバカなノリのオースティンパワーズからセクシー要素を100%削除したような映画にしか思えないもん。まったく女っ気ゼロというのは問題だ。
しかし、実際はそんなバカ映画ではないのです。いや確かに下品でグロいお下劣ギャグ満載なのですがそれだけではない。本作はドリームワークスらしくきっちりとA級作品に仕上がっています。誤解を恐れずに言えば、本作は実写版シュレックです。みんなが知っている有名俳優を元ネタとしたパロディが主のドタバタコメディなのですが、逆説的に意味深い話を展開していくのです。映画撮影と現実がごっちゃになった俳優モノという点でギャラクシークエスト(これも名作)にも近いかもしれません。
とにかく本作はあなどるなかれ。まったく話題になっていないまま上映期間が終わろうとしていますが、セルDVDが出る頃に口コミでブームが来るかもしれないポテンシャルを秘めていると思います。
映画の知識が多ければ多いほど本作は楽しめると思います。私は貸切状態だったのをいいことに思いっきり爆笑してました。映画に詳しくない人でも楽しめると思いますが、少なくともプラトーンだけは事前に予習してほしい。
スタートレックネタならゴーン星人についてみておこう → Youtube
劇場版ゲゲゲの鬼太郎 日本爆裂!!を観ました。
東映動画/東映アニメーションのゲゲゲの鬼太郎40周年を記念した初の劇場版長編アニメです。(過去にも劇場版はあったけど中編でした)
いきなり冒頭は、白黒時代から2007年から放送している現行版まで5代の鬼太郎勢ぞろい。もちろん声優も野沢雅子、戸田恵子、松岡洋子、高山みなみが勢ぞろい! なかなか見ごたえがあります。残念ながら墓場鬼太郎は出てきません。今度は猫娘も5代全員勢ぞろいしたところをみてみたいです。
本編は、シナリオも作画も十分時間をとってていねいに作ってある印象です。序盤はいかにも学園が舞台のJホラーな作り方で、いかにもセーラー服を着て辛気臭い顔をした佐伯日菜子が転校してきそうな雰囲気です。
日本全国を6ブロックにわけ、それぞれで猫娘が出てくるパートが違う趣向が凝らしてあります。私はTOHOシネマズ小田原で観たので、関東甲信越バージョンです。猫娘がチャイナ服着て中華街で中田横浜市長と出てくる謎展開。他のブロック地区も似たような展開なのかなぁ?
尺は90分弱と完全に長編なので学齢に達してないお子様だとちょっとつらいかも。大人が観ても楽しめる良作です。
ピクサーの劇場アニメウォーリーを観ました。
700〜800年後の未来、環境破壊された地球から人類が逃げ出した世界の話です。SF考証的にはかなり綿密な設定がなされており、ハードSFといってもよい世界観が構築されています。特に冒頭のウォーリーの700年間続いたであろう日常生活の描写はSF的にセンスオブワンダーにあふれています。
おそらく同じ時期に設計されたはずのウォーリーとイヴ(イヴァ?)はかなりの性能差があります。量産の家庭用ロボットと金持ち層向け宇宙クルーザーの備品ロボットでは違って当然なのかな?
しかも両者のコミュニケーションがかなり非対称。ウォーリーはほとんど片言の英語しか話しません。西部劇の教養がある白人開拓者と地元のインディアン娘との交流みたいな感じ。しかし後半で700年間の歳月で得た経験によりかけがえのない叡智を得たロボットであることが暗示されます。
ウォーリーのデザインはショートサーキットのNo.5にそっくり。リスペクトでしょうか? No.5はシドミードのデザインです。それを思うとSFっぽい本作にふさわしいのかも。

現代の物質文明に対する強烈な風刺がかなりきつい作品。それでも結局はロボットより人間が偉いんだというあたりがいかにもアメリカ映画です。
猫ラーメン大将を観ました。

原作は4コママンガらしいのですが未見です。チープなヌイグルミ操演で河崎実監督によるまさかの実写映画化が実現しました。人間キャラの主演は加藤和樹と長澤奈央、なんとなく特撮の香り。

そしてヒロインは紗綾。デビュー当時Fカップ小学生と騒がれた彼女も今はもう中学生。紗綾を起用してくるあたりが河崎監督のマニアックさを感じさせます。
本作に出てくる猫は三種類。主役の猫のラーメン大将をはじめとする人語を話すヌイグル猫、2番目はヌイグルミなのにニャーとしか言わない猫、3番目は本物の生猫。ヌイグルミ猫と生猫が何の説明もなく競演するところは、ハローキティと彼女の飼い猫チャーミーキティの歪んだ関係を思わせます。
人語を話す猫の声優として古谷徹(星飛雄馬)と加藤精三(星一徹)が起用されています。ここも見所(聞き所)!
ストーリーは小ネタの積み重ね(たぶん原作由来)をしながら最後のクライマックスへもっていくという劇場版自虐の詩と同じ形式です。
最後は因縁の相手とラーメン対決をするわけですが、みているだけでラーメンが食べたくなってきます。
ゆるーいギャグとゆるい人情(猫情?)物語が心地いい作品です。
♪時には醤油のように〜 という替え歌も笑える(作詞 河崎監督)
D-WARS ディー・ウォーズを観ました。原題はD-WAR、単数形です。Sはつかないのです。STARWARSからの連想なんでしょうか? 過去に複数形の原題をカタカナの邦題にするときに勝手に単数にしてしまうのはよくありましたが、逆のパターンはかなり珍しい。
韓国スタッフがハリウッドで撮った怪獣特撮映画です。とにかく特撮部分がすごい。伝説の超巨大な大蛇がロサンジェルスで大暴れです。ヘリコプターとも陸軍の戦車とも戦います。
ですがストーリーがまったくありません。夏休みのスーパー戦隊ヒーロー映画よりも中身がない。
最後に広げた風呂敷をたたむどころかそのまま投げっぱなしのシナリオは呆れるどころかあまりの堂々とした放棄ぶりに男気さえ感じさせます。
宮崎駿が暴走したまま誰もフォローしなかったらこんな映画になるのかも知れません。
もう劇場版デビルマンなんか目じゃない破綻したストーリーと卓越した特撮シーンのアンバランスさが素敵な映画です。
最後はやっぱり人類は滅んでしまったってことなのかなぁ。それじゃ来世で会えないなぁ…
矢口史靖監督のハッピーフライトを観ました。
テレビでもたくさん宣伝されているので世間の認知度も高く、改めて説明する必要もないでしょう。ANA全面バックアップの旅客機を舞台にしたコメディ映画です。
今までの矢口監督の映画はアマチュアとして道を究める人々の群像劇が多かったと思いますが、本作はプロフェッショナルな人々の物語です。プロだからプロの職場だけが描写されます。映画が始まってから終わるまで劇中では半日しか経過しません。せいぜい5〜6時間。これは従来の矢口映画ではありえない時間感覚かも? テンポがよく最後まで一気に魅せてくれます。
タイトルにハッピーとついてますが、ハッピーはハッピーでもこれは「不幸中の幸い」のハッピーだと思います。しかもハッピーエンドのように見せて冷静に考えればかなり不幸があふれてます。
よくよく考えると修学旅行の生徒たちは本当にかわいそう。まぁいい思い出になったかもしれないけど。
肘井美佳が活躍する映画は結構久しぶりかも。それにしても寺島しのぶは貫禄たっぷりでコワいです。
宮廷画家ゴヤは見たを観ました。原題はGoya’s ghosts。
激動の時代のスペインを舞台に、数奇な運命をたどった豪商の娘と神父の話です。歴史上のゴヤ本人もいろいろな逸話がたくさん伝わっているのですが、そこはすべて外してゴヤは狂言回し役に徹しています。
ヒロインはナタリー=ポートマン。V for ヴェンデッタ以上の汚れ役を見事にこなしています。アメリカ・スペイン合作で上映されたのは英語版でした。主人公達もナポレオン仏軍も英語はなしてます。もちろんイングランド軍も。スペイン風だったのはMr.のかわりにSr.(セニョール)を使ってたくらいかな。スペイン語版があるならそちらも観てみたいです。
出てくる人物はゴヤも含めてすべて俗物で、カトリック教会やフランス革命軍の腐敗ぶりがいい感じに悪臭はなってます。
歴史大河モノが好きな人なら楽しめると思います。
コロナシネマワールド小田原の子供向け作品評価がすごいです。
どこの映画館でもやってることですが、上映中の作品の表を建物内の壁に貼り出しています。コロナ小田原は各作品についてお子様お薦めかどうか○△×の3段階で評価しています。
たとえば「パコと魔法の絵本」は○評価。まぁ当然ですね。今やってる中では一番子供向け。
他に○評価がついた作品は「レッドクリフ PartI 吹替」、まぁ吹替だからね。そして「イーグル・アイ」、アクションは大人子供関係なく楽しめるよね。
△評価はたとえば「釣りバカ日誌19 ようこそ! 鈴木建設御一行様」、団塊の世代がコアターゲットだから子供にはイマイチかもね。「まぼろしの邪馬台国」も△評価、そりゃサユリストの子供なんていないだろうしな。
ここまでは、非常に真っ当な評価です。誰がつけてもこんな感じでしょう。コロナ小田原がすごいのは×評価です。
なんと「崖の上のポニョ」が×評価! なんという大胆な評価。素晴らしい! たしかに善悪の区別がつかない子供にみせるにはあまりにも毒が強い作品です。少なくとも海の魚を水道水に入れるなんて無茶なことを覚えさせるのはまずいでしょう。
それにしても、釣りバカとか邪馬台国より下の評価とは思い切っています。クールだぜコロナ小田原!
ちなみに、「20世紀少年」も×評価。まぁこれは子供向けというより大人向けでも×だから妥当でしょう。
残念なのはこのクールな評価は館内に貼ってあるだけで、ネットでは見られません。やはり大人の事情でしょうか? この上映作品表を見たい人はコロナ小田原に行くしかありません!
X-ファイル:真実を求めてを観ました。人気テレビシリーズ(すでに終了)の映画化第2弾。とはいっても前の映画化は10年前です。
ストーリーはいつもの都市伝説っぽい怪しい話をいつもの2人が捜査するというもの。ちょっと手塚治虫のブラックジャックっぽい医学の限界と生命倫理ネタです。
ロシア人が出てくるところがホントうさんくさくて、なんでわざわざロシア人がアメリカに来て危ない橋を渡るのか謎です。まだ中国人にした方がリアリティあったかも? 中国では人間の生命は安いからね。
テレビシリーズファンに対するファンサービスも豊富にあるので、X-ファイルが好きだった人にはおすすめ。
レッドクリフ Part1を観ました。言わずと知れた赤壁の戦いの映画化。監督は呉宇森(ジョン=ウー)。私が見たのは中国語音声で日本語字幕のバージョンです。
基本的には三国志演義をベースとした話なので、劉備は人徳が高い君子の善玉で、曹操は後漢帝国を専横する奸臣という悪玉という人物設定。劉備軍が新野城から敗走して、孫権と同盟、赤壁の地に陣を組み、曹操軍に陸戦で快勝するまでがPart1です。クライマックスの水軍の戦いはPart2までお預けです。
冒頭に三国志世界の背景について説明がこれは日本版だけなのか? 三国志を知らない人には量が多すぎてよくわからないだろうし、といってマンガやゲームで知った程度の人には当然過ぎることばかりで何の助けにもなっていない謎の説明パートです。
存在意義がよくわからない馬の難産シーンで、諸葛亮が見事を仔馬をとりあげます。そして付けた名前が萌萌(もんもん)。なんで もんもん?
しかも諸葛亮に「馬の出産も牛のも似たようなものでしょう」なんて言わせてるし、おそらく女優の牛萌萌にかけたギャグ? よくわからないネタが豊富に折り込まれているようです。
アクションシーンはかなり派手。三国志無双ばりに武将が一騎で出て行って雑兵を百や千くらい千切っては投げの大活躍。もうどうにでもしてくれ的なサイヤ人なみの無茶苦茶な戦闘力です。
時代考証的には矛盾だらけなのですが、そこはあえて目をつぶらないと精神衛生上よくありません。でも、赤壁の戦いの前から「赤壁」という地名があって地図にも書かれているってどうなのよ (赤壁という土地は実在するが、地名は赤壁の戦いがあった故事によるもので、その前に赤壁と呼ばれていたはずはない)
金城武が演ずるスーパー軍師の諸葛亮孔明、劇中中国語音声では普通に「諸葛亮」って呼ばれているのですが、なぜか字幕では「諸葛孔明」出ます。いやいや誰も孔明のコもいってないよ! どうも字幕製作者は日本だと孔明って言わないと通じないと思っている節があります。別に諸葛亮でいいのに、そこまで日本の三国志おたくに迎合しなくてもいいのではないかな?
余談ですが、中国語と日本語で呼び名が違うキャラって結構いて、たとえば西遊記の三蔵玄奘の仏弟子の豚の妖怪。日本だと猪八戒という名が有名ですが、中国では普通に猪悟能って呼びます。三蔵の弟子は悟空、悟能、悟浄とちゃんと統一性が法名を持ってるんです(ただし三蔵本人は弟子達を孫行者、猪八戒、沙和尚と呼ぶ)。これも中国語音声で「悟能」となってても日本語字幕で「八戒」と超訳されてしまうんだろうなぁ
映画の最後、クレジットが流れた後にPart2の予告編があります。当然のごとく燃える展開のようです。はやくPart2が観たい!
イキガミを観ました。
原作はマンガらしいのですがまったく読んだことはなく、映画館でやってた予告編を観ただけで特に期待もせず、たまたま映画の日にプレミアスクリーンでやっていたというだけの理由で観ました。
そしたら期待してないのを上回る出来の悪さに驚き。なにこれ? Vシネマみたい。しかもかなり程度の悪い方のVシネマ。
こんな作品にあれだけ予告編うちまくっていたとは驚きです。
オムニバス形式で3つの話が淡々とつづられるのですが、おそらく各話の間にCMをはさむことが前提の作り、とても間延びしていて劇場で観るような作りになっていません。
キャストは豪華なのですが、どうもキャストが先に決まりそれを活かすために脚本が書かれたような、まさにテレビドラマ的手法で作られていて、どうにもつまらないです。
何か勘違いしたのか劇場には多くのファミリー客がきていましたが、子供達は最初の30分でダレて、しゃべりまくるし走り回るし大変な状態。でも責める気持ちにはなれません。大人だって走り回りたいよってくらいひどかったです。
だいたい対象者3人が3人とも男性というのがバランス悪いし、毎日複数人が処分されている流れの中でたまたま担当した連続3件のみを切り出したって設定なのに、3件だけが特別扱いされていて違和感があります。
月に100件で少ないなぁとかいうノリなのに、かなり昔のたまたま担当した連続した3件のことだけ、どうしてそんなにこだわっていられるのか? 減俸とか研修とかの方をもっと考えろと!
後日談のあたりの妙なノリは世界観に矛盾しています。
製作の意図としては観客に泣いてほしいお涙頂戴モノらしいのですが、私には泣くのは無理でした。
イーグル・アイを観ました。
60〜70年代によく見られたネタを現代風にリメイクしたSFサスペンスです。
変に近未来風にせず、等身大の現代のアメリカが舞台なのが面白いといえば面白いですが、やはりSFとしてはネタが古く陳腐だと言わざるを得ません。
もう少しひねれば面白い話になると思うんだけどなぁ… 家族を人質にとって言うこと聞かすのは24 Season1で使い古された手だし。たとえば宗教と絡めてみるとか。いわゆる神の啓示とか神からの指令みたいにした方が人は動くし、絵的にも面白なりそう。でもまぁ機械仕掛けの神なんてオチも陳腐かな。
アクションシーンはよくできてます。
日本最初のシネコン ワーナーマイカル海老名ができたとき、レイトショー料金という概念に驚いた。21時以降の回がなんと1200円! 今では全国で当たり前だが当時は画期的でした。
しかし最近の不況デフレ事情のためか、シネコンの映画料金はさらに低価格化の傾向を強めているようです。しかし各系列によって条件が違うので混乱しがち。そこで、神奈川県央のシネコンで、1000円で見られる条件をリストアップして整理してみました。
日付系
毎月1日 全系列
毎月10日 109シネマズ
毎月14日 TOHOシネマズ
毎月19日 109シネマズ (ポイント会員のみ)
毎月20日 MOVIX
曜日系
月曜 コロナシネマ(男性) ワーナーマイカル(女性)
火曜 MOVIX(女性)
水曜 シネプレックス(女性) 109シネマズ(女性) TOHOシネマズ(女性) ワーナーマイカル(2人組)
木曜 MOVIX (男性) コロナシネマ(男女ペア)
金曜 コロナシネマ(女性)
時間帯系
午前初回 コロナシネマ
レイトショー1200円で喜んでた時代が嘘のようです
さらば仮面ライダー電王 ファイナル・カウントダウンを観ました。
劇場版電王第三弾、一応今回で最後にすると宣言してますが、人気が出たらどうなるかわからない人気シリーズ。
今回は良太郎の孫の幸太郎がニュー電王として活躍。電王ワールドにおける2号ライダーなのか? V3やライダーマンを出せばまだまだ続くのか、もう初期設定なんかすべて忘れてしまったような開き直って勢いで押しまくった作品です。
今回もアクション満載の良作。ただ、ヒロインの神田沙也加は泣いているばかりで何もしてないのがちょっと寂しい。もうちょっと何か気のきいたことをやってほしかった。
最後のクレジット画面でイラストがたくさん出てくるのですが、大きいハナ(白鳥百合子状態)が描かれたイラストも出てきてました。とりあえずイラストではなかったことにはされていないようです。次に電王映画つくるなら白鳥百合子を出してほしい。でも無理だろうなぁ…
まだいくらでも話が続けられそうな決着でしたが、そろそろ小ハナ役の松元環季(子役)が育ちつつあるから、限界が近い気がします。メインキャスト総とっかえで続けられないものかな?
アイアンマンを観ました。マーベルの有名ヒーローの実写映画化です。
アメリカでは大ヒットしているそうですが、確かに面白いです。大人が観ても楽しめます。原作の骨格は変えずに現代の国政政治事情にうまくあわせた話作りで、それなりに説得力があります。少なくとも007くらいにはリアルな背景設定です。マーベルヒーローからこんなハードな国際政治設定が出てくるとは思わなかった。
クルマにひかれそうになった子供を間一髪で救うのがせいぜいの何も考えないヒーローとか、ヒーロー同士でつるんで集団で悪の組織をボコりにいくマッチョ集団とかが従来のマーベルヒーローの印象だったのですが、劇場版アイアンマンは違います。
国際的武器製造会社の若社長が、テロ組織が自社製の武器を使っていることに苦悩するという、日本のマンガ・アニメが80〜90年代にすでに通過しているような設定を堂々と出してきて、そして成功しています。アクションもかなり面白かったです。やはり等身大人型兵器の空中戦は燃える! 演技も東映特撮にひけをとらないキレ。ほんと文句のつけどころがない出来です。
最後の最後にアベンジャーズ(マーベルヒーローの徒党)への誘いがくるあたり原作ファンへのサービスなんでしょうが、続編をつくるとしてもアベンジャーズは出してほしくないです。このハードな世界観でつっぱしってほしいものです。
以前にも紹介した兼高かおる世界の旅・再放送 南極編、3週連続の特別企画を3つともすべて見たので紹介します。
これはTBSチャンネルで再放送されている番組。本放送は1971年でした。

スタジオで南極の説明をする兼高かおると芥川隆行(故人)。1971年当時の兼高かおるは43才! とても40過ぎとは見えない! 当時珍しいカラー放送をアピールするためか服装はとんでもないサイケ色になっています。
南極番組といえば昭和基地と思いますが、今回はまったく出てきません。
なぜならば、米軍全面バックアップのジャーナリスト向け南極ツアーに参加したレポートだからです。米軍は昭和基地など眼中にないのです。
まずいきなり米海軍輸送機に乗って空路で南極大陸に上陸です。

宗谷とかしらせで日本から海路オンリーで行く日本隊とは気合が違います

米海軍輸送機内で防寒具の説明を受けるかおる。すべての装備は米軍から無償貸与だそうです。さすが米軍、従軍記者には大盤振る舞いです。

着陸ポイントからこんどは米沿岸警備隊のヘリで砕氷船まで移動

砕氷船も米沿岸警備隊の船です。さっきのヘリはこの砕氷船の艦載機だったようです。
砕氷船でもっとも南極点に近い港、ロス島にあるマクマード基地まで行きます。


ロス島にいる動物とたわむれるかおる。季節は夏なので地面が見えます。
バブルの頃まことしやかに言われたスキーウェアを着ると3割増しで美人に見える効果でしょうか、かおる当時40overとは思えない。21世紀のアラフォーは負けてます。
マクマード基地は南極大陸にある米国基地の中ではもっとも気候が穏やかな場所にあり、いろんな施設があります。アメリカ人たちはここを「南極のマイアミ」と呼んでいたそう。


教会だってあります。さすがアメリカ人。どんなとこにも教会を作る!
そして原子炉すらあるのです。原子力は夢の未来エナジィィィ! さすがアメリカン魂あふれる施設。


ちなみに21世紀現在には南極に原子炉は存在していません。さすがに廃炉になってます。
マクマード基地から雪上車でバード基地まで移動。ここは南極点までの中継基地となります。当時は越冬もしていたようですが、現在は夏季しか人はいないらしい。

バード基地にある生物研究室にお邪魔してみました。

部屋の内装は意外と普通な感じ。なにやら真空管が搭載された増幅器を調べる科学者達。真空管というのが時代を感じさせます。

どこにでもギターを持ち込むアメリカ人。極地にいる緊張感を感じさせません。

棚氷に穴を開けて、ゴンドラを海の中に沈めます。カメラマンごと沈めて海中を撮影。

アザラシがいます。

スキューバダイビングする猛者もいます。
ハード基地から南極点にあるアムンゼン・スコット基地まで空路で移動。

夏なので南極点は白夜です。
アムンゼン・スコット基地の通信室

そしてアマチュア無線局KC4AAAのシャックもありました。

QSLカードが壁一面に貼ってあるのがわかります。
当時の日本の電波法では違法でしたが、アメリカのハムでは当然フォーンパッチが可能です。越冬隊員が本国の家族とフォーンパッチで話をするとき、部屋の上にこのような看板を出してプライバシーを守るのです。

やはり女性が少ない環境らしく、かおるはモテモテだったようです。
当時の米軍人には日本駐留の経験がある人が多く(特に海軍・空軍は)、日本で放送されていた兼高かおる世界の旅を知ってるいる人もいたようです。
今の若い世代は兼高かおるを知らない人が多いでしょう。世界の旅そのものが兼高かおる本人の企画で、プロデューサ(スポンサーとしてパンナムを引き込んだり)、ディレクター、現地レポータ、通訳すべて独りでこなしたスーパーウーマン。
番組内で、ケネディー大統領と握手したり、アポロ11号の前にヒューストンのNASAの基地を紹介したり、ガチャピンか兼高かおるかってくらいの活躍をした人なのです。そろそろ再評価の動きがあってもいいかも。ちなみにまだ本人は存命です。
劇場版 天元突破 グレンラガン 紅蓮篇を観ました。
テレビアニメの劇場用に再構成したものです。
紅蓮篇は獣人四天王を倒すところまで。続きは螺厳編らしい。全部で2部か3部でやる予定のようです。
基本的なストーリーはテレビ版と同じですが、四天王を倒すあたりは完全に新作です。話をはしょってる関係で微妙にテレビ版とは話が前後している部分もありますが、劇場版だけでみればあまり気にならないと思います。
上映館も少ないし基本はセルDVDで儲ける目論見だと思われる作品。
絵の密度もご家庭のテレビでみるとちょうどいいレベルで、映画館でみるとちょっとスカスカな感じがします。
イントゥ・ザ・ワイルドを観ました。実話を元にした映画です。
頭脳優秀かつ経済的にも恵まれた若者が、いきなり蒸発して無銭旅行に出てしまう話。出発前にすべての貯金はチャリティに寄付し手持ちの小額紙幣も燃やしてしまう徹底ぶりに若者特有の潔癖さが描かれています。
アメリカ各地の雄大な自然がとても美しい反面、ストーリーはかなり重いです。1990年代を舞台としているのですが、まだアメリカにはヒッピー文化の残滓があったんですね。さすがに21世紀の今は老人ばかりでつらいんだろうなぁ。
本作には表面的には宗教的な話はほとんどでてきませんが、バックボーンにはキリスト教の価値観・倫理観が深く横たわっているように思えます。
主人公は自分の母親が正妻ではなく愛人であることに深く傷ついています。東アジア人には別にどうでもいいじゃんって感じられます、自分のせいじゃないわけだし。しかし、キリスト教倫理観ではこれは大罪なんでしょう。
作中で、ひとりの老ヒッピーが主人公に「おまえはイエスか?」って問う場面がありますが、イエス本人も不義の子(マリアの子イエスという呼び名そのものがマリアの私生児であることを示す蔑称)であることにかけてあるものと思われます。
ロードムービー的に美しい自然の風景を観るのが楽しい映画。また、厳格で禁欲的な価値観を押し付けた結果の悲劇という見方もできる作品です。
ウォンテッドを観ました。けっこうエログロ流血しまくりでエグいです。日本ではR15指定で公開。
暗殺を生業とする秘密結社の話。メンバはみな超能力をもっていて、それは遺伝するらしい。
主人公はうだつのあがらないサラリーマン。でも実は暗殺者としてのすごい才能があって…という、今日からヒットマンみたいな話です。二代目二丁さんは営業だけど、本作の主人公ウェスリーは経理マン。アメリカでは経理マンがいちばん軟弱というイメージなんでしょうか?
アクションがとにかく派手で流血しまくり、登場人物発情しまくり。特に主人公の同僚が種犬なみです。アンジェリナ=ジョリーもがんばってます。
なんかかんだ紆余曲折あって、最後は富野的エンディング。それなりにキッチリおちをつけてるんで続編は難しいと思われます。
ハンコックを観ました。
いい加減で投げやりなスーパーヒーロー ハンコックの物語。いかにもありがちなヒーローものと思って観てたのですが、中盤で大どんでん返しがありがぜん面白くなり、そのままの勢いで最後まで突っ走ります。
予告編だけではなんかありきたりなヒーロー物だと思ってたのですが、なかなかどうして結構面白い。なんたって設定が単純かつ納得力があるのがいい。(科学考証がきちんと出来ているという意味ではなく、そういう世界観だと抵抗なく納得させられる)
映画の宣伝はネタバレできないためにかなり地味になっていてちょっと損をしているかも。アメリカンヒーローみたいなお馬鹿ヒーロー物として見ても面白いです。
それから、字幕は戸田奈津子女史です。あのくだらない下ネタや冗談はことごとく訳さない戸田女史ですが、本作だけは下ネタやジョークをきっちり字幕に起こしています。これはかなり珍しいですよ! 理由は簡単、主役のハンコックのセリフが100%下ネタかダジャレか悪態だから。さすがにそれを訳さなかったら話が進みません。戸田字幕なのに下ネタ。けっこう衝撃でした。
ハンコックのニュース映像を見返す場面があるのですが、YouTube使ってました。一昔前ならTiVoあたりが出てきたんだろうけど、どんどん時代は変化しているのを実感しました。
20世紀少年第一章を観ました。正確には第一章がつかない「20世紀少年」が正しいタイトル。三部作と知らないまま勘違いして観に来る客のことを考えた姑息な考えが見え隠れします。
ストーリーはおおむね原作どおり、細かいところをはしょって2000年の大晦日まで描写されます。小学館の長期連載マンガはダラダラしてものが多いのですが、映画化されるとそのダラダラ成分が丸ごとカットされて面白くなることがあります。でも本作はダラダラ成分は100%保存されていて厳しい。脚本に原作者の浦沢直樹が口出ししている模様。これはダメだー。
原作連載時は謎が謎を呼ぶミステリ仕立てで20世紀が終わる2000年12月31日にクライマックスが来るように盛り上げておいて、広げた風呂敷たためずにいつものダラダラモードに突入してしまったわけですが、映画製作時には風呂敷がたたまれないことがわかっているわけで、演出も苦労しています。
まずは、2015年のうみほたる刑務所にいる囚人の回想という形で映画が始まります。つまり2000年には決着がつかないということを観客に提示。そしてどうせ解かれない謎なのだから謎なんか提示しません。観客は「いったいトモダチは誰だ」なんて謎にはまったく感情移入することなく100%受身でストーリー展開を見るだけに留まります。
観客は謎解きに関心がないわけで、マークの由来とか意味とかいきなり解説されても、ああそうだから何? とまったく面白くない。
そして展開が速いだけに原作にある矛盾「ケンジは忙しいコンビニ店長のはずなのにフットワーク軽すぎ」も強調されてしまいます。
だいたいうみほたるにいるショーグンが知るはずないケンジのコンビニ経営時代まで回想しているという大矛盾もあるし…
まぁいろいろ言いましたが、はっきりいって尺が長いだけでつまらない映画でした。しかも観客動員数は結構いってるみたいで興行的にはOKとは単に行かないところもつらい。このあとの第二章、第三章がやばいです。
はっきり言って本作を観て次回作を観たくなる人はまずいないでしょう。エンドクレジットロールが流れた後で第二章の予告編が流れるのですが、「しん・よげんのしょ」が画面に出たとき観客席から失笑が聞こえてました。確かにつらいよね、原作連載時もヤバいネタだったと思う。
基本プロモーションとしては第二章封切直前に金曜ロードショー枠で本作をテレビ放送してCMガンガン打つんでしょうが、そもそも本作2時間半以上あるのでノーカット放送したらかなり苦しい。最後まで付き合ってみてくれる視聴者は少なそう。それに加えて本作を観たらむしろ第二章を観たくなくなってしまうんじゃないかという危惧あり。考えれば考えるだけ、第二章は厳しそうです。
もしかしたら第三章の製作はないかも?
スカパーのTBSチャンネルで再放送されている兼高かおる世界の旅。ずっと白黒時代の再放送をしていましたが、夏ぐらいからやっとカラー版になりました。
そして今月は南極編です。1971年放送。あの兼高かおるが南極点まで到達します。彼女の行動力は無闇にすごいです。しかも日本の南極探検船(当時は宗谷か?)ではなく、ニュージーランドから米海軍の輸送機に乗って南極上陸です。着陸したら米沿岸警備隊のヘリで難局基地へ。さすがパンナムの広告塔、桁違いです。基地からは同じく米沿岸警備隊の砕氷船でロス島へ移動。
当時としても1週間で終わらせるのはもったいない企画だったらしく何回にも分けて放送されたらしい。第一回は砕氷船に乗ったところでオシマイ。第二回が南極点で、第三回が科学研究の紹介らしいです。
ハムナプトラ3 呪われた皇帝の秘宝を観ました。
前作からだいぶ時間があいての続編ですが、基本的要素はきっちり継続されています。ただ舞台がエジプトでなく中国に変更になってはいますが。
もともとおバカ映画なので当然最新作の本作もおバカ映画です。第一作の頃の売りのCGも今となっては普通にやって当然レベルなので、力点はワイヤーアクションの方に移行しています。まさに90年代中国返還直前の香港映画のノリをそのままお金をかけて綺麗に仕上げたという作品です。
ジェット・リーはかっこいいですが、彼を堪能するならドラゴンキングダムの方がおすすめです。
一応続編が作れるようなヒキで終わりますが、続編できるかなぁ?
スター・ウォーズ/クローン・ウォーズを観ました。
同名のテレビシリーズ(邦題 クローン大戦)と同じくエピソード2とエピソード3の間にあったとされる共和国軍と分離主義者軍との戦い(共和国軍の主力がクローン兵だったことからCLONE WARSと呼ばれる)ですが、まったく異なる話です。また、テレビシリーズは2Dアニメでしたが、本作は3DCGアニメです。
ジャバ・ザ・ハットの子供(赤ん坊?)が誘拐されるところが話は始まります。この赤ん坊がすごい可愛く造形されていてキャラクターグッズで一儲けするつもりだなとつい勘ぐってしまいます。
それからなんとアナキンにパダワン(弟子)がつきます。アソーカという名の女性です。これもなんか日本語みたいな響きの言葉ですね。
エピソード3とかそれ以降の4〜6ではまったく触れられないキャラをいきなり出して大丈夫なんでしょうか? ガンダムの劇場版ではマクベ死んでないくらいの大矛盾というかパラレルワールド現象が発生してしまいました。
映画の出来はアクションものとしてはかなりよくできていて大人でも子供でも楽しめるでしょう。ちょっと宣伝が足りないのが残念。もっとガンガンに宣伝売っても元が取れると思うんだけどなぁ… 日本ではあまりスターウォーズ人気って高くないのだろうか?
劇場版デトロイト・メタル・シティを観ました。アニマル連載の漫画が原作。映画化は1年遅いとも言われた作品です。
原作の世界観を活かしつつも、大胆なアレンジを加えて原作とはだいぶ違った話になっています。NO MUSIC NO DREAMという言葉の導入して、映画としてはちゃんとまとまった話になったと思います。
それにしても加藤ローサのセリフの棒読みっぷりはすごい。女帝からまったく変わりません。ライブのシーンで「Go to DMC」と棒読みで叫ぶところは、もはや芸の域に達してるかもしれません。これに対抗できるのはNHK朝連ドラ「瞳」のKENを演じるMAKIDAI(EXILE)ぐらいです。
それにしてもクラウザーさんは大分から上京するのに飛行機じゃなくて新幹線なのは、あの格好では飛行機に搭乗できないからなのか?
GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊2.0を観ました。
オリジナル作との違いはアクションシーンの一部がCGに差し替えになっていることと、一部カット割が変更、そして人形使いの声が男声から女声(榊原良子)になっているところぐらいです。
脚本は基本的に変更なし。リメイクというよりちょっと贅沢なディレクターズカット版といった感じです。
マトリックスにパクられて有名になったオープニングの緑の文字が流れる効果は、何か白い曲線(シナプスだか神経のつもり?)がどんどんつながっていく効果に差し替えになってました。逆にマトリックスの真似とか言われるのがイヤだったんでしょうか?
基本的にCG新作部と新アフレコぐらいしかお金はかかってなさそう。
正直いってスカイ・クロラも興行的にはコケたわけで、ProductionI.G.が過去の資産を使って、安易に金策に走ったような作品です。
そういう意味で「新訳ゼータガンダム」などとはまったく異質です。
「なぜ今やるの?」という問いへの答えは「お金」しかない。
幸いなことに上映館が単館系に毛が生えたくらいに少ないせいか客席は満席に近い状態でした。スカイ・クロラより客席の埋まった率はずっと高そう。
それにしてもGHOST IN THE SHELLって娯楽作としてサービス満点でよくできてるんですよね。見直してみるとよくわかる。短い尺にこれでもかって詰め込んであってテンポがいい。
本作を見たらイノセンスがコケたのも当然の帰結かもと思ってしまう。イノセンスは観念的すぎてとても娯楽作とは言えない出来だったから。宣伝打ちまくってもアレじゃあねえ。
本作に興味がある人はすでにオリジナル作を見たことがある人がほとんどだと思いますが、劇場の広いスクリーンでもう一回見直すくらい気持ちなら金を払ってもいいでしょう。しかしオリジナル作のDVD持っているなら、本作のDVDを買うのはやめといた方がいいかも。
劇場版仮面ライダーキバ 魔界城の王を観ました。ゴーオンジャーの併映。
TVシリーズの敵ファンガイアとは別のレジェンドルガという種族が劇場版の敵です。よって下っ端ザコのファンガイアは出てきますが、チェックメイト・フォーなどの主要ファンガイアはまったく出てきません。クィーンの出番もなし。
出番がないといえば、ゲストキャラの机なつき(岡本玲)が野村静香(小池里奈)とキャラがかぶっているせいか、静香さんほとんど出てきません。カメオ出演なみのちょい出のみです。
机なつきの母親役を杏さゆりが演じていますが、80年代風の落ち着いた化粧しているとまるで別人、なんかフツーの人みたいなのが個人的に驚きでした。YJ制服コレ企画みたいなケバ派手化粧じゃなければ案外普通らしい。
ストーリーは、テレビシリーズとまったく同じ世界観ですが、演出が工夫されているというか、オーソドックスなわかりやすい形式になっています。
特にTV版みたいにピュゥウゥンって謎効果音だけで2008年と1986年を行ったりきたりすることはありません。渡または音也がタイムスリップするというイベントが発生したときのみ主役視点で時代が切り替わり、TVシリーズをみておらず劇場版が初見の客でも混乱しないですみます。難解な構造の世界観なだけに、極力わかりやすく作ったようです。
それから、映画で明かされた驚きの事実、キバは代々継承されるものらしい。えーーー? じゃ先代って誰なの? 一子相伝なの? TVシリーズで明かされるんでしょうか? キバ三兄弟と仲間はずれのダメ三男みたいな話になったりするのかな?
ついでに、10月にやる電王映画の宣伝しまくりです。電王ってホント人気あるんですね。テレビシリーズで帰ってきた電王とかゼータ電王みたいなのやればいいのに。
劇場版ゴーオンジャーを観ました。正式タイトルは「炎神戦隊ゴーオンジャー BUNBUN! BANBAN! 劇場BANG!!」
ストーリーは劇場版いつものパターンの他世界に出張する外伝もの。TVシリーズのストーリにはまったく影響なしです。今回の異世界は江戸時代っぽいサムライワールド。
敵ボスの魔姫(まき)はソニンが演じます。堂々とした正統派の悪役の演技がすごい。本当に心底から悪そうです。ある意味才能かも?
ゲスト炎神が人間形態になれるという設定があり、演じるのが、半田健人(555のたっくん)、春田純一(大御所 ゴーグルV/ダイナマンのブラック)、菊地美香(ウメコ/デカピンク)と特撮でおなじみの人がずらり。ちょっと昔の特撮ファンにも楽しめます。
インクレディブル・ハルクを観ました。ついこの間の2003年に映画化されてますが、それとはまったく関係ないリニューアル映画化です。
2003年版はコミック紙面を意識したある意味で前衛的な絵作りだったのですが、本作はオーソドックスなハードボイルドな作りになっています。
いきなり冒頭からブラジルで逃避行でポルトガル語連発です。
しかし後半の方は結構グダグダかも、最後の最後で「ハルクスマッシュ」とか叫んで技だすし! いくらファンサービスとは言ってもコレやっちゃダメでしょう。クウガが「ライダーキック」と叫んで蹴り技出すようなもの。せっかく積み上げたハードボイルド世界が崩壊しました。
バトルシーンはライブっぽい臨場感があって結構いい感じ。CLOVERFIELDの影響を受けているかも。
ストーリーは、テレビシリーズのパイロット版みたいな話。たとえるならナイトライダーのKITT(キット) vs KARR(カール)みたいな感じ。結局、根本的な解決は何もありません。このまま続編かテレビシリーズがいくらでも続けられそう。まぁ人気コミックシリーズだから完全終結するわけにねいきないんでしょう。
夏休みのアクション映画としてはいい出来だと思います。
崖の上のポニョを観ました。
前評判どおり、映像はすごいけどストーリがなんともはや。今回は何回というより平板で単調すぎ。もうちょっとドラマがあってもよくないか?
宗介の行動はまったく5歳児とは思えないし、母親に「なんだか不思議だけど後でなんとかなるでしょ」とまで言わせて突き進むご都合主義がある意味スゴイです。もう理屈じゃなくて作りたい映像をただ作ってるだけ状態。
それから、ポニョの父親のフジモトは明らかに大塚周夫キャラ。チキチキマシン猛レースのブラック魔王や、宮崎駿作品の名探偵ホームズのモリアーティ(モロアッチ)教授のようなマヌケな悪役という位置づけなのですが、声の所ジョージがまったくノレてなくギャグがすべて空回り。ぜったい大塚周夫で録るべきでした。やはり周夫は偉大だ。
主題歌はまさに洗脳ソング。今年の紅白に出てもおかしくない勢い。こういう意味で鈴木プロデューサーはホント宣伝が上手いです。
スカイ・クロラ The Sky Crawlersを観ました。
原作はまったく読んでないですが、これはまちがいなく押井守ワールド作品です。固有名詞にどこかで聞いたようなのが入ってるあたりとか。
すごい量の裏設定があるんでしょうが、別に謎解きをするでもなく、時間の牢獄に囚われた不老不死者といういかにも陳腐化したSFネタを主題に淡々と話が進みます。
なぜかそこらじゅうにいる老人達は何かの伏線かと思いきや投げっぱなしだし、日常会話は日本語で飛行中は英語で会話するのですが、なぜか話してる英語と字幕の内容がかなり違ってたりして実は戸田奈津子リスペクト?
ドッグファイトシーンは素晴らしいです。ただ主人公が乗る戦闘機「散香」ってオネアミスの翼に出てきた第三スチラドゥに似過ぎか? そういう意味でも一見の価値あり。
商業性はイノセンスよりも希薄です。これは正直興行的には大コケする予感。
Production IGもGHOST IN THE SHELLをリメイクなんて言わないと会社が持たないのでしょうね。
押井守監督、今回もうまくスポンサーをごまかして好き放題やっちゃったな感が強い作品。
スターシップ・トゥルーパーズ3を観ました。原題は「STARSHIP TROOPERS 3: MARAUDER」。このMARAUDERというのがハインラインの原作に出てくるパワードスーツのことです。原作には特に機種名とか出てこないのですが、本作ではマローダーと命名されています。まぁパワードスーツはもう一般名詞化しているのでしょうがないんでしょうか? でもマローダーっていうとコウガイビルみたいな形したフェレンギ船を思い浮かべてしまうなぁ…
大作ハリウッド映画として制作された1作目と、まるでテレビ2時間特番のような予算しかなくてトホホな出来の2作目と一貫して原作者ハインラインの思想を皮肉りまくった方針はまったくブレず、気持ちが良いくらい首尾一貫していてすばらしい。
しかも今回はパワードスーツが登場します。あれだけ金をかけた1作目でも断念したパワードスーツ! 技術の進歩とは恐ろしいもので今ではたいした予算がなくてもパワードスーツが出せてしまうのです。
でも無数のバグを蹴散らすマローダー軍団はやっぱカッコイイのです。必見。
それにしても上映してる劇場の少なさはすごい。3作すべてを映画館で観た人って日本では1000人もいないのではないか? 2作目はともかく今回の3作目は見ておくべき価値はあります。1作目が好きだった人はぜひご覧あれ。
ACキャンペーン コエだしてエコ

主演:大後寿々花、森岡龍

もちろん大後寿々花に大注目のCMなのですが、名前も出てない3人目の登場人物が気になります

後ろにならんでレジ待ちしているのでしょうか?

下に目線をむけつつも、大後&森岡が作る二人だけの空間をチラチラと横目で様子を伺う

ひたすら後ろの壁を凝視しつつも、耳ダンボ状態で様子を伺う

最後になぜかハートマーク出現。意味不明。
大後寿々花が小さいせいもありますが、3人目の彼女けっこうでかく見えます。たぶん森岡より背が高いんじゃないか?
謎の3人目の役者について情報募集中です
ギララの逆襲 洞爺湖サミット危機一発を観ました。サブタイトルが一髪でなくて一発なのは本作が最後の出演となった故水野晴郎へのオマージュ?
日本以外全部沈没で予想外に売れてしまい、メジャー界でも波に乗ってる河崎実監督の最新作です。
松竹唯一の怪獣映画ギララの第2作という位置づけでとにかくすべてがくだらない。
雨傘と消火器(対講談社 白兵戦用兵器!)をささげ持ちながらコマネチのポーズをとるタケ魔神像

この造形だけでくだらなさがわかるでしょうか?
主人公は加藤夏希、加藤和樹の特撮界にも縁が深い美女・イケメンのダブル加藤。この二枚目カプールがネチ・コマ! ネチ・コマ!と謎の民族舞踊(??)を踊り狂います。
そして、洞爺湖サミットという設定でG8各国首脳のそっくりさんが演じるドタバタコメディがまたくだらない。日本代表は安倍ならぬ伊部首相(ただし英語ではアイビ(Ibe)と発音してるので安倍と聞こえなくもない)。フィクションだけどサミット出れてよかったね。フランスのサルコジのそっくりさんのソルコジ大統領はキャラ立ちまくりで、夫人が同行してないのをいいことに、フランス人らしく女性くどきまくりエッフェル塔のごとく勃ちまくり。
このくだらなさはチームアメリカ★ワールドポリスに匹敵します。
その他脇役も豪華キャストがてんこもり、古い特撮ファンは感涙ものです。
ちなみに特撮指導は東映特撮研の佛田洋! 意外に正統派。いい仕事しています。
カンフー・パンダを観ました。
ドリームワークスのカンフーアクション満載の3Dアニメ。すべての登場キャラは動物です。主人公はジャイアントパンダ、そして父はガチョウ。なぜ? 養子なのか?? 出生の秘密は結局最後まで明かされません。師匠のマスターシーフー(師父?)も実はパンダ、レッサーパンダです。師匠の師匠はゾウガメ、敵役のタイ・ラン(大龍)は雪豹です。タイ・ランってTyrant(暴君)のもじりではなくて大龍らしいです。でも普通に読めばタイ・ロンだからやはりTyrantにかけているのかなぁ??
さすがドリームワークスだけあって、カンフーアクションは派手でかっこよくて百点満点です。でももっとかっこいいのは冒頭部の2Dアニメじゃないでしょうか。冒頭は男はつらいよ形式の夢オチ導入なのですが、その夢パートは2Dアニメのカンフーアクションなのです。これがまたとってもかっこいい! サムライジャックばりのカートゥーンアクション最高レベルだと思われます。この夢パートをみるだけで料金の元はとれます。
あえて難を言えば、本作は食べ物ネタが多いのですが、3Dアニメだとどうしても食べ物が美味しそうに見えません。制作サイドが中華料理に愛がないせいかもしれない。特に麺料理がまずそうなんだよなぁ…
それ以外は満点の出来だと思います。子供に見せるならポニョよりこっち。
ゲゲゲの鬼太郎 千年呪い歌を観ました。ウェンツ鬼太郎第2弾。最初の時のインパクトはありませんが、丁寧な作りになっています。
今回のゲストヒロインは北乃きい、そしてゲスト妖怪の濡れ女を演じるのは寺島しのぶです。純情きらり以来の因縁の対決!? 主人公の姉の笛子、子供のときは北乃きいが演じてて可愛かったのに大人になったらいきなり寺島しのぶ。「これはいくらなんでもあんまりじゃないの」「何いってんの可愛いだけの小娘が こちとら血筋も芸歴も一流なのよ」てな感じでキャットファイト(妄想が暴走)
しかし実は本作で一番可愛かったのはブラバン部の部長やってた山下結穂です。撮影時23才とは思えないほどの高校生ぶりがよかった。
本作の冒頭ではヒロインの楓(北乃きい)の学生生活を丁寧に描写していたのにいきなり中盤以降どうでもよくなってしまって構成がかなりぬるいです。ちゃんと最後にブラバン大会の結果を出す流れにしないとダメでしょう。たぶん心をこめてトランペット吹けるようになって優勝! みたいなプロットが当初はあったんだけど、尺が足りないとか種々の事情で捻じ曲げられたんでしょうね。
ボーリング場のシーンとかけずってブラバン決着シーンいれとけばいいのにね。だいたい下駄でレーン歩くとは鬼太郎はけしからんよ。
もしかしたら脚本家途中で降板してるのかもしれない。それくらいストーリーはダメ、後半は響鬼ぐらいグダグダな感じです。
でも、遊び心があって子供と一緒に観るにはいい映画だと思います。意外にしょこたんの出番が多かった。もっとチョイ役かと思ってました。
ドラゴン・キングダムを観ました。原題は功夫之王、英題はThe Forbidden Kingdom。どこにもドラゴンが出てこないのになぜか邦題はドラゴン・キングダム。ドラゴンをタイトルに入れるとカンフー映画っぽいという考えなのでしょうか? もちろんドラゴンなんかまったく出てきません。
本作の売りはもちろんジャッキー=チェンとジェット=リーの夢の競演作ですが、あんまり日本では宣伝してなくてもったいないですね。アメリカや香港では大ヒットらしいです。
ジャッキー=チェンとジェット=リーの対決シーンもたっぷりあるのですが、そこは引き分けにしておいて共通の巨悪を倒すため共闘するという、マジンガーZ対デビルマンやグレートマジンガー対ゲッターロボの頃のからあるお約束パターンで、ちょっと消化不良な感じ。それでも漢(おとこ)のドラマとしてかなり燃える映画です。スパロー(燕子)役の劉亦菲もかわいい。
古典的な武侠話をごちゃ混ぜにしたストーリーが武侠初心者にもわかりやすいと思われます。難易度ドラゴンボール程度なので安心して一般人にも薦められます。
劇場版マッハGo!Go!Go!を観ました。言わずと知れたタツノコプロの同名TVアニメの映画化。マトリックスのウォシャウスキー兄弟監督。
とにかく原作に愛を感じます。役者も原作キャラに似まくり。特に子供時代のミッチーは激似です。アンジェリーナ=ジョリーがやってるくトゥームレイダーのララ姉さんくらいはまり役です。話の筋も能天気な三船ファミリーと謎の覆面レーサーXなど原作そのままの展開。弟のクリ坊と猿のサンペイまででてきます。しかもトランクに忍び込む設定まで同じ!
あんなガンガン車をぶつけ合ってるカーアクションをやっているマッハ号のトランクの中にはほぼ100%の確率でクリ坊とサンペーが隠れているのです
マッハ号のいろんなギミックも原作に近いですが、水中にもぐれる機能(たしかFだったはず)は出てきませんでした。あと名前だけ出てくるギズモ号、これも登場はなし、ちょっと残念です。この映画の世界観ではどのクルマもジャンプ機能は標準装備、というかむしろジャンプあってこそのレースみたいな感じ。よってマッハ号だけが特別仕様で特に強いというわけでもないみたい。
過去のタツノコアニメの映画化作品の中ではピカイチで面白く原作に忠実です。
インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国を観ました。
シリーズ第4作。1950年代米ソが熱く対立していた時代。こんどの敵はソ連です。
ジョーンズ教授がアカ狩り(red purge)対象になるあたり、スピルバーグらしいシャレが効いてます。
それにしても宇宙人とかUFOがホントに好きなんだなぁ…
案外お金はかかってない感じで、間違いなく儲けるための作品ではありますが、確かによくできた娯楽作でアクションもばっちり、観客も満足するでしょう。わかりやすい決着ですっきりしたいならポニョより本作品を見るべきです。
クライマーズハイを観ました。1985年の盆休みに群馬県御巣鷹山に日航機が墜落した。群馬県地方紙の北関東新聞(架空)は特別報道体制に入り、主人公は日航事件全権デスクに任命される…というストーリー。
時代考証がマニアックすぎるほどされています。それでいて全然それをひけらかさない。不必要な場面でわざわざ古い紙幣を見せたり、懐メロ流したりせずに、必然性のある場面に1985年にあるべきモノが出てくるという淡々さがいい。
また団塊の世代が40代でバリバリ働き盛りの時代の汗臭い仕事っぷりが堪能できます。この頃のブン屋って全共闘世代で、新聞は社会の木鐸って本気で思ってそうです。特に地方紙はその比率高そう。
非常に密度が濃く迫力のある映画です。でもテーマ性は希薄。とってつけたような親子ドラマは、仕事優先人生をおくった報いでリタイヤ後は妻子に冷たくされている現代の団塊世代へ送る黄昏流星群風のファンタジーでしかありません。
告発のときを観ました。原題は「IN THE VALLEY OF ELAH」、ELAHの谷とは旧約聖書に出てくるダビデとゴリアテの戦いの舞台となった場所のことです。
イラク戦争の前線で戦った後、本土に引き上げてきた米陸軍兵士の一人が殺された殺人事件の話です。
殺された兵士の父親も退役軍人で、軍警察(MP)の優秀な刑事で、愛国者で敬虔なキリスト教徒で、まさに良きアメリカ人を代表しているのですが、退役後の仕事は砂利運びであるところが問題の根の深さを示しています。
この父親が過去のコネや捜査の経験を生かし、息子を殺した犯人を突き止めようとするだが… という流れで話が進みます。ストーリーの流れ的にはネイビーファイル(原題 JAG)に近い。
イラク戦争の是非のような政治的視点ではなく、戦争が現場の兵士に与える影響を兵士の視点で語る映画です。コンセプトとしてはランボー第一作のイラク戦争版といってもいいかも。
ベトナム戦争のときの米軍は徴兵制だったので一般市民層と兵士層に大きな違いはなかったのですが、イラク戦争では徴兵制は停止されすべて志願兵となっています。これは米軍の主だった構成員が社会的地位が低い層が主となってるってことで、帰還兵を受け入れる社会の受け皿はベトナム戦争以上に小さくなっているのかも知れません。
いつかくるイラクからの撤兵の時にこの問題が一気に顕在化するのでしょうが、本作はその時にあるだろう混乱を予言しているのかもしれません。
表面からまともに見える帰還兵、人格の深いところが壊れているのが恐怖です。兵士が私物の携帯電話で動画撮影したり、メール送ったりしてるのが現代的といえば現代的。
こういう時期にこういう映画をつくれるあたりが、アメリカの映画界の強みなのかも。
僕の彼女はサイボーグを観ました。郭在容(クァク・ジェヨン)監督の初の日本映画です。
とっくに既出でしょうが、出てくるのはサイボーグじゃないです。純粋な人工知能の女性型ロボット、いわばアンドロイドまたはギュノイドはたまた人工生命体です。決してサイボーグではない。
でもそんなツッコミは野暮もいいところ。はっきりいってこの映画は妄想があふれて止まらない妄想ファンタジー映画です。その妄想度合いは留まるところを知らず、黄昏流星群なんか足もとにも及びません。
後半なんかスピルバーグのA.I.なみに観客を置いてきぼりにして妄想全開、主人公/監督の欲望が具現化されていきます。見ていて気持ちがいいぐらいの妄想炸裂。
2008年に大学生な主人公の子供時代がなぜかどう見ても昭和30〜40年代なんて矛盾はもうどうでもいいのです。あぁ頭文字D THE MOVIEみたいに日本の伝統文化みたいのを表現してみたかっただけなんだなぁと達観できてしまいます。
ペットには名前をつけるのに、「彼女」には最後まで名前をつけないあたり、妄想に感情移入しやすくする仕掛けなのでしょうか?
水島信司の野球妄想に匹敵する妄想をサラっと楽しめる懐の広さをもって鑑賞すべき映画です。岩鬼がプロで悪球打ちしてもいいなら、彼女が「サイボーグ」でもいいと言うもんだ。
ザ・マジックアワーを観ました。バリバリ前宣伝しまくってる三谷幸喜作品です。
立ち上がりは非常にスロースタート。とにかく無理がある設定なので、観客をその世界に引き入れるまでどうしても時間がかかります。これがテレビだったら最初の数分で別のチャンネルに変えられていることでしょう。
最初のつらい時期を乗り切ってしまえばまぁまぁ笑える作品です。たしかにマニアックすぎるネタが多いけど、ライトな人にもわかりやすい笑いもたくさんあります。ただ、口コミで徐々に人気が出てくるタイプの作品ではないのは確かで、あのマスコミで宣伝しまくり大作戦はある意味必然だったのかも。
綾瀬はるかは飾り的ポジションかと思ってたら、案外セリフもあって意味がある役だったのが、三谷幸喜の脚本家としての良心か? 産みの苦しみが感じられる苦しい脚本を名優の演技力でカバーしているような映画です。
築地魚河岸三代目を観ました。ビッグコミックオリジナル連載中のいわゆるグルメ漫画の映画化です。
同誌連載の釣りバカ日誌と同じく団塊世代向けの加齢臭のする作りの映画になっています。原作の漫画はかなりゆるいストーリーで、紹介される魚料理だけが売りなのですが、さすがここは映画だけあってキッチリ話を作りこんでいて、人情あり笑いありと上手に作られてます。
そのため、キャラクター設定も結構かえられちゃってます。エイジさん いきなり××で○○になってしまいます(ネタばれ防止のため伏字)。まるで大映ドラマのようなベタな設定、展開。
これはもう団塊世代に大受けでしょう。第二弾の製作も決定したそうです。
この映画で出てくる一番仕事ができる人は明日香(田中麗奈)の助手の男。あのタイミングで割込むところがカナリの切れ者だと思われる。ストーリー的にはちょっとしか出てこないチョイ役ですけど。
それから、カロリーメイトの黄色い人がべらべら喋り捲るのも見所かも。
シナリオは原作よりずっと面白いが、逆に魚料理のグルメネタはあまり出てきません。
21を観ました。邦題は「ラスベガスをぶっつぶせ」
MITの学生がラスベガスのカジノでブラックジャックでカウンティングというイカサマで大もうけとしたという実話本を映画化した作品。
実話本が出版されたのが1990年代なので話は80年代後半くらいだと思われます。でも映画では中途半端に現代の話にしてしまっているので妙な不整合が目立ちます。
空港は国内線でも厳重なセキュリティチェック、これは舞台設定が911以降であることを示しますが、その割にはロボットコンテストで8KバイトのROMと16KバイトのROMを取り違えたとかトンチンカンなこといってます。しかもパーツの調達に5日もかかるとか、どう考えても1980年代の会話です。
いくら小規模システムといっても21世紀に8Kバイトとかありえないし、電子デバイスだってDigi-Key使えば即入手可能。
また、数学の教授が学生イカサマ団の元締めなのですが、こいつの授業もなんかいい加減。どこが非線形微分方程式の話なんだか? 実は数学史の授業だったというならまだ納得できるのですが。まったくなってない。
ブラックジャックというギャンブルは、ディーラーはルールに従って機械的にカードを扱うだけなので、プレイヤーとディーラーの心理戦という要素はまったくありません。間違いなく言えることはカイジの題材になることはありえない、純粋に自分の天運に賭けるギャンブルなわけです。
しかし、カウンティングというイカサマを使うと勝つ確率を上げることができます。ディーラーが使うカードが入った箱の残り枚数が減ってくるとプレイヤーの勝率は初期値より変動してきます。ディーラーが過去に出したカードを覚えておくことにより、変動したプレイヤーの勝率を正確につかむことができ、期待値か1を超えたテーブルでのみ勝負をすれば長期的には確実に勝てるわけです。
つまり
1. カード残り枚数が少ない
2. たまたまプレーヤー側が有利となった状況
という2条件が揃ったテーブルでしかプレイしなければいいわけです。
これを探すために多数の監視役を必要とするわけですが、ここらの説明はつまらないせいか劇中ではくわとく説明されません。
主人公達はゲームの面白さにのめりこんでいくという描写がされていますが、実際はツラいと思います。だってコレ作業を続けるだけ、PGでの不毛な経験値稼ぎ作業のようなものだから、退屈でシンドいはずです。
その分、仕事後のバカ騒ぎは楽しいだろうと思います。
時代考証のちぐはぐな感じがこそばゆいが、東海岸での灰色の生活と西海岸の極彩色の生活の対比が面白い映画です。
50年後くらいにこの映画を観たら、2008年の技術レベルを誤解するだろうな。
隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESSを観ました。
言わずと知れた黒澤明の名作を樋口真嗣がリメイクした作品。
これがかなり面白いです。城のセットがすごいし、騎馬して弓を使ったり斬り合いしたり、映像的にすばらしい上に、変なTVドラマみたいなつまらない心理描写がない割り切りようが素晴らしい。
しかも、ビッグネームの女優、俳優を出してはいるのだけれど、大人の事情を省みずに酷い顔の演技をさせる! 長澤まさみにスゴイしかめっ面は一見の価値あり。
本作は日本テレビが制作に絡んでいるのですが、これがフジテレビのローレライやTBSの戦国自衛隊ではこうはいかなかったのではないか。
樋口真嗣の監督作ってダメなのが多かったんですけど、実はダメなのは樋口真嗣ではなく、要らん口出ししてくる出資者だったのかも。まぁ、その口出しを真正直に受けてしまう樋口真嗣も監督業には向いていないのは確かですけど。
本作はたまたま上が無茶を言わなかったから良作となった。つまり、すごいのは日テレの懐の深さなのでしょう。
樋口真嗣監督作品はつまらないと敬遠している人は、だまされたと思って観てほしい。そんな作品。
BBCワールドニュース 世界の食文化 第四回は、南太平洋の島国のトンガとフィジーです。
トンガは肥満率No.1だそうで、確かに太った人ばかり。食べるものもかなり脂っこい。オーストラリアやニュージーランド産の羊の脂身が普通の肉よりだいぶ安く手に入るらしく、安くかつ脂たっぷりでトンガで大人気の食材だそうです。とにかくすごい。
昔はパンの実やココヤシ、海で獲れる魚などを食べていたのですが、いまは輸入される安くて高カロリーのものばかり食べています。羊の脂身だけじゃなくコンビーフも食べまくり。ほんとすごい。糖尿病で足を切断するなんて話は日常茶飯事らしい。
ところが隣のフィジーではさほど肥満率は高くないらしい。でもそれは統計のマジック。現地系(ポリネシア系)はやはりかなりの肥満。ところがフィジーにはイギリス領時代にプランテーションの労働者としてインドから移民してきた人がたくさんいて、インド系は肥満してないため、平均値としてはさほど肥満してないということになるらしい。ちなみにインド系は島人口の40%もいる。もう少数派とはいえない、むしろ政治経済的にはインド系の方が支配的になっています。フィジーは現地人とインド移民で紛争してクーデターばっかりしていて政治的には安定していない模様。ある意味でこの番組の正しい危険地域での食文化というテーマに合致しています。
次回は、中国の動物のペニスを食材にしたスタミナ料理らしい。これもある意味で危険だ!
秘密結社 鷹の爪 THE MOVIE II 〜私を愛した黒烏龍茶〜を観ました。第一弾の総統は二度死ぬの続編です。併映は古墳ギャルのコフィー 〜12人と怒れる古墳たち〜。これも第一弾の桶狭間の戦いの続編となります。
TOHOシネマズで観たので、マナームービーも鷹の爪。まさにFROGMANづくしです。観客席には子供たちも多かった。ファイテンションTVのファンの子たちなのでしょうか?
まずコフィーちゃんが上映されました。まるで裁判所が電通につくらせた裁判員制度のPRフィルムのような作りがそのままギャグになっています。腹黒く中の鉄剣は錆だらけのコフィーちゃんらしさが思いっきり発揮されています。
そして本編の鷹の爪、前回がスターウォーズのパロディリスペクトだったのですが今回はマトリックスです。なぜかバーチャルリアリティの世界で大活躍、しかしの電脳世界がしょぼい。どのくらいしょぼいかというと円谷プロの電光超人グリッドマンの電脳世界ぐらいしょぼいです。カーンデジファー様が出てきそうな世界。そういやグリッドマンに出てたゆかって女の腹黒さはコフィちゃんに匹敵していたな。
つい話が脱線してしまいましたが、残念なことにクライマックスの場面で上映事故なのか、数分間音声が出なくなるというハプニング。
2年前にもTOHOシネマズで上映が止まるという事故がありましたが、その時は巻き戻して上映再開したのですが、今回はそうもいかず、音声が復活した後も巻き戻しなしで最後までいってしまいました。
おわびとして招待券もらいました。前回の事故でもらった招待券は赤かったのですが、今回のは青かった。

この招待券でもう一回見に行こうと思っています。かなり情報量が多いので、2回目も楽しめると思う作品。
今週のマクロスフロンティアは劇中でマクロスゼロをもとにした映画の撮影をするというお話でした。たぶんマクロスゼロのBluerayDisc BOX発売に絡んだタイアップ展開なんでしょう。
しかしちょっとまて、マクロスゼロの話の記録って後世まで伝わっていたってことか? あれはゼントラーディとの戦争ですべて消え去り失われてしまう記憶だからこそ切ない話なのに、後世に映画化されるなんて興醒めだろう。
マクロス世界では、初代マクロスに乗ってた人々以外の地球人類はすべて死んでしまって、その後の話に出てくる人々はマクロスに乗ってた人と和睦したゼンテラーディ人とその混血だけのはず。その割には不自然なほど戦前の記憶が結構引き継がれているのはなぜなのだろう。
文化というものの価値が非常に高くなっているから、必死に記録を発掘しまくって文化を復興しようとがんばったのかもしれない。考えてみればアルトの家が歌舞伎役者の家系という設定だが、梨園の宗家の人間がマクロスに乗っていたとは考えにくいから、きっとアルトの父も発掘した歌舞伎の記録から、歌舞伎という芸能文化を復興した復興役者だったのかもしれない。
そういうふうに考えると、マクロスゼロのマヤン島の記録も軍の機密データから発掘したのかもしれません。でも反統合軍のスホーイが変形するメカについては軍のデータにも記録が残っておらず、そのため映画にも出なかったと考えるとつじつまが合う! すばらしい推測。
だけどスホーイ出てこないのはさびしいね。あれこそがマクロスゼロの真骨頂なのに。
マクロスゼロBD-BOX売れるといいね
BBCワールドニュースの世界の食文化(原題Cooking in the Danger Zone)、第三回はウガンダです。
ウガンダは正真正銘の危険地域、アフリカの中部ビクトリア湖の北岸、ケニアの西に位置する国で、内戦のため多数の難民がいる国です。
今回は難民キャンプで難民と共同生活をして何を食べているか潜入調査するという趣向です。ウガンダはもともと肥沃な農地に恵まれた国で普通なら食糧不足とは縁がないはずなのですが、内戦のため多くの農地が耕作放棄され(危なくて農地で作業できない)難民が多数いるのです。国連の難民キャンプでは国連が援助食糧を配布しています。
何を配布しているかというとアメリカ産のトウモロコトとか豆とか麦をまぜた配合飼料みたいな代物です。これを一人当たりの必要カロリーの70%ぐらいを配給しています。
難民達は普段どんな食事をしているか潜入までしたのに、難民一家ではせっかくお客様が来てるからと、配給された豆を売ってオクラとか新鮮な野菜を買って、ご馳走を作ってしまいました。
難民キャンプでは配給食糧がそのまま通貨として流通しているそうです。まるで、江戸時代の下級武士のように、幕府/藩からいただく碌米を食べずに換金して所用のものを買い揃えるような感覚なのでしょうか?
はっきりいってタダでもらえる食料というのは人を腐らせるだけなのかなと思いました。一時的に食糧不足になったときのセーフティネットとしてはいいのだろうけど、期限を切らずにだらだらといつまでも食糧配給するのはダメですね。本当に碌米のような既得権感覚になって食わずに売ってしまいます。
日本でも若い貧困層に国が金を支給しろなんて暴論いう人がいたりしますけど、同じ理由で若者を腐らせるだけだと思います。
また、内戦地域から離れた安定地区に行くと、立派な市場に食料があふれていたりレストランがあったり、やっぱり基本は豊かな国なんだなと思いました。ビクトリア湖の淡水魚って美味いんでしょうかね? イギリス人は何でも悪くないといって食ってしまうから本当のところがよくわからないです。
次回はトンガとフィジー。世界で最も肥満が多い地域の食文化を探るらしい。確かにある意味で危険地域の食文化ですね。
ナルニア国物語/第2章:カスピアン王子の角笛を観ました。
前作の第1章:ライオンと魔女の続編です。
前作ではディズニーコード(人は死なず、血も出ない)を厳格に守っていましたが、第2章は大々的に全面戦争をする話なのでどう処理するか期待してみました。(我ながらかなり斜めからみてるなぁ)
そしたらもう人が死にまくりですよ。でも出血はしてないなぁと思ってたら、白い魔女の封印を解くアイテムとして人間の血の一滴というのが出てきて、そこだけはどうしても血を流さずには済まず、流血してました。
もうどこがディズニー映画なのかというくらいディズニーコードを無視しまくりです。
野外ロケとかCGとかはもちろんたっぷりお金をかけて非の打ち所なしなんですが、映画史において本作は、CGとか配役とか演出ではなく、初めてタブーを完全に無視したディズニー映画という点で記憶されることでしょう。
チャーリー・ウィルソンズ・ウォーを観ました。
Charlie Wilsonという米連邦下院議員を務めた実在の人物が主人公の物語です。実話を元にしたというより、正確にはチャーリーウィルソン本人が書いた自伝を原作とした映画です。
本作品はストーリーというより、登場人物のキャラクターが見所です。主人公のチャーリーだけでなく、CIAエージェントのガスや、国防委員会のドク=ロングなど各登場人物が魅力的に描かれています。
アフガンの難民キャンプを視察して感銘を受け、大規模援助を決意したというくだりは、原作が本人の自伝だけにちょっと美化しすぎかもしれません。ソ連軍がやったのと似たようなこと米軍がベトナムでやってたのは当然知ってたわけだし、自伝にはかけない別の思惑があったのでしょう。政治はきれいごとではすまないようです。
CIAから表彰されるときに、civilianを表彰するのは初めてだというシーンがありますが、字幕では「民間人」となってました。現職の議員を民間人というのはちょっと日本語としては違うかなという気がします。軍人ではないという意味でcivilianのいい訳語ってないんでしょうか? 一般にはあまり使われてない「文民」しかないのかなぁ? ここは素直に「軍人じゃない人を表彰するのは初めてだ」くらいにすればよかったのかも。でも字数が増えてしまうからムリかな? ちなみに字幕は松浦美奈先生です。
トム=ハンクスの芝居をみたい人にはおすすめ
前回記事にしたBBCワールドニュースの世界の食文化(原題Cooking in the Danger Zone)、第二回は大韓民国のイヌ鍋料理でした。
大韓民国は別にDanger Zoneでもないとも思うのですが、取材レポータにとっては危険だったらしい。
いきなり現地のTV局クルーに囲まれて「イヌ鍋を取材に来たBBC取材陣」を密着取材されてました。養豚場ならぬ養狗場の取材や食用狗の取引所の取材だけではなく、ペットショップも取材してました。仏教寺まで取材にいって精進料理をふるまってもらいながら「イヌ鍋料理をどう思うか」って僧侶に質問してました。常識に考えて坊主は生臭モノは食わないだろう。
海産物の市場(日本の築地みたいなとこ)でナマコを買って、近所の食堂で料理してもらって食べたりもしてました。まぁナマコもイギリス人にとってはイヌ鍋同様ゲテモノ扱いなんでしょう。面白いのはナマコの刺身にもキムチがつけあわせで出てたこと。どんだけキムチが好きなんだ?
結局最後に実際に賞味するという段になって、ケータイで妻に電話
*「食べてもいいかなぁ?」
妻「娘に犬を食べたって説明できるなら止めないわよ」
んで、結局食べないでやんの。イヌ鍋料理専門店まできてそれってどうよ? 代わりに鶏肉料理だしてもらってそっちはうまそうに食べてました。鶏はいいのか?
BBC(イギリス国営放送)ってNHKによく似てるといわれるけど、NHKだったらわざわざ海外まで取材に行って食べないで帰ってくるって許されないと思う。そういう意味でBBC文化ってスゴいなとは思うけど、肩透かし過ぎて笑った。
ちなみにレポータはヘタレではないんですよ。第一回ではアフガンで爆破テロに巻き込まれて名誉の負傷してるくらいには歴戦のレポータではある。でも「イヌだけは勘弁な」
次週第3回はウガンダ、今度は本気で危険地域(内乱)です。
チャンネルNECOの武侠ドラマ23枠で碧血剣の放送が5月23日から始まった。

久々の金庸原作。今度は明帝国末期の動乱期の物語。後金が明を滅ぼして清帝国をつくるまで時代を背景に、いろいろあるらしい。全30話なのだが、1話と2話を見る限り序盤はかなり話をはしょって飛ばしているなという印象を受けました。
男装という設定なのに全然男装になっていない温青青(男装時は温青と名乗る)のツンデレ風味が日本人受けするかも?


男装の旅装束。

男装時の似顔絵。お尋ね者状態。似ているのか?

自宅での男装
それにしてもこの男装でばれないって、顔丸出しなのに招待がばれないセーラー戦士級に謎です。


ちなみに青青として女性の格好をしている時はこんな感じ。頭に花を飾れば女装ってことですか?
今月からBBCワールドニュースで「世界の食文化〜食卓から社会が見える」という番組が放送開始された。原題はCooking in the Danger Zone、つまり世界の紛争地域に行って現地の食文化を取材するという企画。
第一回はアフガニスタン。米軍を中心とした多国籍軍が駐留する中、反政府タリバン勢力が自爆テロを繰り返すという状況で、現地の食文化を体当たりで取材してます。
ソ連が撤退したときに放棄していったスカッドミサイルや戦車がまだそのまま放置されていたりしてかなり気分は戦場な雰囲気です。羊の睾丸のケバブなんて珍味もあって結構いいもの食べてます。米軍のレーション(戦闘糧食)の方がよっぽど不味そう。また、カブールの超一流ホテルの料理はさすがに超一流の味らしいです。
食文化以外の文化紹介もやっていてこれも面白いです。取材はちょうど年をまたぐ時期だったのですが、新年の祭りで馬をたくさん集めて競争とか、喧嘩凧やったり(日本のとそっくり)とか興味深い。
次回の第二回は大韓民国だそうだ。確かにまだ講和していない休戦中ではあるけれどそんな紛争地域でもないような?? 犬鍋料理が目玉なのだろうか? 楽しみです。

キッズステーションで放送されていた「ボノロン 〜不思議な森のいいつたえ〜」が、2008年5月に第26話として最終回が放送されました。
北斗の拳で有名な原哲夫プロデュースの絵本「森の戦士 ボノロン」のアニメ化作品です。原作の方はセブン銀行のノベルティ誌として無料配布されているのでご存知の方もいるのではないでしょうか?
森の戦士という冠がついた巨体のボノロン、おそらく山のフドウをイメージした気はやさしくて力持ち系の武人または漢(おとこ)をイメージしていたのだと思います。しかしアニメでは残念ながら、「森の戦士」という冠がとれ漢(おとこ)臭は排除されてしまいました。声も、いとうかずえが担当するという念の入れよう。シリーズ構成はなきに等しく、各話それぞれ担当者が好き勝手にのびのび自由に作っちゃった感があり、逆にそれがけっこう面白かったです。
再放送はバリバリされているので今からでも全話とおして見るのは困難ではないでしょう。変に説教臭くなくて良質な児童向けアニメです。
ファイテンション☆テレビでやってるてんてこししまい君。これがけっこう面白い。
みんなが思ってても言えないことをズバッと言ってしまう。そんなカタルシスあふれるキャラが謎のかぶりモノ少年、てんてこししまい君なのだ。

これを地上波でやれたら神なのだが、ちょっと無理かなぁ。このくらい毒が欲しい。
それにしてもチャウシンチーは文句言わなかったのか!? いくらなんでもキャスティングに無理があると思うよ
視聴者からネタ募集してみると毒性が強いネタがたくさん集まるかも?
NEXTを観ました。フィリップ=K=ディックのTHE GOLDEN MANが原案です。だいぶ脚色が入っているので原作というよりは原案というほうが実情をよく表していると思います。
原作の主人公は完全無欠の超人っぽいのですが、本作では予知能力以外はどちらかというと平均値かそれ以下な感じ。でも好きな女にかける情熱はイタリア人級にアツいです。特殊能力をほとんど女をナンパするのに活用しています。
2分先まで予知できるという特殊能力が、JoJoの時をふき飛ばすスタンドのような表現で面白いです。反面、どうにも逃げられない苦境にはまったらディアボロみたいに永遠に時の折で苦しみ続ける羽目になるのかもと思うと怖いです。
時間操作系スタンドのバトルシーンを実写化したらこんな感じだろうなと思わせる映画。最後のオチもけっこう好みです。
スパイダーウィックの謎を観ました。
現代の話ですが、19世紀後半風の屋敷を舞台にした、コナンドイルとかがはまりそうな妖精譚です。
いろいろな妖精クリーチャーが特撮技術で生き生きと再現されています。
姉と双子(たぶん)兄弟の3人の子供が主役。子役は演技がうまく安心してみていられます。双子の兄弟は一人二役で上手に演じ分けていて役者としての技量はすごいと思います。でもそれがどうした?みたいなところはあります。双子である意味がストーリー上ほとんど意味がありません。なんかコジツケみたいな顔が同じだから取り違えたみたいなところがありますが、別に妖精が同じ年頃の少年の区別がつかなくても不思議ではないんで、あえて双子である必然性なし。もうちょっと双子設定を活かしたドラマ作りはできなかったものか?
細かいアラはありますが、子供向け映画としてよくできてる映画です。
10000B.C.を観ました。邦題は紀元前1万年。あのハリウッドゴジラの監督のローランドエメリッヒ監督作品です。
考古学的には無茶苦茶なおバカ映画です。科学考証はギャートルズ級と思ってOK。この映画の世界では北極星はマイナス2等級ぐらい明るいし、北極星の高さから換算するに、ヤガル族の土地は雪国なのにかなり低緯度のようです。
でもマンモスとかサーベルタイガーのシーンは金をかけただけあって迫力満点です。
悪役の神の山の一族、悪役っぽくするために女子供は出てきません。ひたすら奴隷を酷使する悪いヤツ、アメリカ映画らしいわかりやすい敵役です。主人公は奴隷達を扇動して反逆を起こし破壊するだけしまくって故郷に帰ってしまう。正直どっちが残虐非道かわからない根っからの破壊者は主人公の方かも知れません。
柳田理科雄のネタ元としてはものすごいハイレベルな作品。
大いなる陰謀を観ました。原題はLIONS FOR LAMBS、
ベトナム戦争の頃から言われていた、本土国防省にいる豊かだが凡庸な臆病者に指揮されて、優秀で勇敢な愛国者が戦場で死んでいくという、戦争ならではの矛盾に満ちたストーリー。
ベトナムでは徴兵だったが、アフガン・イラクでは志願兵だけの部隊。正直いって経済的理由か過度の愛国心に身を焦がす平均からはずれた人材だらけの軍隊が、ある共和党上院議員の政治的野心からくる無茶な作戦でひどい目にあいます。
マイケル=ムーアのようなドキュメンタリーではなく、といってスピルバーグみたいに現実離れしているわけでもない、微妙なスタンスの映画です。
おそらく主演がトム=クルーズじゃなかったら日本でのロードショウはなかったと思われます。トム好きなら一見の価値があるのかも?
モンゴルを観ました。ロシア共和国ハバロフスク出身のセルゲイ=ボドロフが監督、主演のテムジン(チンギス=ハーン)役を浅野忠信が演じます。
基本的には元朝秘史などにあるテムジンの青年期の記録をそのままなぞったストーリーで、変な歴史捏造はありません。テムジン青年期の苦難の時期を写実的に表現することで、チンギス=ハーンを神格化した宗教映画のような作品です。
ロシア人としてはタタールのくびきという意識を通してチンギス=ハーンをみることとなり、神格化とまではいかなくても、偉大な人物として描くのは自然でしょう。
劇中のモンゴル人たちは全編通してモンゴル語を話します。そして西夏(タングート/党項)人はなぜか中国語を話します。確かに西夏は漢代と唐代は中華帝国の一部だったわけで漢人は多かったと思いますが、タングートの王族は中国語じゃなくてタングート語を話してたんじゃないかなぁ。文字もあえて西夏文字を考案して漢字を使っていなかったわけだし。
少なくともロシアにとってはタングートは中国人の王国と区別がつかないってことなのでしょう。
モンゴル帝国好きにはかなりおすすめ
うた魂(たま)♪を観ました。
夏帆主演の高校女子合唱団のお話。高校のクラブ活動らしいほのぼのとしたノリの中で主人公が成長していく物語と要約できないことはないけれど、なにか微妙な感じがする映画です。
不思議なことにこの映画の中ではオザキは笑うところじゃないらしいです。普通、長ランリーゼントの不良軍団が高らかに15の夜をハモって歌ったらそこは笑うところだよね。尾崎豊と同世代の人間は1%の熱烈オザキ信者と99%のオザキが出たらって笑うところだよねって意識の一般人なわけですが、現役高校生世代にとっては真面目にカッコヨク見えてしまう?? いやそんなことないよね? 薬師丸博子が路上でキーボード弾きながらオザキを熱唱するとこも笑うところだと思うんだけどなぁ…
夏帆をいじめる役として岩田さゆりが出てきます。「いっぺん死んでみる?」とかいって地獄に流したりはしませんが、ちょっとパーマかけてて取巻きひきつれてスカート丈短いという、これまた典型的なちょいわる女子高生? ここも笑うところなんでしょうか?
正直ギャグセンスがよくわからない映画です。でも"I am フルチン"と叫ぶ夏帆はかわいいです。
19日にTOHOシネマズ海老名で開催されたTHE FROGMAN SHOW 神奈川まつりをみにいきました。作者のFROGMAN氏のトークと、秘密結社 鷹の爪 THE MOVIE 〜総統は二度死ぬ〜、古墳ギャルのコフィー 〜桶狭間の戦い〜と、菅井君と家族石 THE MOVIEの上映がありました。
また、今年5月末に劇場版鷹の爪団の第二弾が公開されるそうで、予告編の上映もありました。今度はマトリックス風らしいです。しかもゲスト声優として野沢雅子、銀河万丈、滝口順平などが出るそうです。超豪華(昭和の)大物声優ですね。もちろん古墳ギャルのコフィーも新作が同時上映されるとのこと。
さて、本題の菅井君と家族石 THE MOVIEですが、従来のフラッシュアニメに加えてサイケトランス(?)系のプロモーションビデオみたいな昔っぽい蛍光色アニメがふんだんに導入されてます。短いエピソードを重ねつつも大きなストーリーが動いていく形式をとっています。無理やりたとえれば劇場版ガンバレ!タブチくんみたいな感じ。
昔の映画やミュージシャンをとことんパロディしまくり、しかもそれが30〜40才以上の人間にしかわからないだろうという、徹底的なとっつきにくさが素晴らしいです。
スターウォーズもパロディされてますが、当然旧三部作です。アミダラ姫の影も形もありません。チューバッカが元ネタのグチバッカの声がすごい似てて爆笑です。ぜひとも最後の叙勲シーンで「おれの勲章はないのかウォーーーン」って叫んでほしい。
また、商業映画でここまで宮崎アニメを下らなくパロディ(いやリスペクトなのか?)できるのは蛙男商会だけです。
1970〜80年代に通じている人向け
鳩山法相がバンバン死刑執行しているそうですね。日本の死刑は絞首刑だそうで、絞首台の床板が抜けるスイッチ1つとダミースイッチ3つを用意して4人の執行官にどれがどのスイッチかわからないように渡し、同時にボタンを押させるのだそうです。これで誰が本当のスイッチを押し死刑執行したのかわからなくなり、罪悪感を軽くする効用があるそうです。
つまり、ある悪行を行うのに複数の人間で分業すると、各個人はさほど罪の意識を感じなくて済むのです。分業者の人数は多ければ多いほど責任感を感じずに済みます。
さて、フィクサーを観ました。原題はMICHAEL CLAYTON、主人公の名前です。
600人も弁護士がいる法律事務職所属する弁護士で、不都合な状況をきれいに片付けるフィクサーとして長年働らく主人公。
長引く農薬の薬害訴訟に関連して、冒頭にあげたような多数の分業による悪事が行われていきます。
個々人は決して極悪人ではなく、むしろ自分の責任の範囲で善であると思われることをします。技術者は農薬が危険であり健康被害が出る可能性がある、しかし改善するには多額の費用がかかるという報告書を書き、自分の責任の範囲内で危険を上層部に告発するという善行を行います。それでも農薬を売り続けるのならそれは上層部の経営判断が悪なのであって自分は悪くないのだと。
そして経営陣は、農薬を安全化するための費用が会社が粒けれてしまうほど高すぎるとの理由でそのまま放置します。経営陣といえども万能ではなく限られたリソースを用いて最善の選択をするしかできない。農薬の安全化を選択しなかったのは、安い費用で安全化できる方法を提供できない技術者が悪いのであって、自分は悪くないのだ。
結局、農薬は販売され続けた結果、被害者がどんどん増え続えました。そして因果関係がはっきりしないまま、被害者は農薬会社を相手取って薬害訴訟が提訴しました。顧問契約を締結していた法律事務所は、依頼者の利益を最大限に優先し、農薬が健康被害をもたらすという報告を握りつぶし、農薬会社に有利の方向に訴訟を進めます。責められるべきは健康被害を出した顧客だ、自分はできるだけ賠償額を少なくするという使命を淡々とこないしているだけであって、自分は悪くないのだ。弁護士が600人もいるだけあって、個々人の罪悪感は微塵のほどもありません。
おそるべき責任転嫁スパイラル。きっとナチスドイツでユダヤ人をガス室送りにした現場担当者も同じようにして自己の罪悪感から目を背けていたのでしょう。組織による悪行はとてもこわいのです。
本作は決して勧善懲悪モノではないし悪徳弁護士のピカレスク映画でもありません。責任をあいまいにすることで悪行が続けられる現代社会の暗部について表現し、それにより精神が病んでいくある一人の弁護士、そしてその友人である主人公、その女上司などが複雑に絡み合ったドラマです。
劇場版 仮面ライダー電王&キバ クライマックス刑事(デカ)を観ました。
戦隊ものにはよくある前作と新作の合同企画OVAのノリをそのまま仮面ライダーにもってきて映画化したような作品。電王90% キバ10%くらいで電王がメインです。
ちょっとパラレルワールドっぽくなっていて、電王の設定からすこしずれてますが、まぁしょうがないでしょう。いきなりコハナがユウトのことを「パパ」とか呼んでも興ざめだし。
残念なのが電ライナーの食堂車のシーンがないこと。セット壊しちゃったんですね。そのかわりになぜか電ライナー署の刑事部屋が電車の中にあります。貼ってるポスターが面白い。「だめ 絶対」とか細かいところにこってます。
イマジンの憑依も自由度が高くなってて、誰にでも憑依できるみたい。キバのワタルにモモタロスが憑依なんてシーンも! ゼロノスは錆バージョンではなくて緑色。カードもたくさん残ってるらしい。それにしてもデネブが一番笑えますね。
子供に安心して見せられる良作です。
スカイパーフェクTVの755chのリアリティTVが3月末で放送終了し、4月からSci-Fiチャンネルが放送されることになった。
放送が始まったのにいまだにホームページがないというやる気があるのかないのかよくわからないチャンネルですが、海外のSFドラマ好きにとっては楽しめるチャンネルです。
新規開局の目玉企画のひとつとしてジェリコというドラマが放送されてます。日本初放送。アメリカのジェリコという田舎町を舞台としてある日突然アメリカ国内で核爆発が発生したらという前提のパニックドラマです。
遠くにキノコ雲が見え、停電、電話は通じないという状況の中、アマチュア無線機でなんとか連絡を取ろうとします。
でてきた無線機がコレ。往年の名機FT101

40年弱前のすごいアナログ〜な感じの無線機ですが、発売当時としては終段管以外はすべてトランジスタというハイテク機だったのです。
純アナログなパネルが渋い。ダイヤルを回すとVFO周波数が変わります。

ドラマ中のシーンではモールス符号による通信を受信していますが、それが何を意味するかは説明されません。
とりあえず聞き取ってみたところ
「DELTA CODE DELTA 2 MINUTE WARNING」とか「SCORE REMAINS SCORELESS」
という電文らしい。グーグル検索してみると、やはりテレビドラマ関係の掲示板のジェリコの記事がヒットしました。アメリカでもあのトンツーは何を言っているんだって気になる人がいたようです。
古い無線機好きの人は見ておくべきドラマかも?
CLOVERFIELDを観ました。邦題はクローバーフィールド/HAKAISHA。
LOSTで有名なJJエイブラムスの怪獣映画です。初代ゴジラに匹敵するエポックメイキング的作品。
いわゆるハリウッド映画的なヤマとかオチがないので、ハリウッド的サービス満点作品に慣れきった人にとってはつまらないかもしれません。でもこの不条理かつ理不尽な存在こそが怪獣、まさに天災によるパニックムービーです。
制作費をふんだんに使っているせいか映像はよく出来ています。本作の特徴としてまったく劇伴音楽が流れません。音楽なしで鑑賞に耐える密度の濃い映像を90分弱持続しているのは驚異的でもあります。
正直、字幕も要らないです。英語が全然わからない人でも原語字幕なし版で十分楽しめるはず。音楽やセリフに頼らずとも問題くらいの勢いがあります。
また、見えないものよくわからないものに対する恐怖感をうまく使ったホラー映画としても傑作。
世界設定の説明や謎解きをまったく放棄した潔い姿勢が、天災は理不尽なものであり、不条理な世界の解説は口をあけて待ってても降ってこないってことをシビアに表現します。ハードボイルドな映画なのです。そして説明してないからこそいろいろ想像で補う余地がある余白の美を意識した作品でもあります。
まさかこのような作品がハリウッド資本から出てくるとは思っていませんでした。JJはマジ天才です。
劇場版ドラえもんのび太と緑の巨人伝を観ました。
新キャストになってから3作目、初めてのオリジナルストーリーです。
オリジナルといってものび太と雲の王国のオマージュというか翻案したもので、完全なオリジナル新作とはいえないかもしれません。
のび太と雲の王国は制作中に藤子F不二夫先生が病に倒れ、残念ながら歴代ドラ映画の中でも完成度が低い作品でした。エコがテーマで設定としては悪くないのでうまく再利用しようという狙いだったのでしょうか?
しかし本作はかなりグダグダの出来上がりとなってしまいました。各パートの作画や演出はよくできているのに構成が全然ダメです。言い換えると、分業できるパートはある程度のクオリティに達していますが、脚本や構成などの分業できないパートにおいてもうグダグダです。
上映時間が112分と低学年にはつらい長さであるのにもかかわらず、高学年のお子様にとってはグダグダさが理解できてしまいやはり楽しめません。緑の惑星と地球の間の移動が上手く表現できてないところが特にグダグダ。説明的セリフで「この洞窟を通り抜ければ地球だ」って演出としてどうなんでしょう? これ一応劇場版だね? なんとも中途半端な仕上がりです。
また藤子F不二夫的なSF要素も皆無です。いきなり植物星人たちが日本語を話すのですが、ここは藤子F不二夫が健在であれば必ずホンヤクコンニャクを出しているところ。こういう細かいツッコミどころをご都合主義で無視せずに、ユーモアを交えた説明をつけるところがいかにもドラえもんというSF。こういうSF考証がまったく抜け落ちています。
だいたいドラえもんの秘密道具があらかた修理に出してて使えないって無理設定を導入しちゃってる点で本作はドラえもんである必要はないのです。
ぶっちゃけ21えもんご一行が主役でも全然問題ないストーリー。
伏線らしきものをばらまきながらまったく回収せずよくわからない決着がつくという、旧キャスト版後期作品(雲の王国もそのひとつ)にありがちなストーリー展開は、上手く再現できているというかそのまんまです。当時の作品と同じように、マンガ版を先行して制作して、それを追いかける形で劇場版を制作してたのでしょうか?
渡辺歩監督って中編ではきっちり構成を作りこむやり方をしていたのに、長編ではなんでこうなってしまうのかなぁ…
ちなみに通りすがりの堀北はまんまディアナ様でした。
TV東京で放送されていたファイテンション☆スクールの後番組ファイテンション☆テレビの放送が5日に開始された。前情報があまり出ていなかったのでどうなるものかと思ったがまぁまぁな感じ。
まずホリケンがやっと降板した。しかし代わりにペナルティというよくわからないお笑いコンビが登板。違うだろ。AKB48を出せといっているのだ。

でもまぁホリケンがいなくなったのは喜ばしい。
お笑い芸人&ジャリタレ部(バラエティパートというらしい)はともかく、アニメパートはほとんどが新作、残念ながらなちゅどんずは終了らしい。結構面白かったのに。それから筋肉学園も切られました。かわいそうにオレンコンは名前も出ないまま退場ですね。
↓オレンコンってコイツですよ
チェケラ!
土管クンとはなケロ、レオナルド博士とキリン村と本マグロトロ太郎が生き残り組です。キリン村は最近めっぽうクオリティが高くなってますね。このスタッフ数でこの品質が維持できるってかなりコストパフォーマンスがいいといえるでしょう。従来式アニメが脅かされている気もしないでもない。
それからCMが一気にさびしくなりました。DLE絡みとスポットCMしかやってません。DLE単独提供枠ってことでしょうか? あと半年持つのだろうか…
不安は多いもののしばらくは生暖かく見守っていくことにしよう。
魔法にかけられてを観ました。
手描きアニメと実写を混ぜた作品。たとえていうならまんがはじめて物語とか恐竜探検隊ボーンフリーとかプロレスの星アステカイザーみたいなものです(たとえが古い!)。
ディズニー的ファンタジー世界をパロディしまくったドリームワークスのシュレックを見返すようなセルフパロディー的な作品で、やはり本家がパロディーするので容赦ないです。そして今のディズニーが出来ること、そして出来ないことをちゃんと理解して作られています。
まず手描きアニメパートが往年のディズニーアニメを忠実に再現していてすばらしい。影の描き込みしっかりされています。でもボリューム的には20分もないですね。残念ながら今のディズニーがもつ製作能力ではこのクオリティはこの長さが限界、もはや長編手描きアニメを作ることは出来ないのです。そこを割り切ってアニメパートと実写パートのハイブリッド映画にした発想がすばらしいと思います。
ディズニーランドで踊りまくってるダンサーを連れてきたのか、セントラルパークでのミュージカル調ダンスシーンもよくできています。
またパロディーの元ネタはディズニー作品に限らずいろんなものもあります。キングコングまで出てきてびっくりでした。
最近のアメリカ映画によくある路線の子供が見ても楽しめて、付き添いの大人にも楽しめるつくりになっています。でもちょっと恋愛ストーリーがオマエラ高校生かよっいうくらい青臭いです。弁護士ならもうちょっとちゃんとしようよ。
近年のディズニー作品の中では一番出来がいいんじゃないかなと思います。ナルニア物語観るくらいなら本作を観るべし。
NHK-BSの石森章太郎特集で空飛ぶゆうれい船を観ました。
1969年に東映動画が製作した劇場用中編(60分)です。原作は石森章太郎ですが、キャラクターデザインは石森調からだいぶはずれている感じ。
まずテレビで放送されることはありえないレアな作品です(DVDが2003年に出ています)。特に民放では話題に上がることもないでしょう。なんたって CMスポンサーが悪の親玉ってストーリーですから。
テレビ番組は必ずいい所でCMが入るとか、番組はCMスポンサーのために作られているもので視聴者のためではないとか主人公に言わせて、かなりストレートにテレビ放送のネガティブキャンペーンやっています。
これは当時の東映動画の劇場用アニメが売れなくなってきた世相を反映するものなのでしょう。スタッフの想いとしては
・アニメ映画は観客の入場料で作っているのだから観客第一に考えている
→TVアニメはしょせんスポンサー第一で作られている。いいところでCMが入るし、スポンサーに都合がいいことしかやらない
だから、子供たちよ。テレビアニメばかりみてないで映画館にきておくれ
かなり切ないですね。事実、本作の時点で東映動画は劇場用長編ではなく中編にして制作費をケチり、東映マンガまつりの中の一作として上映しないと採算とれないくらいに劇場用アニメが衰退していたのです。結局、この映画を作ったスタッフのほとんどはその後テレビアニメを作ることになります(含 宮崎駿)。
で話を戻すと、悪玉の象徴とされた洗脳動画 BOAジュースの5秒CMが印象的。「♪ゴッコリゴッリンコのBOAジュース(じゃん)」という劇中CMソングは耳に残ります。
→昭和40年代のTVCMには5秒モノが結構あって、5秒CMを3連発流していたりしたもので、ひたすら人の目と耳を惹きつけることに特化した麻薬的作品が多かったのです。たとえば植木等の「アイデアル 傘である」とか
このBOAジュースは恐ろしい飲み物。1000本飲んで王冠1000個集めたら海底旅行にご招待ってキャンペーンやってるのですが、常飲していると1000本飲む前に身体が溶けて泡になってしまうという超化学毒物兵器! これをテレビでバンバン宣伝して売りまくるんだから、まさにTV局は悪の巣窟。ものすごい陰謀論です。
当時の映画業界人はよっぽどテレビ局が憎かったんでしょうね。でも今のテレビ業界がゲームとかネットをネガティブキャンペーンするのに何か似ている気もします。少年犯罪はゲームやネットをしすぎたために生じたなんて、まさに陰謀論。
つまり映画がテレビに食われていったように、テレビはゲーム・ネットに食われていくということなのでしょうか?
…歴史は繰り返す。
ライラの冒険 黄金の羅針盤を観ました。
有名な児童文学の映画化。広報宣伝ではほとんどふれてませんが、この映画、3部作仕立ての原作の第1部を映画化したもの。つまり最後になっても決着つきません。指輪物語と同様に最初から3作作るつもりらしい。指輪ぐらい有名な話なら最初から3部作ってみんな知ってるんでしょうが、黄金の羅針盤が3部作の1作目って知らない観客たくさんいそうだなぁ。
ストーリーは原作ではいろいろある設定をさらっとなぞったダイジェストって感じで、どうにも不完全燃焼です。設定そのものは面白く、スタンドみたいなダイモンが、本人が死ぬと光の粉になって消えるところとか(イギーのザ・フールは冷たい砂になったみたいに)、なかなか映像的にもイケてるんですが、なんとなく大味です。本作はわれわれの世界とは違う平行世界が舞台なんですが、次回作は現世界が舞台になると冒頭に言葉で説明されてしまった。こういうところが本当にダイジェストっぽい。0083の映画版(ジオンの残光)のようで、こんなダイジェストでなくOVAシリーズ全13話をじっくり観させてくれ!って感じです。
動物のCGはよくできてます。制作費たくさん使ってそう。白熊が鍛冶屋やってるシーンもリアルのようなマンガのような微妙なバランスで世界観を壊すことはありません。安心してみていられるレベル。
タイトルになっている黄金の羅針盤は、要は占いマシーン。盤面のシンボルマークから占い結果を読み取るのに才能が必要らしい。まだ第一作目なのでそこらへんの謎はまだ解き明かされていません。
いい意味でも悪い意味でもニューラインシネマっぽい作品です。
映画クロサギを観ました。ヤングサンデー連載漫画を映画化した作品です。
テレビ局(TBS)が仕掛けた映画になるのかな? キャストが豪華だけど中身がスカスカの映画です。結論から言うとすごい駄作。
まず、詐欺ネタがしょぼい。Vシネマのミナミの帝王以下のリアリティのなさ。手形詐欺が基本線なんですが、裏書きとか基本的な事柄が押さえられていません。この手の詐欺師の話によくある世の中にあまり知られていない詐欺手口を紹介するという要素は皆無です。
よっぽど、難病幼女が米国でしかできない難しい手術の順番待ちを長い間やっていて、やっとこさ順番が回ってきたけど明後日までに5000万デポジットとして入金しないと話が流れてしまうって設定の方が、とてつもなく詐欺くさい。
なんでいきなり2日後? なんでデポジットしないと渡航ビザおりないの? 振り込まなくても残高証明でいいじゃん? 短期間の期限を切ることにより冷静に考えられなくしてサッと金を振り込ませる詐欺にしか思えない。唯一これだけがリアルな詐欺エピソードっぽいな。
それにしても無駄にいろんな場所にロケして制作費はふんだんに使っているようですが、くどい心理描写ばっかりやっていてテンポが非常に悪いです。
だいたいこの映画を観ようと思う観客層が孫がいてもおかしくない年齢の山崎努と大地真央の恋愛ドラマを見て喜ぶと思ってるんでしょうか?
単に大御所に見せ場となる演技をさせなくてはいけないという制作側の都合を押し付けているだけ。観客のことより芸能プロダクションの都合を優先させている、つまり正に現代の地上波テレビドラマ的作り方がされていてまったくもってダメダメ。
竹中直人つかってここまでつまらないってある意味ですごい映画です
バンテージ・ポイントを観ました。原題はVANTAGE POINT、「見通しがきく場所」って意味の言葉です。
群衆の前で演説していた大統領が狙撃されるという事件について複数の視点でみていくというコンセプト、上映時間は90分と短いのですが、かなり密度が濃い作品です。
舞台となったスペインのサラマンカはかなり歴史がある都市で、旧市街は世界遺産に指定されています。旧市街の石畳の道と新市街の高架のフリーウェイが混在する中世と現代の混在する風景が面白いです。
各登場人物は、役名通りのステレオタイプというかわかりやすい性格付けがされています。米政府の役人は役人らしく有能だが暴走気味、米国人の観光客は善良であまり頭がよくなく、そして家庭に問題を抱えていたり、現地の警官はまさに警官らしい性格、まぁ尺が短いのでそんな深彫りもできなかったろうし、本作品ではそこは重要ではありません。
ただ、狙撃される米大統領は、戦争を始めるのではなくて終わらせるぽりしーを持つという設定で、まさに反ブッシュ的な大統領。今のアメリカではブッシュってほんと人気がないんだなと思わされます。
もし時間があるなら、入替制じゃなくて一回入ったら何度でも観られる映画館(たとえば横浜近辺ならムービルとか)で、続けて2回観るといろいろ発見があって面白いと思います。2回みたって3時間だから、最近よくあるだらだら長いだけの映画に比べれば全然だるくないです。
かなりの良作。面白いです。
ジャンパーを観ました。
テレポート能力を持つ主人公と能力を持つ者達を狩る謎の教団の戦いのアクション映画です。
はっきりいってストーリーはどうでもよく、ひたすら世界各地の観光地の景色を披露するトラベルムービーです。パリ、エジプト、プラハ、東京、ローマ、これでもかと各地ロケしまくりです。
ただ、銀座でぱっと振り返ると渋谷の109があったり、秋葉原を車で突っ走った直後にレインボーブリッジ走ってたり、とにかく時空間が乱れまくってます。つじつま合わせるより風光明媚な絵を見せたい。ただそれだけに徹している姿勢がさすが、ここまでやられると潔くてよろしい。
話はSFとしてはまったく壊れていて、理屈になってない設定だらけ。だいたいジャンパーを殺したいなら化学兵器(毒)なり生物兵器(病原菌)なり使えば楽勝だろうに、なんでわざわざ無駄にハイテクな電撃チェーンとかワームホール維持デバイスなんかを開発するのか。投資に見合う効果がまったく得られてません。いきなりマシンガン乱射した方がよっぽどマシです。
伏線も全然ひろわないので記憶力がない人にも優しい映画。途中退場したキャラは再登場しないので安心して忘れてください。
マゴリアムおじさんの不思議なおもちゃ屋を観ました。
ダスティン=ホフマンやナタリー=ポートマンとかなり贅沢なキャストです。
ストーリーは一言でいってしまえばオモチャ屋の代替わりのゴタゴタもの。ちょっとハショリ過ぎかもしれないけどそんなにははずしていないはず。
一見子供向けのようですが、大人が観ても楽しめます。どちらかというと老人向けな感じ。アメリカ映画市場でも老人が見に行く映画は儲かるという傾向があるようで、マーケティング的に老人ウケをかなり綿密に考えてあるようです。
日本では木村カエラのJasperを映画主題歌としてタイアップする宣伝手法がとられていますが、劇中にはまったく流れません。それどころか吹替版のクレジット表示中ですら曲が流れないと、ナウシカにおける安田成美的な扱いされてます。
映像的にはかなりよい出来です。アメリカでメジャーなオモチャメーカーとタイアップしていて、実際に売られている有名なおもちゃ(レゴとか)が特撮で動きまくるので子供は喜ぶと思います。でも日本おもちゃメーカーのは無いみたい。残念。
まぁタカラのおもちゃが動くところみたいならトランスフォーマー観ればいいから、別にいいのかも。
日本語版ではまったく訳されてないのですが、各キャラクター名は長い説明付になっているのが面白いです。絵本みたい。
マゴリアムおじさんは、Mr. Edward Magorium, Avid Shoe-Wearer (熱心な靴愛用家)
エリックは、Eric Applebaum, the Hat Collector (帽子収集家)
モリーは、Molly Mahoney, the Composer (作曲家)
ヘンリーは、Henry Weston, the Mutant (ミュータント!)
ってな感じですべてのキャラ名に説明句がついてます。
まぁ映画を観てればわかることではあるんだけど面白い。
ついでにクレジット表示のスタッフも似たような感じの説明句がついてるというちょっと面白い趣向になっています。
良くも悪くもいろいろ凝った作りようです。