パシフィック・リム:アップライジング
パシフィック・リム:アップライジングを観ました。言わずと知れたギレルモ=デルトロ 獲得のパシフィック・リムの続編です。ですが本作の監督はデルトロではありません。世界観やキャラクターの一部、設定は引き継いでいますがかなり違った味付けとなっています。
舞台は前作の10年後、イェーガーのパイロット達も世代交代しています。すでに怪獣は現れることなく、世界の各都市は復興しつつあります。しかし、脅威は近づいていたって感じのストーリーです。
前作は上海が決戦の舞台として重要でしたが、本作は日本、東京、富士山が決戦の場となっています。日本へのサービスってことなのかな? 溶岩のミネラルが欲しくて富士山に来るって苦しすぎる説明だけどね。だったらハワイのキラウェア火山にでも行けや。
前作との一番大きい違いは、イェーガー戦力の背景にあります。前作は人類側の戦力が大国の野合連合で一枚岩じゃない、むしろ互いに仲悪いって国際政治的リアルさが完全になくなっています。所属コミュニティを超えた先に醸成した信頼関係が感動を呼んだのに対し、本作はどうも違う方向を向いているようです。
まぁ最初から続編ありきとしてのリブート第一作の作りに徹しているのでこんなものなのでしょう。
ロボットアクションとしては楽しめますが、人間ドラマやSFとしては今一歩という感じの出来上がりです。